夜が明けて、いよいよツーソンジェム&ミネラルショー会場巡りです!!

 

 

 ぶすっとして不機嫌な森先生を尻目に、私はオープンまで一人でワクワクしておりました。現地では森先生が昔アメリカ滞在中にお世話になったご縁でカーサにも来て下さった方がご夫婦で案内してくださいます。

 

 待ち合わせの現場へ着いてご夫婦にお会いするや否や、森先生は息せき切って昨日の珍道中がいかに大変だったかを訴えます(;O;)

 

 森先生、本当にヤワなんです。ふにゃふにゃの貴族みたいなもんでして、私にとってみれば車中泊なんてなんでもないし、むしろ雨風しのげてよかったねぐらいのものなんですが、まあ、たったあれだけのことでこんなにダメージを食らっているところをみれば、悪魔もさぞかし嫌がらせのかいがあるだろうなーなんて思ってしまいます(;^ω^)

 

 駐車場が混むという前情報を頂いていたので、オープン20分前くらいに駐車場に車を停めたのですが、既に会場に入ることができました。その会場は大きな敷地にテントがたくさん並んであって、それぞれのテントがだいたい一つの業者さんのブースになっています。

 

 

 

 

 

 すごい!すごーい!!

 

 これだけたくさんブースがありますからね、扱っている石の産地の名前とか石の名前をそのままブースの名前にするところが多いです。買い物をする側からしたらわかりやすくていいです。

 

セレナイトをたくさん扱っているお店

 

 デカいものは持って帰れないのですが、やっぱりいいですね、なんかデカいってだけでいいなって思います。

 

 

 

 もう何十年もクリスタルを集めてきて、一度そのほとんどをオークションで手放した私です。今思えばもう二度と手に入らないであろう希少なクリスタルもあったし、本当にもったいなかったな・・・と思うこともあります。

 

 同時に、どうせ二束三文で売ってしまうんだったら最初から買わなきゃよかったのに・・・なんて思ってしまうこともありました。石をたくさん買い過ぎたから貧乏になったんじゃないのか?身分不相応だったのか?身の程知らずだったからバチがあたったんじゃないだろうか??むしろ石のせいであんなに大変な道のりを歩むことを強いられたのでは?

 

 ・・・・たくさんのコレクションを抱えながら様々な思いが胸をよぎりました。でもそれらは皆本心ではなかったと思います。あの困難な道のりがどのように用意されたものだとしても、きっと避けることは出来なかったはず。そして今となってはその経験は大切な私の一部です。今もし15年前に戻れるとしたら、ためらうことなくまた同じ経験を選んだんじゃないかとさえ思っています。

 

 でも、私にとって何が本心だったのでしょうか? それはやはりその後の私の選択に全て現れています。何を思おうと考えようと、実際の選択と行動が全てです。

 

 私はコレクションを処分したお金で、やっぱりクリスタルの宝庫、ブラジルのカーサへ行ったのです。それは、無意識だったかもしれませんが、それでもクリスタルを信じ、スピリチュアルな道を歩むことへの決意の表明だったのです。

 

 そんな思いに応えてくれたのが、カーサのエンチダージでした。カーサクリスタルの正規販売代理店の認定を受けた我々でしたが、カーサクリスタルをご紹介するにあたって、象徴となるジョアンさんがいなくなり、このコロナ禍に前後した不景気と相まって、困難がたくさんありました。

 

 その影響は仕入にも及びました。もともとカーサではそれほど質の高いものを仕入れることが難しいのですが、(あまり目利きのスタッフがいないのと、多少質が劣ってもエネルギーが素晴らしいため売れるからです。)競うように乱立していたアバジャーニアの他のクリスタルショップも次々と閉店に追い込まれてしまったためです。

 

 アバジャーニアだけではありません。コロナ禍のせいか、観光地クリスタリーナやアウトパライゾでも良いものが品薄気味になってきたのです。おそらく、客が少なくなったために新しく仕入れをしなかったのでしょう。仕入れをしようにも、コロナ蔓延のために鉱山自体がしばらく稼働しなかったのかもしれません。

 

 そしておそらく、いいものはブラジル国内にとどまりおかず、海外へ出るのではないかな、ということでした。もちろんブラジル国内の小売店でも掘り出しものはあります。逆にクオリティだけで判断されて篩(ふるい)にかけられ落とされてしまったものの中から特別な一点を探すのもまた醍醐味の一つではあるのです。しかし、このコロナで小売店の閉店も続き、限界かな、と思うようになりました。

 

 特にここ数年(コロナ前から)で見かけなくなったのは、良質のシトリンです。カーサには全くといっていいほど入ってきていませんし、アウトパライゾでも見かけなくなりました。比較的新しい石、ブラジル産のトロレアイトとかデュモルチェライトインクォーツなども、滅多に見かけることはありません。

 

 とはいえ、ブラジルで採れたものをブラジルへしょっちゅう行く私達が、なぜわざわざアメリカへ行って買わなければならないのかという根本的な違和感もあり、ブラジル産のクリスタルは今回は買わないつもりでした。

 

 ですが・・・

 

 やっぱり見慣れたブラジル産のクリスタルは素晴らしい輝きを放ち、どこへ行っても癒してくれるものなのですよね~。。

 

 

 

(続く)