東京芸術劇場で開かれた「第19回ショパン国際ピアノ・コンクール2025 優勝者リサイタル」に行ってきました。12月15日にオペラシティで、12月16日に東京芸術劇場でリサイタルが行われたのですが、オペラシティの方はチケットを取れず、東京芸術劇場はあまり良い場所とは言えませんでしたが何とか確保。
流石に人気のプログラムで、あっという間にsold-outでした。
今回のショパン国際ピアノ・コンクールの優勝者はエリック・ルー。前々回のショパン国際ピアノ・コンクールでは4位入賞していました。エリック・ルーは、その後、2018年にはリーズ国際ピアノ・コンクールで優勝し、世界を舞台にしているピアニストとなっていて、今回のショパン国際ピアノ・コンクールでは、始まる前から優勝候補に挙がっていました。
プログラム
フレデリック・ショパン作曲
ノクターン第7番 嬰ハ短調 Op.27-1
舟歌 嬰へ長調 Op.60
ポロネーズ第5番 嬰へ短調 Op.44
ポロネーズ第7番 変イ長調 Op.61「幻想」
ポロネーズ第9番 変ロ長調 Op.71-2「遺作」
ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」
アンコール
シューベルト 即興曲第3番 Op.90 D899
ショパン ワルツ第5番 Op.42
ショパン ワルツ第7番 Op.64-2
バッハ ゴルドベルク変奏曲よりアリア
ショパン ピアノ・ソナタ第3番より4楽章
音色の美しさが印象に残りました。ひとつひとつの音がキラキラしていて、音の輪郭がくっきりしていながらメロディーが滑らかで、スッと音楽が入ってきます。そして、タッチが柔らかな部分があるかと思えば、力強い部分があり、実に表現が豊かで楽しめます。
特にコンクール本選の曲でもあった「幻想」は、完全に自分のものにしている感じ。素晴らしかったです。
プログラムの曲目の演奏が終了した後も拍手がやまず、アンコールが5曲も!!
流石に5曲目を弾くためにピアノに向かった時には、客席からどよめきの声が上がりました。5曲目のアンコールの後もスタンディングオベーションが続き、ピアノに向かうので、まさか!!と思ったら、ピアノの蓋を閉じて、「オシマイ」の意思表示。最後まで観客を沸かせてくれました。
アンコールのゴルドベルク変奏曲のテーマも見事。是非、全曲を聴いてみたいものです。
19時開演で、途中に20分の休憩を挟み、21:25頃終演。満足なひと時でした。