自宅から高架電車(BTS)で一駅のスィーロム  สีลม に、ルークチンと呼ばれる肉団子を買いに出かけました。

タイに魅せられてロングステイ
スィーロムのシンボル・マークは風車

スィーロムの語源は、『 Sii=脱穀する、Lom=風 』ですが、連結語になると『 風車によって精米する精米機 』という意味あいになります。その昔、この辺りに精米所や米穀商が多かったことから名付けられた地名のようです。

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左:米商売で財をなした中国系商社でしょうか?  右:高架電車からみたスィーロム通り

世界のバック・パッカーが集まるバンコクのカーオ・サーン( Khaao Saan ข้าวสาน )の意味は『 白米 』です。現在のタイ経済を牛耳る中国系財閥は、『 精米 』と『 米の仲買 』、『 米の輸出 』で蓄財した人が多く、中国人が開拓した繁華街の地名に『 米 』や『 精米 』の名前が残るのも頷けます。

話題が逸れてしまいました。肉団子( ルークチン ลูกชิ้น )の屋台の話に戻しましょう。
肉団子ですから、肉と名のつく物は何でもルーク・チンの材料になるのでしょうが、豚肉団子(ルークチンヌアムー ลูกชิ้นเนื้อหมู )、牛肉団子 ( ルークチンヌアウア ลูกชิ้นเนื้อวัว )、
そして、スープに入れて食べる魚肉団子( ルークチンプラー ลูกชิ้นปลา )等が人気筋のようです。


タイの肉団子は、元来、肉を意味する北部言葉の『 ジン จิ๊น 』で呼ばれていたそうですが、いつしか、バンコク発音の『 チン ชิ้น 』と呼ばれるようになり、今ではタイの代表的な食品の一つになっています。

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魚肉団子、豚肉団子、ソーセージの屋台

豚や牛の肉団子は、串に刺して焼き、唐辛子の強く効いた“たれ”を付け味して食べます。肉団子を売っている店の多くは、その場で炭焼きしてくれるのですが、この時に漂うタレの匂いが途轍もなく食欲をそそります。

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豚肉団子と魚肉団子を炭焼きする屋台

日本のお餅の様な串団子は、団子3兄弟という歌があるくらいですから、3個の串刺しが流行りなのかも知れませんが、タイでは、1串当たり4個の肉団子 ( 20バーツ 約60円 )が多いようです。

魚肉団子をスープに入れて食べる事もあります。僕は汁入り麺類 ( クゥァイティアオナーム ก๋วยเตียวน้ำ ) を食べる時に、魚肉団子 ( ルークチンプラー ลูกชิ้นปลา ) を入れることにしています。実は、昨日も魚肉団子を入れてタイ風の汁入り麺類を食べました。

肉団子にも欠点があります。なにしろ肉をミンチにかけているのですから、本当に豚肉なのか、牛肉なのか、はたまた、何の魚の肉なのかを知る手立ては、店頭の表示を信用するしかありません。悪質業者が犬の肉を入れたり、魚肉に河豚(フグ)の危険部位が入っていたりする可能性だって・・・あるかも知れません。 

とは言っても、そんなことで悩み始めたら、タイでは生きて行けなくなります。日本でも生きて行くのが難しくなるかも・・・ 日本の厚生労働省の分類によれば、僕は老い先の知れた前期高齢者ですから心配しても詮無いことですが、まあ、顔見知りの店の人を信頼するしかないですね。信ずれば救われるの心境です。

という事で、本日は、顔見知りの屋台で、唐辛子の強く効いた“たれ”付きの豚肉団子(ルークチンヌアムー ลูกชิ้นเนื้อหมู )購入しました。



お断り:
便宜上、タイ語をカタカナやアルファベット表記にしていますが、タイ語は声調言語ですから、このまま読んでも99%通じないと思います。タイ文字をお読み戴ければ、相手に通じる発音と声調が掴めるのですが・・・声調言語は面倒ですね。