私の京都の実家は、築年数が百年を越えています
私の記憶では、私が8才の時から
実家に大工さんが入り、土間だった台所を板の間にし、一度庭に出て靴を履いてからしかトイレに行けなかったのを、廊下を付けて部屋から直接行ける様に改装
私が生まれました2階の和室は全改装し、床柱は北山杉に入れ替えました
毎年毎年、父は実家を修理改装し
借家でしたが数千万円をかけて
住み心地の良い住居として暮らしていました
父は、お前達には財産は残さない
自宅は借家でいい
私が死んでも、お前達は相続で悩まなくていいからね
そういいながら、自慢のライフル銃や散弾銃を磨き、応接間の高価な調度品に囲まれ、満足そうに笑っていました
私の両親は、本当に人生を謳歌したと思います
欲しい物は時間とお金をかけて、全て手に入れていました
ボーナスも私達子供には一円も使わず、全て贅沢品の支払いで使いきっていました
お父さん
貯金はしないの?
と私は聞いた事がありましたが
ハハハと笑い、今から貯めるよ
と言っていました
父は幼少期に欲しい物は一切買って貰えなかったそうです
食べる物は、祖母が料理上手な人でしたので、食は満足だったそうです
幼少期に何も買って貰えなかったという反動が、大人になり何でも買える環境を持てた為、出てしまったのかな?と思いました
最悪な事に、父が結婚しました相手が家事は一切出来ず、貴金属が好きな人物でしたので、私の両親の人生は自宅の改装と貴金属や調度品のお買い物の繰り返しの人生でした
その血を兄が受け継いでしまい
宗教の事もあり、兄も貯金は全くありませんでした
…
でも、父の教育のお陰で私は人には迷惑をかけず人を頼らず人を当てにしない人生を歩めています
そんな中で、これから私の実家を
どうしていくか、考えなくてはいけない岐路に差し掛かって来たのです
実家の電気の配線は、もう寿命を越えています
お隣の空き家からの雨漏りの被害を何年も受けています
そして今回、暴風雨の影響で昨年畳を入れ替えたばかりの和室が雨漏りの被害に(ToT)
先日、棚経で実家に皆が集まり、これからの実家の事を話し合いましたが、もう実家は処分しよう
という事になりました
漏電して火事になったらどうするの?
もしも…
老朽化しきった家を直すのはもう無理だよ、九美ちゃん…
と、皆が心配してくれました が、
実家が無くなれば、私が帰る所が無くなってしまいます
それを考えますと、また胸が痛くなりますので、後しばらくはこのままで…
でも、もう結果を出す時期が来ているのは確かですね…