ラムパーンのハーン・チャット村の『 タイ象保護センター』で特筆すべき施設は、『 アジア象友の会基金 』によって運営されている『 世界で最初の象病院 』です。

象病院の看板 World's First Elephant Hospital By Friends 0f The Asian Elephant
病院へ続く道を下って行くと、左側の山手と右側の斜面に象さんの入院病棟が点在しています。病棟といっても、風通しを良くする為に壁面は全くなく、頑丈な鉄柱に支えられた屋根、鉄柱で組まれた柵、そしてコンクリートの床があるだけです。

病院の個室で、鉄柵に巨躯を持たせて辛うじて立っている象さん。 後ろ足が細い!
入院中の一頭は、損傷を負った右後脚を庇って地面から僅かに浮かせ、残りの3本脚でなんとか立っています。しかし、やはりシンドイのでしょう、時々、自分の長い鼻を鉄柱に持たせてバランスを保とうとしている姿を見ていると、その健気な姿に思わず涙腺がゆるんでしまいます。(上写真)
山手の反対側に広がる斜面の下に目を移すと、象さんのリハビリ用の運動場があり、その後方に象さんの治療病棟があります。こちら側の病棟に入院している象さんの症状は、山手の病棟に入院している象さんよりも、かなり重症のように見えます。
後脚右膝下を完全に失った象さんは、入院病棟の天井から吊り下げられた太い2本のベルトで腹部と腰部を抱きかかえられて宙吊りの状態です。見るに耐えられない痛ましい姿です。あまりにも可哀想で撮影できませんでした。

右後ろ足の膝関節が湾曲した上に、背骨と腰骨が発育不全になったしまった象さん
運動場にリハビリ中の象さんがいます。一頭の右後脚は、栄養不足なのでしょうか、膝の関節部分が大きく腫れて湾曲しています。(上写真)
発情した雄像に体当たりされて右後脚を骨折した象さんもいます。その外、失明した象さん、血液病の象さん、ホルモン異状の象さん、銃で撃たれて死に目に遭った象さん等、痛ましい入院患象(患者)の数は少なくありません。

右後ろ足を怪我して治療中の象さん
タイの象保護センターの象病院が世界的に有名になったのは、地雷を踏んだ38歳の雌象が入院した1999年の8月15日のことでした。このニュースは、世界に発信されたそうですが、海外駐在中だった僕は、何も知らないままに見過ごしてしまいました。
その時の記事の内容を要約してみましょう。
タイとミャンマーの国境の町・タイのターク県に住む彼女の名前は Mootaalaa (38歳)です。国境を越えてミャンマー領内の山中で作業していた時に、ミャンマーの内戦で埋められた地雷を踏みつけ、左前脚の膝下を吹き飛ばされるという瀕死の重傷を負いました。
ターク県に接する国境は、ミャンマー軍事政権に反抗するカレン民族同盟が敷設した地雷が無数にある危険地帯として知られています。カレン民族同盟とミャンマー政府の戦闘は、今もなお継続中で、国境のメーソット検問所が、突然閉鎖される事態になるのは、日常茶飯事と言っても過言ではないようです。
地雷を踏んでしまった 雌象の Mootaalaa の飼い主は、彼女を三本脚で歩行させながら、三日間をかけてミャンマー山中からタイ国内のメーソットまで移動、そこから彼女をトラックに乗せてラムパーンの象病院に緊急搬入しました。
左前脚の膝下を地雷で失った彼女の惨事は、マスコミの手によってタイ国内と世界に伝えられ、『 Mootaalaa を救え! 』という大キャンペーンが巻き起こります。

ワタチを助けて! ชัวยหนูดัวย (象病院のポスターより)
タイ北部チェンマイ県の国立チェンマイ大学の医学部は、1999年年8月28日に外科医と麻酔医を派遣、左前脚の砕かれた肉片と骨片を取り除く大手術を行いますが、その際に使用した麻酔薬は、なんと人間 70人分に相当する量だったそうです。

元気を取り戻した義足の Mootaalaa (他人様のブログ写真から拝借)
『 アジア象の友の会基金 』から提供された義足図は、円筒形の袋の底に 『 おが屑 』を詰め、その上にクッション材を敷いた構造になっていたようです。この円筒形の義足の中に、左前脚の太腿を挿し込んで歩行練習を繰り返したそうですが、最初は2時間程度の歩行訓練しか出来なかったとか。就寝時は義足を取り外していたようです。
Mootaalaa は、2007年で46歳になります。象の平均年齢は約70歳~80歳ですから、彼女の象としての余生はまだまだ続きます。此れからの残り多い象生(人生)を元気に満喫して欲しいと祈るばかりです。
この外にも、ミャンマー領内で地雷を踏んだ姉妹象が治療中でした。姉さん像の Moocee
(6歳10ケ月)は後右脚を失い、妹の Moothuu(2歳10ケ月)は左前脚を失いました。
愚かな人間が使用する『 地雷 』という武器の目的は、人間の命を取るのではなく、人間を半死半生の姿にして厭戦気分に陥れることだそうです。なんともオゾマシイ陰湿極まりない武器だと言わざるを得ません。
姉妹象の社社会復帰を心から祈りたいと思います。

象病院の看板 World's First Elephant Hospital By Friends 0f The Asian Elephant
病院へ続く道を下って行くと、左側の山手と右側の斜面に象さんの入院病棟が点在しています。病棟といっても、風通しを良くする為に壁面は全くなく、頑丈な鉄柱に支えられた屋根、鉄柱で組まれた柵、そしてコンクリートの床があるだけです。

病院の個室で、鉄柵に巨躯を持たせて辛うじて立っている象さん。 後ろ足が細い!
入院中の一頭は、損傷を負った右後脚を庇って地面から僅かに浮かせ、残りの3本脚でなんとか立っています。しかし、やはりシンドイのでしょう、時々、自分の長い鼻を鉄柱に持たせてバランスを保とうとしている姿を見ていると、その健気な姿に思わず涙腺がゆるんでしまいます。(上写真)
山手の反対側に広がる斜面の下に目を移すと、象さんのリハビリ用の運動場があり、その後方に象さんの治療病棟があります。こちら側の病棟に入院している象さんの症状は、山手の病棟に入院している象さんよりも、かなり重症のように見えます。
後脚右膝下を完全に失った象さんは、入院病棟の天井から吊り下げられた太い2本のベルトで腹部と腰部を抱きかかえられて宙吊りの状態です。見るに耐えられない痛ましい姿です。あまりにも可哀想で撮影できませんでした。

右後ろ足の膝関節が湾曲した上に、背骨と腰骨が発育不全になったしまった象さん
運動場にリハビリ中の象さんがいます。一頭の右後脚は、栄養不足なのでしょうか、膝の関節部分が大きく腫れて湾曲しています。(上写真)
発情した雄像に体当たりされて右後脚を骨折した象さんもいます。その外、失明した象さん、血液病の象さん、ホルモン異状の象さん、銃で撃たれて死に目に遭った象さん等、痛ましい入院患象(患者)の数は少なくありません。

右後ろ足を怪我して治療中の象さん
タイの象保護センターの象病院が世界的に有名になったのは、地雷を踏んだ38歳の雌象が入院した1999年の8月15日のことでした。このニュースは、世界に発信されたそうですが、海外駐在中だった僕は、何も知らないままに見過ごしてしまいました。
その時の記事の内容を要約してみましょう。
タイとミャンマーの国境の町・タイのターク県に住む彼女の名前は Mootaalaa (38歳)です。国境を越えてミャンマー領内の山中で作業していた時に、ミャンマーの内戦で埋められた地雷を踏みつけ、左前脚の膝下を吹き飛ばされるという瀕死の重傷を負いました。
ターク県に接する国境は、ミャンマー軍事政権に反抗するカレン民族同盟が敷設した地雷が無数にある危険地帯として知られています。カレン民族同盟とミャンマー政府の戦闘は、今もなお継続中で、国境のメーソット検問所が、突然閉鎖される事態になるのは、日常茶飯事と言っても過言ではないようです。
地雷を踏んでしまった 雌象の Mootaalaa の飼い主は、彼女を三本脚で歩行させながら、三日間をかけてミャンマー山中からタイ国内のメーソットまで移動、そこから彼女をトラックに乗せてラムパーンの象病院に緊急搬入しました。
左前脚の膝下を地雷で失った彼女の惨事は、マスコミの手によってタイ国内と世界に伝えられ、『 Mootaalaa を救え! 』という大キャンペーンが巻き起こります。

ワタチを助けて! ชัวยหนูดัวย (象病院のポスターより)
タイ北部チェンマイ県の国立チェンマイ大学の医学部は、1999年年8月28日に外科医と麻酔医を派遣、左前脚の砕かれた肉片と骨片を取り除く大手術を行いますが、その際に使用した麻酔薬は、なんと人間 70人分に相当する量だったそうです。

元気を取り戻した義足の Mootaalaa (他人様のブログ写真から拝借)
『 アジア象の友の会基金 』から提供された義足図は、円筒形の袋の底に 『 おが屑 』を詰め、その上にクッション材を敷いた構造になっていたようです。この円筒形の義足の中に、左前脚の太腿を挿し込んで歩行練習を繰り返したそうですが、最初は2時間程度の歩行訓練しか出来なかったとか。就寝時は義足を取り外していたようです。
Mootaalaa は、2007年で46歳になります。象の平均年齢は約70歳~80歳ですから、彼女の象としての余生はまだまだ続きます。此れからの残り多い象生(人生)を元気に満喫して欲しいと祈るばかりです。
この外にも、ミャンマー領内で地雷を踏んだ姉妹象が治療中でした。姉さん像の Moocee
(6歳10ケ月)は後右脚を失い、妹の Moothuu(2歳10ケ月)は左前脚を失いました。
愚かな人間が使用する『 地雷 』という武器の目的は、人間の命を取るのではなく、人間を半死半生の姿にして厭戦気分に陥れることだそうです。なんともオゾマシイ陰湿極まりない武器だと言わざるを得ません。
姉妹象の社社会復帰を心から祈りたいと思います。