……
足柄「大丈夫?」
とりあえず(ガラガラ)
足柄「いつもぼそぼそとしか話してないのに、急に大声出し過ぎよ」
ここで大声を出さずになんとする。第四クォーターオフィシャルタイムアウトで15点負けていながら逆転勝ちだぞ。
足柄「バスケットのだいご味ね。でも、正直諦めてたでしょ」
うん。だって、この試合ディフェンスオフェンスともに圧倒していたんだぞ、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ。
足柄「いやいや、なんで圧倒しているチームが大差でリードされるのよ」
ディフェンスで圧倒して、相手が苦し紛れで打ったスリーポイントが、、、何故か入る。オフェンスで圧倒して、ゴール下のイージーバスケットになったシュートが、、、何故か外れて相手のリバウンドになる。どんどんこちらに点が入りそうな展開で、何故か相手に点が入っているという。
足柄「ついていない?」
まさに、神がこの試合は大阪エベッサの勝利だと言っているようだった。エベッサ(恵比須様)だけに。
足柄「それは、、、でも、そんな負け方すると悔しいわね」
まあ、その状況に焦ったのか、名古屋のほうもシュートセレクトがおかしくなってきて、だんだん落ちるべくして落ちるシュートも増えてきたんだけどな。自信をもって自分のバスケットを続けていれば、確率が徐々に名古屋の点を押し上げてきたんだろうけどな。そこらへんは若さが出たんだろうなあ。
足柄「でも、最後には勝ったのよね。何が起きたの?」
第4クォーターのオフィシャルタイムアウトの後、張本が出てきてスリーポイントシュートを決めたあたりから何かが変わった。どんどん入るスリーポイント、相手はターンオーバーを繰り返して点が伸びない。気が付けば一分切った時には三点差につまっていた。
足柄「で、スリーポイントで同点!!」
いや、ツーポイントを打たされた。で、相手ボールでスローインなんだが、そこで大阪が致命的なターンオーバーを犯す。
足柄「冷静に考えると、今までのしつこいディフェンスの成果が出てきた当然の結果のようにも思えるけど」
いや、あそこで冷静でいろというのは無理だろ。というか、諦めていた観客が一本スリーポイントが決まるたびにひょっとしてと思い出して、そのころにはもはや観客席は狂乱状態だったから。
足柄「でも、心のどこかで最後のシュートは外れるんじゃないかと思ってたんじゃあ?」
確かに思ってた。だからこそジャスティン・バーレルが決めた時にはもう大騒ぎさ。しかも残りが0.4秒。
足柄「結構微妙ねえ。バスケットだと十分シュート打てるんじゃないの?」
タイムアウトを取ってフロントコートからのスローインを選択すればな。しかし、この時点で大阪にはタイムアウトはない。エンドゾーンからスローインを入れるしかない。そして、コート内の誰かがボールを触ったら、そのプレーでシュートを決めないと終了だ。名古屋の選手はボールを入れさせないディフェンスをするから、大阪の選手はボールを受けてすぐにシュートを打つ体勢に入ることはできない。
足柄「あとは、もう会場勝利を祝って大騒ぎと。いいわよね。勝利。どんな形でも勝利は最高だわ」
ただ、今日の試合は反省も多い。どんなに優勢に試合を進めても結果がその通りになるとは限らない。それで焦ったら足元をすくわれる。これからの負けられない試合、格下の相手が多いとはいえ褌を締め直して自分を信じたプレーを続けてもらいたい。
足柄「褌、、、、、越中だけに?」