search/#サーチ2★5(87点) | 田舎のインドアアラフィフの日々

田舎のインドアアラフィフの日々

AMAZONプライム映画が主体のレビュー。アラフィフです。
★1/最低。見ない方がいい
★2/見どころがないわけじゃないが酷い部分が
★3/普通。あんまり面白くはない
★4/なかなかの良作、力作、工夫作。
★5/面白い。人に勧めてもOK。90点以上は是非観て欲しい。

■短評

一般人でも詳しい人ならここまでやれるのか!?ということと、スマホやSNSを活用すればするほど個人情報を全世界にさらけ出しているということへの恐ろしさよ。

 

■あらすじ(アマプラ紹介文より)

ロサンゼルスから遠く離れた場所で行方不明になった母を捜す<デジタルネイティブ世代>の高校生ジューン。検索サイト、代行サービス、SNS…使い慣れたサイトやアプリを駆使し、捜索を試みる。スマホの位置情報、監視カメラ、銀行の出入金記録など、人々の行動・生活がデジタルで記録される時代、母は簡単に見つかるはずだった──不可解な事件はSNSで拡散され、国境を越えて大きなトレンドになっていく。BUZZに翻弄される中、真相に迫ろうともがくジューン。そこは“秘密”と“嘘”にまみれた深い深い闇への入り口だった──。

 

■総評

ラストはちょっとズルい終わり方で粗を消してしまうという手段に出た点が少し気に食わないけど、メチャクチャスピーディーでスリリングであっという間に視聴が終わってしまう。

ハッカー的な映画はこれまでにもあったが、本作はハッカーでも何でもない女子高校生が、一般的に使われているアプリの上手な使い方を工夫することでほとんどそれに近いことができてしまう、ということが何より驚き。

彼女が警察などの力を借りずに事件を解決するというまでには及んでいない点で爽快感には少し欠けるけど、そこらへんがリアルと言い換えることもできる。

今や、007のMI6本部やバットマンの屋敷のような特殊な環境などを用いずとも、その気になれば人がどこにいたかやその人生まで、フツーのパソコンでフツーのアプリで把握できてしまう。ある意味、何も考えずにネットやSNS投稿している人に対しての警告に近い内容でもある。

この映画を作るには、監督も相当それらの知識を持っていないと無理だと思う。そういう意味でも特殊性に溢れた映画であり、「この人でなければ作れなかった」という希少性も高い。大きな予算を使わなくても、「一般人の知らない知識や技術」が優れた脚本に繋がるという非常に良い例だと思う。最近観たサイキッカーみたいに、何となく中二病で映画監督になってそのまま作ったら誰でも既視感のある退屈な内容になっちゃうんだよ。中二病もいいけど、突き詰めないと。

本作は続編的立ち位置にあるものの、特に関連性はなく単独で楽しめる内容なので遠慮せず鑑賞した方が良いと思う。かくいう僕も前作は未鑑賞。近いうちに是非観たいと思っています。これも面白いらしいから。