鳩の撃退法★5(86点) | 田舎のインドアアラフィフの日々

田舎のインドアアラフィフの日々

AMAZONプライム映画が主体のレビュー。たまに例外はありますが、日記公開時、プライム会員が無料で観れる映画をチョイス。
できるだけ良い映画に出会いたいため、基本的にAmazon評価で★4以上が付いているものを選んで視聴した上、個人的な採点を実施しています。

■短評

GWに観た最初の一本。深く考えればどこからどこまでが本当か?と想像が膨らむが、大筋を素直に映画で語られる通りで受け取ればそれほど難しくはないかも。

 

■あらすじ(アマプラ紹介文より一部抜粋)

一年前、閏年の二月二十九日。雪の降る夜。かつては直木賞も受賞したが今は富山の小さな街でドライバーとして働いている津田伸一は行きつけのコーヒーショップで偶然、幸地秀吉(風間俊介)と出会い、「今度会ったらピーターパンの本を貸そう」と約束をして別れる。しかし、その夜を境に幸地秀吉は愛する家族と共に突然、姿を消してしまう。それから一か月後、津田の元に三千万円を超える大金が転がりこむ。ところが喜びも束の間、思いもよらない事実が判明した--。

 

■総評

藤原竜也という俳優さん、日本の若手俳優の大御所の一角と位置付けられていると思うのだがどちらかというと舞台が主?なのかもで、過去数本観た中では煩くて一本調子な印象があったが、本作の彼は控えめで好ましかった。

映画については長編小説が原作で、未読なのだが冗長な部分はないどころか最後までキッチリ、ミッチリまとまっている印象。内容自体が、小説家の主人公がわずかに持っている情報から「過去に起こりえた事実」を想像で物語にし、実際の状況と照らし合わせていくという難解なものであり、映画で映し出される情景はひょっとしたら「事実ではない」かもしれない、ということで視聴者の想像を膨らませていく。全てが「嘘」という場合だってあり得るのだ。しかし、「主人公が出ている場面は全て事実、逆は想像」として考えたら、それほど難解ではない?かもなので、素直にそんな鑑賞をする方が良いかもしれない。

どちらにせよ、長編の小説をきれいにまとめ上げ、出演陣の演技もコミカルに、ライトでありながら深掘り派の舌なめずりにも応える本作は、近年の邦画サスペンスの秀作だと思う。