今回のツアーについて、このシリーズの続きとして書きたいと思ったのには訳があります。

 

 前回、昨年5月のカーサツアーから7カ月、その間ツアー参加者の皆さんはほとんど当方の瞑想教室で研鑽を積みました。そのうち同じメンバーでもう一度カーサに行きたいという声が盛り上がりまして、昨年から今年にかけての年末年始を皆でカーサで過ごすことになったのです。

 

 こうして開催した2023ー2024・年越しカーサツアーですが、5月のツアー参加者のうち、ほとんどの方が参加されました。そればかりか、中にはご家族をお誘い頂いた方もいらっしゃいましたし、前回のツアーがあまりにも良い成果が出せたため、古くからのお客様や当ブログでの報告を見て下さった方が何名か参加されたのでした。

 

 人数が多いとまとまりきらないのではないか、ちゃんと皆さんに気配り目配りができるのかといった心配がありますが、私達には一つ大きな安心材料がありました。それは、前回カーサに来られた瞑想教室のメンバーたち、また過去にカーサに来たことのある方、ヒーラーとして既にご活躍の方で色々とわかっていらっしゃる方などが今回参加されましたので、他の初心者の方々を自然と引き上げてくれるだろう、ということでした。前回カーサが初めてだった方も、あれから皆瞑想教室で修行を続けています。そしてほとんど皆ヒーラーの元型をもった方ばかりですから、きっとお互いに高め合うことになるのではないかと思ったのです。

 

 5月のツアーから今回のツアーにかけて、瞑想教室に参加されている方々を中心に意識は上がり、既にカーサで働いているスタッフたちの平均的な意識指数を超え始めていました。カーサのスタッフたちはもちろんみな5次元へアセンションしていますが、6次元には今ひとつ及ばないくらいのところで一様に逡巡しているような感じです。別にスタッフたちの意識レベルとカーサのエネルギーとは関係ありませんが、カーサで修行をするとどれほど意識レベルを上げられるかという一つの目安にはなるはずです。

 

 しかし、今回のツアーメンバーの中にはもう5次元を卒業され、6次元へアセンションが完了した方、あるいは7次元(覚醒)を挑戦しようかというレベルの人たちも何人かいらっしゃいます。これは、このメンバーたちがカーサに行くだけで、間違いなくカーサという場に大きく貢献することになるということです。カーサへの貢献は地球への貢献。私たちは皆誰もが偉大なる創造主の分霊であり、また偉大なるアセンデッドマスターや天使たち何十体もの寄り代ですから、きっとこのツアーは「地球サミット」みたいなことになるのではないかと思ったのです。

 

雨期だったのでカーサ敷地内のマンゴーが熟れてました(#^^#)

 

下に落ちたヤツをいくつか美味しくいただきました(^^)/

 

 ところがですね、人としての学びとは奥深いものですね。結果的に、皆それぞれのレベルに合った学び、つまりものすごく高度な学びをさせられたのです。

 

 カーサ到着直後から皆さんの様子が変でした。すぐに治療が始まって寝込む人もいらっしゃいましたが、そうした方ばかりではなく、最初の1週間でどんどん体調を崩す人が増えていきました。

 

 カーサは治療の場ですから、そうした体調の変化は珍しいことではありません。むしろ普通のことです。私が驚いたのは、比較的元気な人たちの様子でした。どういうわけか皆まるで子供返りしたかのように子供っぽく、カーサの基本プロトコル「シレンシオ」はどこへいったのかとばかりに騒がしいのです。

 

 私が特に心配して注目していたのは私と森先生からソウルグループインテグレーションというセッションを受けてくれたことのある数名のお客様でした。ソウルグループインテグレーションとは私と森先生の二人がかりで行う大がかりなセッションなのですが、受けられた方々は皆セッション後にものすごい飛躍を見せてくれていたのです。それが、カーサへ来てからというもの、みんな明らかにセッション前、あるいはそれよりももっともっとずっと昔の状態に戻ってしまっていました。

 

 もうね、見た目にわかるんです。セッションで修正、あるいは俯瞰することが出来たはずの、彼女らの心の中にある対人認知システムが、問題のある古いまま起動し、それに完全に囚われてしまっています。森先生に測っていただかなくても、意識指数が爆下がりしていることがはっきりとわかりました。そのうちの一人はまるで過去の彼女自身に取り憑かれたかのように、過去の彼女が口にした言葉を繰り返します。

 

 「辛いです、不安です、森さんが頼んだことやってくれません、酷いです、冷たいです。」

 

 それに対して私も同様に過去に私が彼女に口にしたことと同じことを繰り返しました。

 

 「今あなたが感じている不安や怒りは過去のものです。・・・って、セッションでやったことを忘れたのですか?」

 

 ちょっとしたことで過剰に怒ったり、悲しんだり、不安になったりするような反応、あるいは明確な理由もなくいつまでも持続するネガティブな感情は、多くの場合今現在、どこにも誰にも原因はありません。過去の感情を解放させるために、ちょっとしたことをきっかけにそれらが蒸し返されているのです。でも意識レベルの低い状態では、人は無理やりネガティブな感情の原因を外に探し、何か誰かを槍玉にあげようとします。彼女を不安にさせているのは幼少期の母親であって、目の前の森先生ではないということです。

 

 彼女の様子を見て、私は確信しました。これまでのセッションが全て台無しになっている、と。セッション前どころか、皆その何年も前にタイムスリップしたかのような感じなのです。

 

 また別のある方は、他人の批判ばかりして自分の内面に向き合えない性格の方でした。そういう性格の人はその場にいるだけでうるさい印象を周囲に与えてしまうものなのですが、それがソウルグループインテグレーションのセッション後、外へと向かうエネルギーが収まり、静かに内省的になったのです。私はとてもいい変化が出たと思っていました。

 

 彼女にセッションを行ったのは今回のツアーの少し前のことだったのですが、私たちは彼女に期待し、今回のカーサでそのシレンシオを極めてもらいたいと思っていました。

 

 しかし、私の期待は見事に裏切られました。前回カーサへ来た時もそうだったのですが、あの人に土産この人にお土産と大騒ぎし、森先生に質問するのです。

 

 「このお土産、〇〇さんに合ってますか?(チャネリングしてください)」

 

 それがずーっと、ツアー2週目まで続くのです。しまいにはエンチダージが森先生のチャネリングに答えなくなりました。それはすなわち「いい加減に他人のことばかり考えていないで自分の問題に取り組みなさい!」というお叱りなのです。

 

 前に「批判」について書きましたけれど、彼女を見ていると批判とは何かと言うことが本当によくわかります。批判には自分の内面の問題から目を逸らさせるという効果があります。他人を観察して何かしらの評価を下すことで、自分の問題に目を向けることから逃げられるばかりか、自分がその人よりも一段上に立って偉くなったような気分が味わえるというオマケ付きです。

 

 また、批判には自分の抑圧した問題を周りに転嫁するというエゴにとって美味しい効果もあります。自分の過去にまつわる未処理の感情、例えば怒りを抑圧しているとしましょう、その人には自分ではなく目の前の人が怒っているように見えるわけです。そしてその「怒り」が気になります。自分がその感情を押し殺しているからです。だから「あの人は怒っている」と批判を始めるわけです。

 

 批判とはあらゆる行為の中に潜んでいるものでして、とても精妙な問題です。例えば、他人を観察すること自体が批判的な態度 と云えます。たとえ言葉にして発していなくても、頭の中で「あの人はこう、この人はこう」と考えているだけで、ものすごく騒々しいエネルギーを周囲に発することになります。シレンシオとは音や声を発しているかどうかという問題ではありません。

 

 そうやって他人を観察した結果、批判らしい批判(つまりネガティブな評価を下すこと)をしなかったとしましょう、逆に例えば、「あの人は素晴らしい」「あの人を尊敬する」といったポジティブな評価を下したとしますよね?でもそれだって立派に批判なのです。

 

 ネガティブな批判ばかりでなく、賞賛や尊敬を表明することがどうして批判なのかと思われるかもしれません。それは、ネガティブであろうとポジティブであろうと、他者を自分なりの価値観や評価の基準で測っている ことには変わりがないからです。そしてその価値観や評価の基準というものは、その人がこれまでサバイバルする過程で培ってきたものに過ぎません。普遍的な価値観などではないのです。

 

 そして、人を評価(≒批判)することの土台には「その人を観察し、評価するのは私」という立場の表明があります。ですから、誰かを賞賛するということは基本的にマウンティング行為 です。これは 男性性 の強い人にありがちな 条件付きの愛の押し売り なのであって、(無条件の)愛の行いではありません。

 

 批判(=ジャッジメント)についてはこれまでに何度も申し上げてきました。それは「自分の内面に向き合わない態度」であり、マインド、サバイバル感覚、本来不要なはずの「思い込み」や「信念」などへの執着、即ち「条件付きの愛」、「男性性優位」な態度、・・・これらは全て「批判」とワンセットなのです。すなわち、批判とは意識レベルを下げる行為です。

 

 過去にカーサに来たことのある人たちが、こうまで意識レベルを落としているのを目の当たりにし、私はもちろんその原因を先ず自分自身に探しました。いえ、探すまでもなくその原因が私にもあることがわかりました。セッションでやったことが定着しないこと、それは私がまだ充分な対価を頂いていないからです。ソウルグループインテグレーションはまだ実験段階という認識でしたので、最初の一人はブログに載せさせていただくことを条件に無料で、他の方も森先生の分だけのセッション料で提供していました。これは今後の課題だなと思いました。

 

 では実際に今目の前で意識レベルを下げている皆さんの問題は、それぞれ何でしょうか?私は皆さんにもっと静かになって内観せよと促すべきではないでしょうか?

 

 いやしかし、今カーサに来たばかりなのだから仕方ないではないか、大目にみるべきではないのだろうか、お互いに自己紹介しあったり、あそこはここはあの時はその人はと情報交換したり、最初はまあ騒がしくなるのも当然です。

 

 最初の1週間はいつだってそういうものです。私たちはそう思いなおし、しばらく様子を見ることにしたのです。

 

(続く)