これをただのホラー映画と考えず、実話に基づいた話と考えると楽しみ方も違ってくる。
あらすじ
葬儀社の息子で神学生の主人公マイケルは、成績優秀なため神父としての将来を嘱望されていた。
しかし、実は神も悪魔も信じられない現実主義者であったため、その将来を憂慮中。
ある日、神学校の教授から「エクソシスト」養成講座を受講するためバチカンへ派遣される。
そこで、百戦錬磨のエクソシストであるルーカス神父の悪魔祓いに立ち会うこととなる。
実際の緊迫した儀式の中、憑依された16歳の少女の姿を見ても、現実主義者のマイケルは「悪魔の仕業」であるとするルーカス神父の言葉を白々しく感じてしまう。
彼女に必要なのは、精神科医の助けだ。
しかし、最終的に入院した彼女に医療の効果はなく、結局少女は凄惨な死を迎えることとなる。
少女の悪魔祓いに失敗し気落ちしたルーカス神父が心の隙をつかれ、悪魔に憑依されてしまうことに。
そしてマイケルは、ルーカス神父に憑依した悪魔と対峙することとなる・・
実話を基にしたエクソシスト映画は、他にもあるのかもしれないが僕は初めて。
だが、有名なこの映画から「エクソシスト」という存在自体は僕を含め、多くの人が知っているだろう。
特殊効果やストーリー、ラストを含めて最初にして最高のエクソシスト映画だと思うが、そうなると後発隊は色々と趣向を凝らさなければならない。
そういう意味で、「実話なんですよ」という味付けに拘った本作は、視聴者に寄り添った点からも面白い映画だった、と思う。
視聴者に寄り添った点、というのは、一般の人が持っているであろう以下の疑問等に向き合っているから。
特に無神論者の多い日本人は該当するかもしれない。
・そもそもエクソシストっているの?どうやってなるの?神父さん全員がそうじゃないの?
・神や悪魔なんて想像上の存在でしょ?
・絶対精神病院に行った方がいいと思う
って、普通の日本人の多くは思っているよね。
でも、実際にこの映画で紹介されたように、バチカンではエクソシストの養成講座が実在するし、それを卒業した人が実際にエクソシストとして活動している事実がある。
うーむ、しかしこちらは仏教なのだ。