最初から




つづき







訪問当日の午後。




父が、旦那の実家へ電話する。




「あ、〇〇です。こんにちは。

ちょっとお話ししたいことがあるんですけど、

今日お伺いしてもよろしいですか?」





17時ごろ、

実家に行くことになった。





緊張が半端ない。





話したら、どうなるのだろう。

逆ギレされたら?

不倫されるお前も悪い!

なんて言われたら?





これでいいんだよね?

こどもから、父親を奪うことになるけど、

これでいいんだよね?

道、間違えてないよね?





大丈夫。

大丈夫。




覚悟は出来てるじゃないか。



辛いのは、

今だけ。


悲しいのは、

ただの情だ。





今まで辛かったことを思い出せ。

今後、一番辛いのは、こどもだ。




私が父親の分まで愛情をたっぷり注いで育てよう。




よし。

未練はない。



行こう。










ピンポーン。




旦那の実家の玄関が開く。



ご両親は、

緊張しているのか、

戸惑っているのか、



でも何かを察しているような、

そんな表情。





心臓がばくばくいっている。

この緊張感ったら、

ハンパない。




ここへ来るのも、

これが最後か。



なんて思いながらリビングに通され、

椅子に座る。







早速、予定通り、

父が切り出す。





「突然、すみません。

実は、旦那くんが、

離婚したいって言い出している

みたいで。


娘はね、離婚はしたくないと言ってるんです。


でもどうやら、

不倫しているみたいなんですよね。」






そう言って、

パンティをA4でプリントアウト

したものを出す。



コレ






「こんなのがカバンの中から出て来たそうで。

誰のなんですかね?」





両親絶句。





お義母さんは、

口を押さえて、

信じられないっといった表情をしている。





「それでね、

娘がおかしいと思って、色々調べたんですって。

だって、心配ですよね。

2回目なんで。

そしたら、勤務表が、ね。

おかしいんですよ。」




私に渡されていた、勤務表。

たまたま見つけた、勤務表。



そのコピーの勤務表がずらっと並ぶ。



コレ







「娘にはね、

ニセモノの勤務表を渡してるみたいなんですよね。


それで、どうしてたと思います?

裏で、娘には内緒で、

有給休暇取ってたんですって!!

娘に内緒で、

どこで何、してたんですかね?」




これが、証拠です。

と言って、

給料明細のコピーを並べる。

一年分。



コレ






「見てください。

◯月の勤務表には、

有給取ってないですよね。


でも、給料明細見てください。

有給を取ってるんですよー。」





ほら、

この月も

この月も

この月も



と、どんどん、

勤務表と給料明細を照らし合わせていく。




その資料を、

え?

え?

と言いながら、

凝視する、

義両親。






「次はこちらですね。

◯月◯日、この日、孫がこちらでお世話になってたと思うんですが。

でも、その預かっている間、ラブホテルにいましたよ。」




コレ



そう言って、

GPSの検索画像を印刷したものを出す。

日付と時間も書いてあるのだ。





義母はその日の事を覚えていた様子。




義母「…この日は、どうしても仕事に行かなくちゃいけなくなったと言っていました…だから預かってって…」





やっぱり。

わざわざ嘘ついて、

女とラブホにいたんだ。





最っ低。






まだまだ長い説明会になりそうなのでつづく…