今年は、バッハがコラールカンタータを作曲してから300年ということで、今年と来年の2年間にかけて新しプロジェクト「コラールカンタータ300年」が行われます。その第1回と第5回が定期演奏会の中に組み込まれ、残りの8回が調布市文化会館たづくりのくすのきホールで開催されます。昨日、その全10回の1回目のコンサートに行ってきました。
アルトのソリスト、テリー・ウェイが急病のため来日できなくなってしまったということで、アルトのソリストは青木洋也に代わりました。そして、他のパートが4人ずつだったのに対し、アルトだけが1人減って3人となってしまいました。やはり、若干、弱い感じは否めませんでした。
とはいえ、素晴らしいハーモニーを聴かせてもらいました。
演奏が始まる前には、マエストロ、鈴木雅明による解説もあり、事前に聴きどころを把握することができました。話しぶりからは、バッハの音楽への尽きない強い想いが感じられ、演奏への期待が高められました。
最初にオルガン独奏で2曲
来ませ、聖霊、主なる神 BWV 651
心より われ こがれ望むBWV 727
そして、コラールカンタータ4曲
カンタータ第20番《おお、永遠、汝、雷の言葉よ》BWV 20
カンタータ第2番《ああ神よ、天よりご覧ください》BWV 2
休憩
カンタータ第7番《キリスト我らが主ヨルダン川に来たりたもう》BWV 7
カンタータ第135番《ああ主よ、この憐れな罪びとを》BWV 135
各曲の前に、原曲のコラールが歌われ、その後、カンタータの演奏に入るという構成になっていて、最初の解説が理解しやすい形になっていました。
カンタータは演奏された順に、定旋律をソプラノ、アルト、テノール、バスが歌うカンタータが並べられているのですが、それぞれ、定旋律を歌うパートが一歩前に出て歌っていて、視覚的にも分かりやすかったです。
最後のカンタータ135番は、マタイ受難曲でもお馴染みの旋律が用いられていますが、バスの旋律がくっきりと聴こえてきて印象的でした。
バッハのカンタータの魅力が堪能できる素敵な演奏会でした。
出演者は
オルガン独奏:大塚直哉
指揮:鈴木雅明
アルト:青木洋也
テノール:櫻田亮
バス:ドミニク・ヴェルナー
合唱&管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
バッハ・コレギウム・ジャパン公式サイト