今日の授業 宮沢賢治のまとめ その揺らぎと矛盾が大切 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  今日の授業 宮沢賢治のまとめ その揺らぎと矛盾が大切

 

 宮沢賢治「やまなし」を読んでいます。この作品はよく小学生の教科書に載っています。しかしなかなか小学生に理解できる内容ではありません。

 作品発表後、賢治がオホーツク海を渡ってトシの魂を探し求めたこと、賢治が15歳のころに、タイタニック号沈没のニュースを知ったことなどを総合しながら、海のイメージを考えました。

 「やまなし」は、水の中の世界であり、そこに太陽のひかりが降ってきます。太陽に似た金色のやまなしの実が、降ってきます。

 太陽と海には、母なるものの二面性と重なる、重要なイメージが込められています。賢治は矛盾と揺らぎを抱えており、その矛盾と揺らぎが賢治文学の魅力です。

 賢治は結核の母から引き離されて育ちました。結核が伝染して、トシは病没しました。

 また、太陽と海は、日蓮宗を象徴する大切なシンボルです。

 クラムボンは太陽、イサドは海なのではないでしょうか。

 

   

 

 

 

   

 

 

 

    

    一瞬、自撮りの間だけマスクを外しています。

 

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