『 逃亡作法 』
ブックオフのペーパーバック棚に
ある本で、「このミス大賞」の印が
ついている本があると、原則、僕は
すぐに購入する場合が多い。
どの本をとっても、読みごたえの
どの本をとっても、読みごたえの
ある内容で、まずハズレということ
がないからだ。 ^ ^
「逃亡作法(東山彰良〔ひがしやま
「逃亡作法(東山彰良〔ひがしやま
あきら〕著)」は、
第1回「このミステリーがすごい!」
第1回「このミステリーがすごい!」
大賞の銀賞受賞作品だ。
俗に言う〈プリズン(監獄)もの〉
俗に言う〈プリズン(監獄)もの〉
の犯罪小説である。
おなじみ、脱獄と逃亡に賭ける悪党
おなじみ、脱獄と逃亡に賭ける悪党
どもの壮絶な闘いが描かれている。
登場人物たちの強烈な個性は
登場人物たちの強烈な個性は
もちろんのことだが、舞台設定が
ユニークだ。
時は近未来。死刑制度が廃止され、
時は近未来。死刑制度が廃止され、
代わりにアイホッパーなる特殊シス
テムが採用されている。
囚人たちは首に、アイホッパーという
囚人たちは首に、アイホッパーという
マイクロチップを埋め込まれていて、
収容所から半径1キロ外に一歩でも
出れば、目玉が飛び出してしまうのだ。
これがどういうかたちで、脱獄へと
これがどういうかたちで、脱獄へと
なるのか?そして脱獄した後も、
物語を転がす糸口や仕掛けが、
あふれている。
日本、台湾、韓国、中国...アジア圏
日本、台湾、韓国、中国...アジア圏
の多国籍な犯罪者たちが登場するが、
民族意識や個々のアイデンティティ
が交錯する、彼らの共犯関係や
敵対関係も興味深い。
そして何よりも、アウトロー連中が
口にする小洒落たセリフの数々が、
イカしている。
主な登場人物の1人、菊池組組長の
主な登場人物の1人、菊池組組長の
菊池 保。彼には心の安らぎを得る
ための7つのルールがある。
彼の言葉だ。
「ルールってのはなぁ、どんなもん
彼の言葉だ。
「ルールってのはなぁ、どんなもん
でもいいんだよ。インド人みたいに、
ケツは左手、メシは右手?そんなもんで
いいんだ。理屈じゃない。
...けど、一旦心に決めたら、絶対
...けど、一旦心に決めたら、絶対
曲げちゃダメだ。そうすれば、迷いが
生じることはない」
僕も普段、森之助discipline(vol.169参照)
僕も普段、森之助discipline(vol.169参照)
なるものを持つ身として、まったく
同感である。 ^ ^
物語は500ページほどの量だが、
夢中になって一気に読んだ。
この本も、一度読んだあと、
この本も、一度読んだあと、
じっくりと何度か読み直したい
本である。^ ^