今日の授業 羅生門 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  今日の授業 羅生門

 

 今日も芥川龍之介の「羅生門」研究です。

 授業では学生の発表がありました。

 二人とも、なぜ下人が老婆の着物を奪ったのかという点について発表しましたが、全く違う視点から論じていて、とても面白かったです。

 門が子宮に続く産道を象徴的に示しているとすると、そこを上下に出入りする下人は、生まれ直す形で、羊水のような雨の中へと降りてきます。

 何かの下にいる人間ではなく、自由な人間として生まれ直しています。

 芥川も、狂人の母を持ち、伯母フキの管理下に置かれているような、今の自分ではなく、自由に妻を選べるような人間に生まれ変わりたいと願っています。

 

 

  

   

  皆様のご健康をお祈りいたします。

    そして皆様に、すばらしい幸運や喜びがやってきますように。

      いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。