バンコク郊外に出かけると、ヤシ、ドリアン、カヌンなどの大きな果実が撓に実っているのを見かけることが少なくありません。カヌンは低木にぶら下がっていることもありますが、ドリアンやヤシなどは、かなり高い場所に実っていることが多いようです。

自然の森の中では、樹高 20~30 m の高木にぶら下がっているドリアン(durian)を見ることがありますが、果樹園では、管理作業を考慮して、高さ 10m 程度になるように抑制している所が多いような気がします。

一個当たりの重さは、重いもので5kg前後はあるようです。表皮がワニのギザギザ歯のように尖っている果実が突如として人間の頭に自然落下でもして来たら大変なことになりそうですね。(下写真)


タイに魅せられてロングステイ
英語名:durian   日本名:ドリアン  タイ語名:トゥリアン ทุเรียน
学名: Durio zibethinus 
科名: アオイ科  Malvaceae ・・・アオイ科とはチョット意外でした。
属名: ドリアン属  Durio 


次なる果実は大きさも重さも世界最大かもしれないジャック・フルーツ ( Jack fruit )です。
タイでは カヌン ขนุน の名前で呼ばれています。

ジャック・フルーツは、太い幹から直にぶら下がって実る幹生果です。、果実は縦に丸みを帯びて長さ 30cm ~ 70cm 、横径は 20c m~ 40cm cm、重さは 20kg ~ 50kg 前後はあるようです。高さ1mからの自然落下だと問題はないでしょうが、高さ 10m から突然落下して来るとなると、これは脅威ですね。(下写真)


タイに魅せられてロングステイ
英語名:jack fruit  日本語名:パラミツ(波羅蜜) タイ語名:カヌン ขนุน 

日本語名のパラミツ(波羅蜜)の由来は、サンスクリット語(梵語)の“ 最高の状態 ” を意味する paramita から来ているのでしょうか?

学名:Artocarpus heterophyllus Lam.
科名:クワ科  Moraceae・・・クワ科とはチョット意外でした。
属名:パンノキ属  Artocarpus  
種名:パラミツ  A. heterophyllus


次なる果実は、最もポピュラーなココナッツ・ヤシ (palm tree )です。タイではココナッツ・ヤシの果実を ルーク・マプラーオ ลูกมะพร้าว と呼んでいます。(下写真)

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英名: palm, palm tree   日本語名: ヤシ(椰子)  タイ語名: ルーク・マプラーオ ลูกมะพร้าว 
学名: Arecales Bromhead 、Arecaceae Schultz-Schultzenstein
科名: ヤシ科  Arecaceae


熟れた椰子の実からは、脂肪分が多くてカロリーの高いココナッツ・ミルクが取れます。
タイ語では此のミルクを kathi กะทิ と呼びますが、脂肪分が濃厚な一番絞り(hua-kathi
หัวกะทิ )は、最上級の贅沢ミルクだそうです。 但し、体重抑制中の人には不向きかもしれませんんね。(下写真)


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ヤシの実から取れるココナッツ・クリーム

ココナッツ・ヤシの実も、突然落下して来ることがあるそうです。こんな固い実に打たれて頭蓋骨陥没なんて洒落にもなりませんね。

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地上に転がるココナッツ・ヤシの実

最後は、果実ではありませんが、これまた大変に危険な頭上の敵です。デング熱やマラリヤを媒介するも怖いですが、ツムギアリも手強い存在です。(下写真)

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英語名:Green Ant , Red Ant  日本名:ツムギアリ  タイ語名:Mot-deeng-som (ウイキペディアより拝借)

学 名: Decophyll asmaragdina
科 名: Formicidae
俗 称: Weaver Ants , Kerengga、
原産地: インド、タイ等の東南アジア一帯


甘いものが大好きなので、マンゴの木の葉を寄せ集めて巣を作るようです。巣の中には女王蟻と彼女を警護する雄蟻が陣取っています。 植物の甘い蜜を運んだり、葉を寄せ集めて巣を作ったり、外敵から巣を守るのは、最も身体の小さい茶色の働き蟻のようです。

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数枚の葉を一致協力して縫い合わせるようにして巣作りするツムギアリ(ウイキペディアより拝借)

ツムギアリの軍団は、1本の木立の中にいくつもの巣を作ります。但し、女王蟻が住む巣は一つだけで、彼女が産んだ卵を他の巣へと運び込むのも働き蟻の役目のようです。

女王蟻と卵を守ろうとする本能は異常に強く、巣のある木立が少しでも揺れるような事態になると、軍団が一斉に攻撃態勢に入り、敵とみなしたものに強烈に噛みつきます。


タイに魅せられてロングステイ
完成した巣(ウイキペディアより拝借)

一度噛み付こうものなら、強い顎と足で猛然と喰らい付いて中々離れようとしません。働き蟻は毒針を持っていませんが、敵を咬むと炎症を起こす物質を分泌するらしく、途轍もない痛みに襲われます。

喰らい付かれた人間は、あまりの痛さに、上着も、シャツも、ズボンも、最後の一枚も脱いで七転八倒、それでも駄目ならば、近くの池に飛び込んでしまいたくなるような・・・まさに、周囲の笑いを誘うことにもなりかねません。

恥ずかしながら、ゴルフ場で、打ったボールが木の下に転がり込み、無理をして振り上げたクラブがツムギアリの巣を直撃!! 愚か者の僕は、頭から足先まで、ツムギアリの強靭な顎と歯でボロボロにされてしまいました。