かがみの孤城★5(88点) | 田舎のインドアアラフィフの日々

田舎のインドアアラフィフの日々

AMAZONプライム映画が主体のレビュー。アラフィフです。
★1/最低。見ない方がいい
★2/見どころがないわけじゃないが酷い部分が
★3/普通。あんまり面白くはない
★4/なかなかの良作、力作、工夫作。
★5/面白い。人に勧めてもOK。90点以上は是非観て欲しい。

■短評

評価が高い理由、観ないとわからないもんです。ミチッと詰まったストーリー。

 

■あらすじ(アマプラ紹介文より)

ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこには不思議なお城と見ず知らずの中学生6人が。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。期限は約1年間。戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めたころ、ある出来事が彼らを襲う―果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?すべての謎が明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける―

 

■総評

長編原作は未読。なのでどこまで原作ファンを満足させる出来だったのかは知りえないが、映画としてはキチッと纏まっていた。

正直、中盤くらいまでは、うーん、アラフィフ親父世代が観る映画じゃなかったのか?と思ったけど、クライマックスからの怒涛のSF謎解き展開が圧巻。加えて本作のストライクといえる中高生世代への語りかけも中途半端に終わらせてはいなかった。

一部のジブリアニメに代表されるような、ふんわりと感覚に訴えるような作品も、よくできていれば世界的に評価される名作になりえるのは周知のとおりだが、本作のように最初から最後まで計算して作られ、また必要な部分は「見せる」だけでなく「言葉で」伝えることも、的を得ていてクドくなければアリじゃないか、と思える表現だった。これは監督の手腕に拍手。これがどちらかに行きすぎると意味が分からなくなったり、せっかくのアニメなのに台詞だらけじゃねえかよ、というクソ映画になったりするからね。僕くらいのおっさんだと、正直途中までうーん、観る映画間違えた?と思うかもしれないけど、おっさんおばさんにとっても、SF好きならバランスの取れた観る価値の大きい映画、ということでお勧めしておきたい。子の親として泣ける映画でもある、ということも付け加えておきます。