小さな教会の牧師をしている御堂一男は、妻の江津子を8年前に喪い、今は中学生になっている娘、ひかり2人暮らし。最愛の妻・江津子(奈緒)は8年前に他界。一男は生活のためにガソリンスタンドでアルバイトをしながら、ひかりを男手ひとつで育ててきました。ひかりも思春期に入り、少々、反抗的な時もありますが、優しくて面白い一男のことが好きでした。一男は牧師として多くの人に慕われ、2人の穏やかで幸せな日々は続いていくはずでした。ところが、ある日、ひかりが倒れ、病院で白血病と診断されます。そして、一男は、ひかりが一男の実の子ではなかったことを知らされます。ひかりの病状はなかなかよくならず、骨髄移植を勧められますが...。
まぁ、使い古された物語ではあります。全体に設定もチープで薄い感じがしましたし...。それでも、一男を演じてムロツヨシには、全てを包み込む懐の深い温かさが感じられて良かったです。
全体に描かれ方が軽いのですが、特に、ようやく見つけた適合する可能性のある人物へのドナーになって欲しいとの交渉の辺りから、サクサク物語が進み過ぎた感じがします。そして、それに伴い、薄っぺらくなってしまったような...。本来、もっと重い話だと思うのですが...。
ドナーとの交渉の経過も、ひかりにドナーの正体を告げる場面も、この辺りは物語の肝になる部分なだけに、もっとしっかりと描いて欲しかったような...。
そして、設定などにも違和感を覚える部分が...。
白血球の型が適合するとしたら、それは親子ではなく、両方の親が同じ兄弟。母親と父親から半分ずつを受け継ぐから、兄弟であれば、25%の確率で適合します。適合する可能性が数百から数万分の一と言われる非血縁者よりは可能性が高いにしても、基本、親とは適合しないわけです。(母親と父親の半分が一致していれば、可能性はあるわけですが...。)まぁ、ひかりには父親も母親も同じ兄弟がいないので、仕方ないのですが、本作のひかりの主治医や一男の動きを見ていると、親子ならかなりの確率で適合するという前提があるように思われ、違和感がありました。
そして、牧師のはずの一男の礼拝などの時の服装。牧師というよりは神父に見えました。牧師ならもっと牧師らしくして欲しかったような...。
それに、そもそも、ひかりが一男の生物学上の子でなく、そのことに江津子も一男も疑問を持っていなかったのだとしたら、江津子と一男が出会って結婚するまでがかなり急ぎ足にならないといけないわけで、その辺りも本作の描写とは合っていないように思われました。
細かいところかもしれませんが、端々の違和感が、物語をリアリティから遠ざけてしまっている気がして残念です。
ありきたり感のある物語であったとしても、もっとムロツヨシの存在感を活かしたキャラクター設定にして、ドナー探しの部分に一男とひかりの葛藤を重ねてそこに重点を置いて物語を組み立てていれば、もっとオリジナリティが感じられるストーリーになったのではなにかと...。
公式サイト
映画『マイ・ダディ』公式サイト | 2022.3.9(水)Blu-ray&DVD発売 DVD TSUTAYA先行レンタル開始 (mydaddy-movie.jp)
小さな教会の牧師をしている御堂一男は、妻の江津子を8年前に喪い、今は中学生になっている娘、ひかり2人暮らし。最愛の妻・江津子(奈緒)は8年前に他界。一男は生活のためにガソリンスタンドでアルバイトをしながら、ひかりを男手ひとつで育ててきました。ひかりも思春期に入り、少々、反抗的な時もありますが、優しくて面白い一男のことが好きでした。一男は牧師として多くの人に慕われ、2人の穏やかで幸せな日々は続いていくはずでした。ところが、ある日、ひかりが倒れ、病院で白血病と診断されます。そして、一男は、ひかりが一男の実の子ではなかったことを知らされます。ひかりの病状はなかなかよくならず、骨髄移植を勧められますが...。
まぁ、使い古された物語ではあります。全体に設定もチープで薄い感じがしましたし...。それでも、一男を演じてムロツヨシには、全てを包み込む懐の深い温かさが感じられて良かったです。
全体に描かれ方が軽いのですが、特に、ようやく見つけた適合する可能性のある人物へのドナーになって欲しいとの交渉の辺りから、サクサク物語が進み過ぎた感じがします。そして、それに伴い、薄っぺらくなってしまったような...。本来、もっと重い話だと思うのですが...。
ドナーとの交渉の経過も、ひかりにドナーの正体を告げる場面も、この辺りは物語の肝になる部分なだけに、もっとしっかりと描いて欲しかったような...。
そして、設定などにも違和感を覚える部分が...。
白血球の型が適合するとしたら、それは親子ではなく、両方の親が同じ兄弟。母親と父親から半分ずつを受け継ぐから、兄弟であれば、25%の確率で適合します。適合する可能性が数百から数万分の一と言われる非血縁者よりは可能性が高いにしても、基本、親とは適合しないわけです。(母親と父親の半分が一致していれば、可能性はあるわけですが...。)まぁ、ひかりには父親も母親も同じ兄弟がいないので、仕方ないのですが、本作のひかりの主治医や一男の動きを見ていると、親子ならかなりの確率で適合するという前提があるように思われ、違和感がありました。
そして、牧師のはずの一男の礼拝などの時の服装。牧師というよりは神父に見えました。牧師ならもっと牧師らしくして欲しかったような...。
それに、そもそも、ひかりが一男の生物学上の子でなく、そのことに江津子も一男も疑問を持っていなかったのだとしたら、江津子と一男が出会って結婚するまでがかなり急ぎ足にならないといけないわけで、その辺りも本作の描写とは合っていないように思われました。
細かいところかもしれませんが、端々の違和感が、物語をリアリティから遠ざけてしまっている気がして残念です。
ありきたり感のある物語であったとしても、もっとムロツヨシの存在感を活かしたキャラクター設定にして、ドナー探しの部分に一男とひかりの葛藤を重ねてそこに重点を置いて物語を組み立てていれば、もっとオリジナリティが感じられるストーリーになったのではなにかと...。
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