フランスで名付け親になるという事。 | 調教師日誌 ~仏・シャンティイーより~

調教師日誌 ~仏・シャンティイーより~

2008年渡仏。2017年調教師免許取得。フランス競馬の中心地シャンティイーでの厩舎日常風景。

春も近づき、それにつれて2歳戦の数も徐々にではありますが増えてきました。

 

 

それと同時に現在厩舎にいる2頭の2歳馬への命名をする頃ですね。当然のごとく名前が付けられていなければレースに走れません。

 

 

こちらでは過去活躍馬などに該当する国際保護馬名や、会社宣伝など変な名前でなければ基本申請通過するように思います。自分の記憶が定かならばアルファベットで18文字まで。

 

 

日本で外国語の馬名が流行っているように、こちらで日本語馬名を用いると新鮮味があって良いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お馴染み銀光りする無口がトレードマークのこの仔、レヴォルトの2016(父マクフィ)、の名前はマオズシーナ。フランスギャロの認可待ちではありますがまず通ると思います。

 

 

この仔を始め2頭ともに、昨秋のセリ後に入厩したわけですが、成長曲線が半端ありません。

 

 

2歳3月にして普通の3歳馬サイズより大きいのではと思えるくらい。実際、ある調教師に3歳馬と間違われた10日前。栄養がしっかり行き届いている証拠ですのでこの変貌ぶりに個人的に大満足です。

 

 

それ故、調教もしっかり積めるという好循環。

 

 

自厩舎では、確率的に馬が最も壊れにくい並足調教を多く取り入れ運動量の増加かつ、睡眠時間以外は常に何かを口にしている動物である馬という事実を踏まえ、忠実に基本を遂行しています。

 

 

その分仕事量は多いかとは思いますが、預けて下さっている馬主様を始め、そしてその馬自身に対して失礼でないよう、あの時これやっておけばなど後悔だけはしたくないので手間暇をかけています。

 

 

幸い趣味の延長線上にあるこの仕事を生業に出来て自分は幸せ者だと感じる毎日です。