今回のツーソンで出会ったレムリアンは、つまり現在多くの業者たちの間でレムリアンと認識されているクリスタルは、全てバイア州産のものでした。ですから、比較的新しい仕入で今ブラジル産のレムリアンとして売られているものはほとんどがバイア州産のものです。

 

 バイア州というのはミナスジェライス州の北に面した州で、鉱物採掘の歴史の古いミナスジェライス州と比較すると、ごく最近になって様々な鉱山が発見、開発されてきた印象があります。ミナスジェライスよりも赤道に近いので日差しも強く明るい土地柄ですが、そのためかそこで産出されるクリスタルも明るい、ド派手な印象があります。

 

 私も一つだけバイア州産のレムリアンを所有しています。アウトパライゾのショップで2019年に手に入れたものですが、バイア州産らしく、とても輝きの強い水晶です。

 

 バイア州産のものは元祖レムリアン(ミナスジェライス州セラドカブラル産)と比べるとエネルギーがとても男性的な印象を受けます。元祖レムリアンとは似ても似つかないといった印象でして、極めて透明度が高く、セラドカブラル産のようなスモーキーシトリンカラーのものは見られません。形や大きさ、透明度など見た目に限って言えばどちらかというとロシアンレムリアンやウラルレムリアンに近いものがあるかと思いますが、エネルギーは全く別物です。

 

 

 

 

 

 本来レムリアンシードクリスタルのエネルギーは女性性を象徴するものして、こうした派手で主張の強いクリスタルがレムリアンと呼ばれるのは時代の流れなのかなとも思いますが、そもそもレムリアンがレムリアンと呼ばれる理由はどこにあるのでしょうか?

 

 レムリアンシードクリスタルという名前の名付け親は、クリスタルヒーリングの第一人者でもあるカトリーナ・ラファエル氏です。彼女の手元に届けられたあるブラジル産の石に古代レムリア文明の叡智が記録されていることを発見したのがきっかけでした。そのクリスタルこそが、ブラジルミナスジェライス州セラドカブラルの鉱山で見つかった最初のレムリアンシードクリスタルだったのです。

 

 こうしてカトリーナ氏によって見出され世に発表されたレムリアンシードクリスタルですが、ブラジルにおいてはその後東隣のゴイアス州でも似たようなクリスタルが見つかるようになりました。当方も商品としていくつか仕入れておりますが、私の感覚からすると、ゴイアス産のエネルギーはさらに女性性が強いように思います。カーサの奥の院「クリスタリーナ」から採れたというのも納得のエネルギーだと思っております。そのうちショップにアップしていきたいと思っておりますので、楽しみにしていてくださいね。

 

 時系列については前後するかもしれませんが、その後ロシアでも見いだされ、デビッドガイガー氏が「ロシアンレムリアン」という商標をとったことはよく知られた話です。彼の手を経由しないロシアのウラル産の水晶でレムリアンシードクリスタルと認められたものは、ウラルレムリアン、あるいは、ロシア産レムリアンなどとして流通しています。最初のロシアンレムリアンの鉱山からのものとは違いますが、いずれもロシアンレムリアン(通称ロシレム)とエネルギーが同じだと誰かが判断し、「レムリアン」と名付けて売りに出したということなのでしょうね。

 

 こうしてレムリアンという言葉は一人歩きしてしまいがちなわけですけれども、ロシアンレムリアンのように商標をとられない限り、誰でも好き勝手にレムリアンと名付けることができてしまうわけです。そのうちコロンビア産のレムリアンと称するものまで出てきましたが、私はそれに関してはまだ手にしたことがないため、本当にレムリアンと呼べる類のものなのかはコメントを控えさせて頂きたいと思います。

 

 石は採掘者や鉱山の持ち主、あるいはそのスポンサー、磨き工や卸売り業者、またそれをブランド化する業者などを経て小売店などに登場しますので、最初に採掘された時の情報やチャネリング情報などもそれぞれの思惑によって歪められ、でたらめな情報になってしまうことも多いのです。産地に関する情報も、ウソだったり、そもそも明かしてさえくれないことも多いのが現状です。

 

 今回のツーソンでは、そうしたレムリアンシードクリスタルについての最新情報を仕入れるためもありました。バイア州産のものは今回商品としては仕入れてきませんでしたけれど、とても輝きが強く魅力的な水晶であることには間違いがありませんので、今後も要チェックだと思っています。

 

ちなみに、このクラスになると一つ軽く1千万円は超えます(笑)

仕入れ値で・・・・ですからね('_')

 

(続く)