「因果応報」
言葉をご存知でも、この漢字の意味はお分かりでしょうか?
まず、因果ですが
これは原因と結果という意味です
そして
応報は、したことに対する報い
(むくい)です
この二つはセットですね
つまり
良い行いも悪い行いも、それに見合った報いが未来に待っているという事なのですね
人を助けると、その徳はみな我に返り
という言葉があります
これは人助けをした後、その事に対して見返りを求めなければ
それは徳となり、いつか形を変えて自分に返ってくる
他にも沢山意味はあると思いますが、私はこの意味が一番腑に落ちます
自分さえよければ良い
深い欲を持ったり、人が持つ物を欲しがったり、人の悪口や妬みや恨み事ばかりを口にする人間にはその吐いた言葉や行為が、未来で必ず形や環境を変えて自分に返って来ます
私の母親が良い例です
口を開けば不平不満、人の悪口
や自分の自慢話ばかりを話す
自分が何でも一番でないと気が済まなくて、食費も全て自分の衣類の購入費に充てる
とにかく私の母親は、孔雀の様に着飾ってご近所を練り歩き、「いつも高そうな服を着ておられますね」と言われないと気が済まない老婆でした
この老後は、誰が面倒見るんや
と、父、兄、私に怒鳴り付けて来た事がありましたが、私は名古屋だから無理とはっきり断り、結局母親の世話をするのは兄になりましたが、その後母親の認知が進み、骨折もありましたので母親は入院となりました
入院代金の支払いは私でしたので
年に一度は母親が入院している京都の病院に書類を書きに出向きました
その時に、母親の病室を覗きに行きましたら
毛玉だらけでボロボロの擦り切れたパジャマを着た白髪の老婆が
天井を見つめたまま指を同じ方向に動かせてベットに横になっている姿が目に飛び込んで来ました
その老婆は私の母親でした
あれだけ着飾り、高価な貴金属ばかり身に付け女帝の様に振る舞っていた人物が…
その変貌した姿を目にして私は驚いてしまいました
しかも兄には十分すぎる程母親の日用品を購入するお金も渡していましたから…
母親の洗濯物は病院のサービスを使っていましたが、兄に全てを任せていましたので、流石にあまりにもの哀れな姿を見て3度くらいに驚きました
でもその時に、この「因果応報」という言葉が私の頭を過ったのです
人生の最終章で、私の母親は
特大の因果応報を受けている
そう感じました
困った人に手を差し伸べた事も生涯無かった人
目下の者と食事に行っても必ず奢らす人
実の娘の私には、10円のお金も使うのが惜しいわと言ってお菓子一つ、パン一つ与えてくれなかった人
言葉は話せなくなりましたが
耳は聞こえていた母親
生前強欲だった為、三途の川も渡れなかった母親
亡くなった時、母親の実家や身内からお花一つ届かなかった母親
母親が亡くなりました時、流石にこれはいけないと思い
母親の身内何件かに母親が亡くなった事を電話で伝えましたが
お香典一つお花一つありませんでした
これが応報なのですね
私は、本当に良い教材(母親)に出会えたと思います
私は幼い頃からこの因果応報の意味を知っていました
それは、出張以外は時間があれば私にずっと一般常識を教えてくれていた父がいたからでした
私が物知りなのは、いつも沢山の事を学びとして父が私に教えてくれたからでした
そんな尊敬する父が、なぜあんな変な人間を妻にしたかだけがどうしても腑に落ちなかったのです
…
人間には毛皮がありません
ですので直ぐに皮膚に傷が付きます
ですから衣類は必要なのです
あまり裕福でないのに見栄を張り
高価な衣類を毎月購入するのは無駄以外何もありませんね
でもそれ(無駄)に気付けないまま
生涯を終える
これは来世にまで引き継いでしまう事になるかも知れません
現世での自分の過ちに対しては、出来るだけ早く気付きを得て、人の為に何かをさせて頂くという精神に切り替えて人生の道を歩みますと、現世で持った負は消滅しますので来世には持ち込めません
無理に自分の我を通したり
欲を通すのではなく
物事を受け入れ、笑顔で過ごす
そして気付きを大切にする
本当にこれだけで良いのです
これだけを行いますと、人生も好転して来ます
又お時間がありましたら
一度実行されてみて下さいね


















