2012年のクリスマスの朝です。

寝転んだまま窓の外を見やると、白い浮雲のまにまに青い空が拡がっています。暫くの間、そのままの姿勢でボンヤリと朝の空を眺めていました。

自宅のあるコンドーは、ラーチャダムリ通りとランスアン通りの間の小路にあります。散歩がてら、クランクのようになった小路からランスワン通りに抜けてから、そのまま真っ直ぐにルンピニー公園まで足を延ばしました。

年甲斐も無くルンルン気分、思わずスキップして飛び跳ねたい心境です。こんな初々しい気持ちになったのは何年ぶり?

ルンピニ公園裏のサラデーン通りにリャカー方式の屋台が軒を連ねていました。出勤前の紳士淑女がスプーンとフォークを巧みに操りながら朝食の真っ最中。タイ語はチンプンカンプンの僕ですが、身振り手振りで注文を試みました。

それを見かねたOL風の女性 「?◇?○?□?X?△?
すると屋台の小母さんが   「◇?○?□?X?△?△

何が何だか分からないまま、折り畳み式のテーブルで待つこと数分、プラスチックのお碗に入ったスープ入り麺が届きました。その中身は、小さく刻んだ鶏肉少々、緑色の香草少々、細かく刻んだ揚げ大蒜(garlic)少々、丸い形の魚肉の擂り身2個(ground fish meat)、ワンタン風の揚げた薄い皮少々、萌やし少々、そして白い細麺です。

OL風女性が 『 ?◇?○?□?X?△? 』 と言って調味料の入った箱を指差しました。箱の中には、漁醤(fish sauce)、酢、赤いチリ、砂糖などが入った小瓶が並んでいます。どうも 『 自分で調味料を使って味付けをしなさい 』 と教えてくれているようです。

分量の案配が分からないのですが、砂糖以外の物は全て入れて見ました。チリを入れ過ぎた感もありますが、それでも 『 えも言われぬ美味しさ 』 でした。

別のOL風の女性が微笑みながら英語で語りかけて来ました。
アレ?! 英語喋れるのと聞くと、5年前まで豪州シドニーに留学していたのだそうです。彼女からのお裾分けの蜜柑を頬張りながら、彼是と教えてもらうことにしました。

僕   『 この美味しいスープ麺の名前は何ていうの?
彼女 『 クアイ・ティアオ・ナーム・セン・レック・サイ・ガイ
僕   『 ?????

クアイ・ティアオとは、『 米の粉を原料として作った麺 』 という意味だそうです。幅広麺(セン・ヤイ)と幅細麺(セン・レック)があり、僕が食べたのは幅細麺(セン・レック)だそうですが、値段は、いずれも同じで 20バーツ (約60円) とのことでした。

調理方法に四種類あるそうです。
① ナーム (汁付き) ② ヘン(汁無し) ③ パット(炒めたもの)
④ ラート・ナー(炒めた麺にトロトロした汁をかけたもの)

スープの中に入れる具は、土地や人によって異なるそうですが、鶏肉を入れて欲しい場合は『 サイ・ガイ 』、豚肉を入れるのであれば 『 サイ・ムー 』 と言えばOKだそうです。

今日勉強したタイ語は、『 クアイ・ティアオ・ナーム・セン・レック・サイ・ガイ 』、その意味は、
鶏肉入りのスープ付き細麺 』 でした。明日まで覚えていられるかな? 駄目だろうな・・・

しかし、この味には嵌まりそうです!!