本記事は、筆者が2008年~2014年に中国に駐在していた際の体験に基づいています。2025年現在とは状況が大幅に変わっている可能性が高いことをご承知おきください。
中国での自炊も慣れれば楽しいものの、それまでに何度も挫折しかけました(挫折したままでも何の問題もなかったのですが)。特に日本と比べて驚いたこと、不便なこと、そして良かった点をまとめてみました。
注意:これはあくまで私の住んでいた町のスーパーや市場での話です。上海や蘇州などの日本人が多い都市では、これよりずっと便利だと思います。
🔴 不便だった点
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野菜は泥(ほこり)だらけで洗うのが大変。農薬を気にするより泥を落とすのが先決。
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いろいろな意味でピーマンとトウガラシの区別がつかない。
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そのまま調理できるように小さく切ってある肉は存在しない。
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豚肉は基本皮つき(一部骨入り)。豚の料理は皮を剥ぐところから始まる。
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豚肉は臭い(調理後も臭みが残る)。お酒入りのお湯で軽く湯がき、良く水洗いしてから使用(この町では常識)。洗うのが難しい肉(ひき肉など)は生姜の大量投入でごまかす。
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ひき肉にも骨が混入しているので、食べるときはそっと噛む必要がある。
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鶏肉は手羽か一羽丸ごとしか売っていない(手羽以外の部位はどこに?)。
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牛肉は文句なしのまずさ。鮮度もかなり悪そう。
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卵も鮮度悪し。割ってみてヤバそうなものは即捨てる。
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一部の果物(リンゴやミカン)はワックスでテカテカしている。
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魚は川魚のみ(鯉、鮒、雷魚、スッポンなど)。海の魚は入手不可。
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やたら香りの強い米がある(そういう品種)。うっかり炊くと匂いでKOされる。
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ウィンナーやハムは独特な味(筆者はまったく食べられない)。
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バターは売っていない(「そんなの中華に使わない」と断言される)。
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油は油断できない(大手メーカーはおそらく大丈夫だが)。
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ミネラルウォーターも油断できない(大手メーカーも信用できない上に回避不能)。
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生麺タイプのラーメンやうどんは賞味期限が不自然に長いので買う気にならない。
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インスタント、レトルト食品がとにかく口に合わない。
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牛乳の味が日本の牛乳とはまったく違う。
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電子レンジOKの容器が電子レンジOKだったためしがない。
🟢 良かった点
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食材はとにかく安い。
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なぜか何もかもが一年中手に入る(旬がいつなのか良くわからない)。
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野菜は種類が豊富で、しかも美味しい(日本よりも味が濃い気がする)。
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豆腐も味が濃くて美味しい(豆腐の起源は中国なのに、日本の食べ物だと思っている人がなぜか多い)。
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火鍋用にスライスしてある冷凍肉(小肥羊ブランドなど)が意外と使える(残念ながらおいしくはないが、他の肉があまりにも使いにくい)。
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香港製造の「出前一丁」と日清のレンジでチンするインスタントパスタは問題なし。
