台湾情報 感覚の違い | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  台湾情報 感覚の違い

 

 張り紙のことばづかいとか、包装の丁寧さとか、外国の人から見るといろいろ話題になることがあります。

 確かに違和感を感じる人がいるのも分かりますし、丁寧すぎる言葉はたいてい文法的に間違っていることが多く、問題になるのも理解できます。

 ただ、慣習的に行われていることであり、日本語の上手な台湾人の人は、こういう丁寧な言い回しをきちんと使っています。それで違和感のない日本語を話していますので、外国人だと気づかれません。

 こうした類の指摘に、日本人がすぐに同調する必要はなく、参考資料として眺めていればいいだけの話です。それほど神経質になるべき話題でもないです。

 

 こういう話は台湾に限らず、いろいろなところですでに指摘がなされています。台湾を紹介するという視点はいいですし、SNSでつぶやくのもいいと思いますが、それをニュースに取り上げて、ハッとさせられるというのは、言い過ぎなのではないでしょうか。いったい普段から何を見て生活しているのでしょうか。報道を引用します。

 

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台湾人が感じる「日本人と台湾人の違い」
大きな話題を呼んだ「丁寧すぎる日本の張り紙」。
日本の「張り紙」に違和感を覚えた台湾人 丁寧な言葉遣いに対する指摘にハッとさせられる 2/24(土) 5:17配信 LIMO


「丁寧すぎる日本の張り紙」に違和感を覚えた台湾人の方の行動がX上で話題になっています。
投稿したのは、Xユーザーの@end2048さん。
当ポストは2024年2月21日時点で6万件を超えるいいねを集めており、「言いたいことわかりすぎる」「ホントそれくらいで良いと思うのよな」「もうこれは国民性」と多くの反響が寄せられています。
記事後半では、台湾の経済について紹介します。
台湾の友人が日本で見つけた張り紙を見て一言
「台湾の友人いわく、『この掲示は言葉遣いが丁寧すぎる! はじめと最後はいらない!』とのこと。面白い視点である」というコメントとともに投稿されたのは、2枚の写真でした。
そこに収められていたのは、「誠に勝手ながら2月20日(火)店休させていただきます」と書かれたお店の張り紙。街中でよく見かける張り紙のように感じますが、台湾の友人はその言葉遣いに違和感を覚えたようです。
その友人が添削した結果の張り紙がこちら。
前後の「誠に勝手ながら」「させていただきます」が削除され、「2月20日(火)店休」という情報だけが残されました。
たしかに重要なのは「店休が何日なのか」という情報なので、前後の文章はなくても問題ありませんね。文章がすっきりしたことで必要な情報が伝わりやすいというメリットもありそうです。

台湾人が違和感を覚えた「張り紙」さまざまな意見が寄せられて大盛り上がり
日本の丁寧すぎる張り紙についての指摘が投稿されると、ポストには6万件を超えるいいねが寄せられる大反響となりました。
投稿には「言われてみれば本当にそう」「すごくわかる」と@end2048さんの友人の意見に共感する声が続出。
一方で、「丁寧で謙虚なのも日本の美徳ではある」と丁寧な文章に日本らしさを感じる人の声も寄せられ、さまざまな意見で盛り上がりました。
投稿主の@end2048さんに、台湾の友人の言葉を聞いたときの心境を聞いてみると、「普段気にも留めない日本語が、中国語母語話者の目にはこんな風に映るのか、と興味深く感じた。また、はじめと最後はいらない、と言いながら実際に手で隠して見せる様子に、友人のユーモアを感じた」と話してくれました。
投稿の反響を知った友人は「ここまで議論が盛り上がるとは思っていなかった、文化の違いは多くの人の興味を引く話題なのだろう」と驚いていたそうです。
台湾の友人が感じる「日本人と台湾人の違い」についても聞いてみると、「日本人は本当に礼儀を重んじるのだと思う。台湾人にも礼儀がないわけではないが、たとえ店の通知がそっけないものでも、すんなり受け入れることができる。ポストへのリプライなどを見ていると、日本人は、通知を見た人の感じ方を気にかけているのだとある。私の感覚では、店の休業はそこまで申し訳ないことでもないし、通知が日本ほど丁寧な言葉遣いでなくてもかまわないと思っている。日本の丁寧な言葉遣いは、互いに気持ちよく過ごすためのものなのだと思う。しかも今改めて通知の写真を見直してみると、かなり早い段階(※投稿の写真が撮影されたのは2月4日)で通知を出していることも見て取れる」とのこと。

日本と台湾の基本情報を比較
ここからは、日本と台湾の基本情報を比較します。日本の推計人口は約1億2550万人(2021年)で、面積は約37万7975k㎡。人口密度は336人/k㎡となります。
台湾はというと、推計人口約2386万人で、面積は九州よりもやや小さい約3万6014k㎡。人口密度は、日本の倍近い651人でした。
主要都市の人口を調べると、東京都(特別区部)が約973万人で、横浜市・約377万人、大阪市・約275万人。日本では、全部で12の都市が人口100万人を超えています。台湾は、新北が約405万人で、高雄・約277万人、台中・約265万人、桃園・約219万、台南・約184万人、彰化・約122万人。全部で6つの都市が人口100万人超え。
最後に両国のGDPを見てみましょう。日本のGDPは約562兆円(2022年)に対して、台湾は約108兆円。日本の方が5倍以上高い数値となっています。
海外旅行の際に、街中の張り紙を探してみるのも…
いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている「丁寧すぎる日本の張り紙」について紹介しました。
ちょっとした張り紙や注意書きにもその国らしさが現れているとは興味深いですね。
海外旅行にでかけた際には、街中の張り紙に注意を向けてみるのも楽しいかもしれません。
参考資料
 ・@end2048
 ・総務省統計局『世界の統計2023』



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