台湾の中元節、日本のお盆 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  台湾の中元節、日本のお盆

 

 台湾の祭日の中で、最も大切な日が春節(チュンジエ)と中元節(ヂョンユェンジエ)です。

 旧暦で考えますので、日にちは毎年変わります。
 春節は日本でも知られていますが、旧暦のお正月です。

 中元節は、日本のお盆に相当します。

 霊界の門が開き、霊魂が下界をさまようのが旧暦7月の1カ月です。その1カ月のちょうど中間が「中元節」です。

 霊魂が最も多くあふれてきますので、普通の家庭でも、お店でも、軒先に豪華なお供えを並べ、線香や金紙、銀紙を焚いて霊魂を慰めます。祖霊だけではなく、無縁仏でさまよう霊魂ももてなすのです。

 今年の中元節は8月12日でした。

 

 日本はこれから本格的なお盆となります。

 「お盆」とは旧暦の7月15日を中心として行われる先祖供養の儀式です。もともとは旧暦7月15日にあたる中元節の日に祝われていました。

 今年は8月13日(土)迎え火(盆入り)、8月16日(火)送り火(盆明け)が一般的な流れだと思います。盆入りの8月13日の夕方に、先祖の霊が迷わないよう迎え火を焚き、盆明けの8月16日の夕方には、送り火を焚いて先祖の霊を見送るのです。

 日本のお盆は、仏教の盂蘭盆会に、神道の祖先崇拝や豊作を願う農耕儀礼などが組み合わされて出来上がっていったようです。

 キュウリやナスで、先祖の霊があの世とこの世の行き帰りに利用する乗り物となる精霊馬を作ります。キュウリは足の速い馬、少しでも早く迎えたいという思いを込めます。ナスは歩みの遅い牛であり、なるべくゆっくり帰って欲しいという思いを込めた精霊馬です。

 長崎の精霊流し、京都五山の送り火など、各地で様々な行事が行われます。

 盆踊りも、お盆の期間に踊って念仏を唱えていた習慣が由来であるとか、地獄での受苦を免れた亡者たちが、喜んで踊る状態を模したともいわれます。徳島の阿波踊りも、始めは盆踊りと呼ばれていました。

 台湾、日本に限らず、すべての霊の皆様に、心よりご供養申し上げます。

 

  

 

 

  

 

 

  

 

 

  

 

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