京言葉いうんは京都で話されてる
ことばのことです。
主に京都市の旧市街、
広くは山城地方で使われる言葉のことで、
TVのドラマやらでみなさんよう
聞かはるんとちゃうかと思います。
京都弁とも言いますけど、
これはあんまり好かれしません。
「京言葉」て言うておくれやす
と…
この呼名は特に洛中の人達には
好かれません。
乱暴な言葉遣いをせんと、
遠まわしな表現や敬語を使うて、
やらかい口調で角がたたへんように喋るんが特徴です。
お公家さんの言葉なんかの影響も
あって、独特の語彙もようけあります。
見分ける方法としては、
「どんつき」いう京都でしか
通じひん表現をつこてみるいう
手ぇがあります。
実際に京都の人が兵庫の人に
つこてみたら全然通じひんかった
いう話もありますし、
ある程度効果的な手段と言えますやろな。
ただ、メディアの発達なんかも
あって他の関西語圏のひとでも
知ったはることもありますやろし
100%確実とは言えしまへん。
京言葉の語彙
京言葉には独自の語彙がようけあります。
最近はそないに使わへんのも
ありますけど、ゆっくり見てって
おくれやす。
なかには関西の他の地域でも
使われる言葉やら、京言葉から
全国に広まった言葉やらも
ぎょうさんあるんですえ。
- あがる/さがる……市内の通りを北に行く/南に行く。元は御所に向かうことが「あがる」。住所などで上ル/下ルと表記する。
- あんじょう……上手に、うまくいく。
- いけず……意地悪。意地悪をする人のことを「いけずしい」という。
- いちびる……ふざける、調子に乗ってはしゃぐ。
- いぬ(往ぬ・去ぬ)……立ち去る、帰る。
- いらう……いじる、触る。
- うち……女性が自分を差すときに使う。
- えげつない……あくどい、辛辣な、露骨な、どぎつい。「えぐい」と同系統の言葉。
- おいでやす/おこしやす……ようこそいらっしゃいました。「おこしやす」のほうが丁寧。
- おおきに……感謝の意を表す言葉。「おおきにありがとう」の省略形。
- おはようおかえり……朝学校へ通う子供らにかける挨拶。はよ無事に帰ってきいや、という意味。
- おばんざい……普段のありふれたおかず。お惣菜。(おばんざいとは言いませんが…)
- おやかまっさん……立ち去るときの挨拶。お騒がせしてすみませんでした、の意味。
- ぐじ(具慈)……甘鯛。
- こそばい……くすぐったい。
- ごめんやす……こんにちは、にあたる挨拶。
- さら……新品。
- 〜や、さかい……「〜から」 ※ 「さけ(に)」とも。
- しんきくさい……もどかしい、じれったい。
- しんどい……疲れた、辛い。「辛労」が「辛労い」となり転訛して「しんどい」に。
- ずいき……里芋(芋茎)
- すかたん……頓珍漢、間抜け、見当外れ。
- せく(急く)……急ぐ。
- せわしない……忙しい、落ち着かない。「せわしい」とも。
- せんど……たくさん、毎度、十分に、と言った意味と、先日、以前といった意味がある。前者と後者でアクセントが違う。
- たいたん……煮物。「~のたいたん」の形で使う。「炊いたもの」の意。
- たんと……沢山。
- てれこ……あべこべ、互い違い、行き違い。
- どんつき……突き当たり。
- なんぎ(難儀)……困ったこと、難しいこと、苦しみ悩むこと。
- なんしか……とにかく。「なんせ」とも。
- にぬき(煮抜き)……ゆで卵。
- のぶとい(野太い)……図々しい、図太い。
- はすかい……斜め、対角線。
- はばかりさん……ご苦労様、ありがとう。または便所のこと。
- はんなり……上品で明るい様子。
- ぶっちゃけたこというと……本当のことを言うと。近年「ぶっちゃけ」の形で若年層を中心に全国的に広まる。
- ほっこり……(主に精神的に)疲れた、大変だった。全国的には「ゆったりした」「和んだ」等の意味で使われる。
- まったり……やわらかくてこくのある味。最近は「ゆっくりくつろぐ」意味で使う。
- むしやしない(虫養い)……空腹をしのぐ軽食。「腹の虫を養う」という意味。
- ややこしい……こみいった、複雑な。ややこ(=赤ちゃん)の形容詞化で、現在では全国的に使われる。
- わや……台無し、失敗。「わやくそ」「わやくちゃ」などとも。
ひとくちに京言葉いうても商家の
言葉、舞妓さんやら花街の言葉、
職人さんの言葉、農村部の言葉、
公家言葉といろいろあります。
TVやらで舞妓はんの喋り方の
イメージから、京都の人は
みぃんな「どす」てつけて喋ると
思たはる方がいはりますけど、
ほんまにそういった喋り方を
するんは、舞妓はんやお年寄り
やらのほんまに一部です。
ほな、また
おおきにありがとうございました
(◡ ω ◡)✨