午後三時を過ぎて太陽が西に少し傾くと、バンコクも少しばかり涼しく感じられるようになります。 久しぶりに海風にあたりたいと思い、僕のお気に入りスポットの一つ、ジャオプラヤー河口にあるラーマ5世要塞記念公園に車で向かいました。
要塞公園はタイ湾に面した海軍基地の中にあります。以前は日曜日だけしか入れなかったようですが、最近は平日でもOK。タイ人はIDカードを預けて入るのですが、外国人の僕は、いつも大学の身分証明書を海軍の衛兵に預けてから基地の中に車ごと入り込みます。

記念公園内のラーマ5世 ( チュラーロンゴーン大王 ) の銅像
海軍基地の最深部にラーマ5世(チュラーロンゴーン大王)の銅像があり、その足下にはタイ人が手向ける沢山の花輪と蝋燭が供えられていて、いつ訪れても線香が漂っています。

いつも寝そべるベンチから見た公園
いつもの如く、銅像の見える芝地の近くに在るベンチに腰を下ろします。タイ湾からの涼風を受けながら、最近手に入れたアユタ史料に目を通したり、タイ湾を飛び交う渡り鳥をぼんやりと見つめたり、時には、ベンチ上で転寝をしたりして、静かに過ぎ行く時間を楽しみます。

陸上に埋め込まれた第二次大戦で使用されたタイ国海軍の艦船
この公園のタイ湾側の陸地に、第二次大戦当時のタイ国海軍の小型軍艦『 メークロン号 』がセメントで固定されて埋め込まれています。誰でも自由に乗艦して見学することが出来ます。
軍艦の艦首部分を見上げると、勇壮なガルーダーが翼を広げて前方を睨んでいます。旧日本海軍の戦艦などの船首には、大菊紋章が取り付けられていたようですが、タイ国海軍では、タイ国王の紋章である『 ガルーダー 』が飾られていました。

左:軍艦の艦首部分 右:艦首を飾るガル-ダー紋章
『 ガルーダー 』は、鷲に似た顔、赤と金色が混じった羽根、胴体・腕・脚は人間になっていて、神と鳥と人間を混ぜ合わせたような奇妙な形をした架空の鳥の王ですが、タイでは、神聖にして犯すことのできない国王の紋章として使用されています。日本の皇室の菊の紋章のような位置付けですね。
タイ国政府の建物、公式文書、紙幣には、ガルーダー紋章が必ず表示されています。もっとも、タイ語では、ガルーダーと呼ばれることはなく、『 khrut ครุฑ 』 と発音されています。
日本語では金翅鳥(こんじちょう)と翻訳されているようですね。

左:民間銀行の本店の正面壁を飾るガルーダー 右:薬品を扱う民間会社の壁を飾るガルーダー
最近は、ガルーダー( khrut ครุฑ )の紋章を、ビルの外壁に誇らしげに取り付けている民間企業を多く見かけますが・・・きっと、タイ国家に献金や納税の多い民間企業に対して、使用料を課すことによって許可しているのではないでしょうか?
タイ人経営者にとって、ガルーダー 紋章を自社の建物に飾り付ける事は、何にもまして最大の名誉だと洩れ聞いています。ひょっとしたら、英国の『ガーター・ヴィクトリア』、仏国の『レジオン・ドヌール』、旧独逸国の『鉄十字』のような誉れがあるのかも知れません。

夕日に包まれるラーマ5世要塞記念公園
記念公園内のベンチでアユタヤ史料に目を通していると、いつの間にやら、ラーマ5世公園の周りは、すっぽりと夕日に包み込まれ、読書を続けるのも難しくなってしまいました。次第に暗闇に溶けて行く河口の光景を眺めながら、静かに暮れ行く余韻を楽しみます。
何をする事も無く、のんびりと過ごした半日でしたが、やはりお腹は空くものですね。公園内のタイ食レストランで腹ごしらえをしてから、バンコクの自宅に戻ることにしましょう。
要塞公園はタイ湾に面した海軍基地の中にあります。以前は日曜日だけしか入れなかったようですが、最近は平日でもOK。タイ人はIDカードを預けて入るのですが、外国人の僕は、いつも大学の身分証明書を海軍の衛兵に預けてから基地の中に車ごと入り込みます。

記念公園内のラーマ5世 ( チュラーロンゴーン大王 ) の銅像
海軍基地の最深部にラーマ5世(チュラーロンゴーン大王)の銅像があり、その足下にはタイ人が手向ける沢山の花輪と蝋燭が供えられていて、いつ訪れても線香が漂っています。

いつも寝そべるベンチから見た公園
いつもの如く、銅像の見える芝地の近くに在るベンチに腰を下ろします。タイ湾からの涼風を受けながら、最近手に入れたアユタ史料に目を通したり、タイ湾を飛び交う渡り鳥をぼんやりと見つめたり、時には、ベンチ上で転寝をしたりして、静かに過ぎ行く時間を楽しみます。

陸上に埋め込まれた第二次大戦で使用されたタイ国海軍の艦船
この公園のタイ湾側の陸地に、第二次大戦当時のタイ国海軍の小型軍艦『 メークロン号 』がセメントで固定されて埋め込まれています。誰でも自由に乗艦して見学することが出来ます。
軍艦の艦首部分を見上げると、勇壮なガルーダーが翼を広げて前方を睨んでいます。旧日本海軍の戦艦などの船首には、大菊紋章が取り付けられていたようですが、タイ国海軍では、タイ国王の紋章である『 ガルーダー 』が飾られていました。


左:軍艦の艦首部分 右:艦首を飾るガル-ダー紋章
『 ガルーダー 』は、鷲に似た顔、赤と金色が混じった羽根、胴体・腕・脚は人間になっていて、神と鳥と人間を混ぜ合わせたような奇妙な形をした架空の鳥の王ですが、タイでは、神聖にして犯すことのできない国王の紋章として使用されています。日本の皇室の菊の紋章のような位置付けですね。
タイ国政府の建物、公式文書、紙幣には、ガルーダー紋章が必ず表示されています。もっとも、タイ語では、ガルーダーと呼ばれることはなく、『 khrut ครุฑ 』 と発音されています。
日本語では金翅鳥(こんじちょう)と翻訳されているようですね。


左:民間銀行の本店の正面壁を飾るガルーダー 右:薬品を扱う民間会社の壁を飾るガルーダー
最近は、ガルーダー( khrut ครุฑ )の紋章を、ビルの外壁に誇らしげに取り付けている民間企業を多く見かけますが・・・きっと、タイ国家に献金や納税の多い民間企業に対して、使用料を課すことによって許可しているのではないでしょうか?
タイ人経営者にとって、ガルーダー 紋章を自社の建物に飾り付ける事は、何にもまして最大の名誉だと洩れ聞いています。ひょっとしたら、英国の『ガーター・ヴィクトリア』、仏国の『レジオン・ドヌール』、旧独逸国の『鉄十字』のような誉れがあるのかも知れません。

夕日に包まれるラーマ5世要塞記念公園
記念公園内のベンチでアユタヤ史料に目を通していると、いつの間にやら、ラーマ5世公園の周りは、すっぽりと夕日に包み込まれ、読書を続けるのも難しくなってしまいました。次第に暗闇に溶けて行く河口の光景を眺めながら、静かに暮れ行く余韻を楽しみます。
何をする事も無く、のんびりと過ごした半日でしたが、やはりお腹は空くものですね。公園内のタイ食レストランで腹ごしらえをしてから、バンコクの自宅に戻ることにしましょう。