『京セラフィロソフィ』という本があります。
元々は、京セラ及びその関連社員が朝礼の場で使用していたものです。
最近まで盛和塾の塾生しか読むことができなかったのですが、2年前に書店でも販売されることになりました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160925/08/hirano-yamaoka/75/e3/j/t02200384_0286049913756892290.jpg?caw=800)
その中に、「仕事を好きになる」という項目があります。
内容は、
仕事をやり遂げるためにはたいへんなエネルギーが必要です。
そしてそのエネルギーは、自分自身を励まし、燃え上がらせることで起こってくるものです。
そこで、自分が燃える一番よい方法は、仕事を好きになることです。
どんな仕事をであっても、それに全力を打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、また次の目標へ挑戦する意欲が生まれてきます。
その繰り返しの中で、さらに仕事が好きになります。
そうなればどんな努力も苦にならなくなり、すばらしい成果を上げることができるのです。
こうした心境にまで高まってはじめて本当にすばらしい仕事を成し遂げることができるのです。
稲盛氏が大学を卒業したころは、不況で就職もままならない状況だったそうです。
そのような中、やっと就職できた会社は、赤字続きの会社で給料の遅配も珍しいことではなかったような会社でした。
大卒の同期入社は5人いましたが、みんな不平不満をもらして辞めていき、最終的には稲盛氏一人だけが残ることになってしまいました。
その時稲盛氏は、「愚痴をこぼしていたって天に唾するようなものだ。どうせなら一生懸命に仕事に打ち込んでみよう。」と気持ちを切り替えて、研究に没頭することになりました。
すると、不思議なことに良い研究結果が出だしました。
それからますます研究にのめり込み、日本で初めて新しいセラミック材料の合成に成功することになったのです。
仕事を好きになるということは、好きなことを仕事にするか、仕事を好きになるかのどちらかです。
好きなことを仕事にできる人は、本当に少ないものです。
多くの人は、仕事を好きになるしかありません。
仕事をするというのは、人生の中で中核をなす時期の中核をなす時間に行なわれるものです。
ものすごく大事な時期に仕事を面白くないといって、嫌々ながら仕事をしたり、義務感だけで仕事をしたりすることは、たった一度の人生を無駄にしているとしか思えません。
結局のところは、仕事を好きになることでしか人生は充実したものにならないのかもしれません。
日曜日の朝、マイルスを聴きながら考えていたのは概ねそんな事です。