スコータイ城壁外の西側から城壁外の南側に直行できる道を探したのですが、道に迷ってしまって右往左往。結局、城内のマハータート寺院まで戻ってから南門に向かいました。

城壁外の西地域も寂しい地域でしたが、城壁外の南地域は、それ以上に雑草が生い茂っていて、爺の僕でも心細くなってしまうほど心寂しい感じがします。南門を出て暫く南へ向けて直進すると、三叉路近くにチェートゥポン寺院 วัดเชตุพน が見えて来ました。(下写真)


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チェートゥポン寺院 วัดเชตุพน 

その昔、寺院の四方は壕で囲まれていたそうですが、今は雑草が生い茂る平地に比較的大きい構造物と顔の部分が崩れてしまった釈迦牟尼の立像仏が東側に1体、西側に1体残っています。東側の立像はスコータイで創造された遊行仏のようです。(上写真)


チェートゥポン寺院 วัดเชตุพน から道を隔てた反対側に、御堂の一部と上部が壊れたスリランカ様式のベル型仏塔が残るチェディー・スィー・ホン寺院 วัดเชดีสี่ห้อง がありました。
(下写真)


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チェディー・スィー・ホン寺院 วัดเชดีสี่ห้อง 

仏塔基部を見ると、仏塔を支える 『 しゃがんだ象 』 、そして、像の背に中腰で座る神(?)、像の傍らに起立している神々(?)の珍しい彫像が、傷みはかなり酷いですが残っています。(上下写真)

スコータイ城内のソラサック寺院の仏塔の基盤を支える起立した象のスタイルは彼方此方で見ますが、『 しゃがんだ象 』 が仏塔を支えるスタイルを見るのは初めての経験です。
(下写真)

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チェディー・スィー・ホン寺院 วัดเชดีสี่ห้อง  

世界の中心にあるメルー聖山(須彌山)が多くの象によって支えられている 』 とする古代インド神話の世界観から来ているのでしょうが、小型の仏塔を造るには起立像では大き過ぎるので、当時の仏塔設計者が 『 しゃがんだ象 』 を思いついたのでしょうか?(上写真) 

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スィー・ピジット・ギティガンラヤーラーム寺院 วัดศรีพจิตรกิติกัลยาราม  

チェートゥポン寺院 วัดเชตุพน の三叉路まで戻って東に車を進めると、美しい緑の下草が茂る平地の向こうにかなり大きいスリランカ様式のベル型仏塔が聳えていました。尖塔が少しばかり壊れていますが、ほぼ全容を維持している大型仏塔です。

近くまで行きたかったのですが、休耕田が湿地にようになっていたので、遠くから美しい仏塔を見遣りながら東へと進みました。


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ヴィハーン・トーン寺院 วัดวิหารทอง 

生い茂る木の枝葉に半分以上覆われていたために通り過ぎてしまい、バックミラーに映る遺跡に気付いて慌てて戻りました。遺跡内は膝まで伸びた雑草で埋まっています。いかにも蛇がいそうな雰囲気がして・・・蛇に弱い僕は、離れた場所から眺めるだけでした。
(上写真)


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アソークガラーム寺院 วัดอโศการาม 

城壁外の南側の東端に位置するアソーガーラーム寺院 วัดอโศการาม です。寺院名のタイ文字を見た時は、アソークーガーラームだと思ったのですが、アルファベット文字を見るとアソーガーラームとなっていました。

四角形の基壇が五段残っていますが、上部構造は完璧に失われているので、どのような仏塔が建っていたのか全く見当がつきません。仏塔の前に建てられた小さな御堂は、僅かな土台とラテライトを積み重ねた円柱を残すだけです。(上写真) 


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プローン・メーン寺院 วัดโพรงเม่น 

この寺院の仏塔も上部構造が崩れて姿を留めていませんが、かろうじて潅木の間から顔を出している部分の形から想像すると、スリランカ様式のベル型だったのではないでしょうか。

それにしても、この状態をこのまま放置しておけば、雨季が終わる頃になれば、生い茂る緑葉の中に埋没してしまうに違いありません。(上写真)

これで、スコータイ城壁外の南地域の遺跡見学は終了。そのまま城外の道を経由して最終の見学地となる城壁外の東地域の遺跡へと向かいました。

それにしても、城壁外西地域も寂しい場所でしたが、城壁外南地域では、最後の最後まで誰1人とも行き会いませんでした。 何処にでも屯している野良犬や蛇すらも・・・見かけませんでした。