鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎★5(98点) | 田舎のインドアアラフィフの日々

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AMAZONプライム映画が主体のレビュー。たまに例外はありますが、日記公開時、プライム会員が無料で観れる映画をチョイス。
できるだけ良い映画に出会いたいため、基本的にAmazon評価で★4以上が付いているものを選んで視聴した上、個人的な採点を実施しています。

■短評

全くの事前情報無しで鑑賞したところ、余りの面白さにビビッた。昔からの鬼太郎ファンなら尚更。

 

■あらすじ(アマプラ紹介文より)

廃墟となっているかつての哭倉村に足を踏み入れた鬼太郎と目玉おやじ。目玉おやじは、70年前にこの村で起こった出来事を想い出していた。あの男との出会い、そして二人が立ち向かった運命について…昭和31年―日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村。帝国血液銀行に勤める水木は当主・時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、また鬼太郎の父は妻を探すために、それぞれ村へと足を踏み入れた。龍賀一族では、時貞の跡継ぎについて醜い争いが始まっていた。そんな中、村の神社にて一族の一人が惨殺される。それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。鬼太郎の父たちの出会いと運命、圧倒的絶望の中で二人が見たものはー

 

■総評

本当に、全くこの映画の事前情報とか仕入れてなかった。軽い気持ちで視聴して大成功!キャッホー!!目玉の親父が目玉になる前!

鬼太郎や水木しげるファンなら相当な割り増しで本作を楽しめることは間違いなし。そうでない人も忘却が進んでいる人も、本作を観る前にできればこれで予習しておこう。

 

 
ストーリー的には、横溝正史を思わせる「家」「村」系ミステリーで気合が入っていて、それに上手に妖怪を組み合わせている。水木しげる生誕100周年として、「鬼太郎誕生」にズドーン!と繋げる新しくも素晴らしいストーリーとアイデアは、もうこれ以上ない!と断言したいほど素晴らしい。
鬼太郎だけではなく、「霊毛ちゃんちゃんこ」の生誕の秘密も語られており、これはもう涙なしでは語れないのだ。幽霊族よ!!
この映画の素晴らしい点は、ストーリーと見事な構成だけではなく、目玉だけになる前の親父の描き方にもある。奥さんにベタ惚れでちょっと情けないところはあるけど、家族を守るためなら死ぬこと以上の負担も喜んで受け入れる覚悟に加え、後の鬼太郎よりも強いんじゃないかと思わせる体術、パワーにリモコン下駄まで兼ね備える。かっこいいぜ!時間としては短いが、そのアクションの出来にもワクワクした。子供や独身者より、実際に子供のいる親の方が本作にハマるんじゃないかと思う。特に父親の皆さん。
最近、心底良かった!と思える作品が少なく感じ、加齢?映画の観すぎ?僕ももう大概ニブくなっている?とか思っていたのだが、よかった、満足できる作品に最近巡り合えてなかっただけで、僕にもまだドキドキと映画を観れる感情はちゃんと残っていた。ありがとう本作を作ってくれたスタッフの皆さん、そして水木しげる先生!子供のころ、妖怪辞典も買いました!
ということで、鬼太郎を知っている人なら必見です。猫娘が高身長な美少女ヒロインと化してからのアニメは僕も観ていないが、昭和の鬼太郎を知っている人は観なきゃ損すると思うので是非、是非どうぞ!