Juice=Juiceさん3rdアルバム「terzo」作詞提供2曲のライナーノーツもどき | 作詞家・井筒日美(上園彩結音)公式ブログ~Flower of SOUND~

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4月20日に発売されたJuice=Juiceの皆さんの3rdアルバム「terzo」、オリコン週間チャート1位、Billboard Japan週間チャート1位、心からおめでとうございます🎉

様々なネットショップでは「2019年に発売されたシングルから最新シングルまでの12曲に、アディショナル4曲、新録2曲、さらに新曲6曲を含む全24曲」という紹介が。
改めて「Juice=Juice」の歴史とこれからを感じさせられるとても豪華なアルバムですね✨

私は「Mon Amour」をオオヤギヒロオさんとの共作詞で、そして「G.O.A.T.」も作詞させていただきました😊


・Mon Amour
歌:植村あかり・稲場愛香・段原瑠々・井上玲音
作詞:オオヤギヒロオ/井筒日美 作曲:オオヤギヒロオ 編曲:浜田ピエール裕介


・G.O.A.T. 
歌:植村あかり・稲場愛香・段原瑠々・井上玲音・工藤由愛・松永里愛・有澤一華・入江里咲・江端妃咲
作詞:井筒日美 作曲:Shusui/Andreas Ohrn/Henrik Smith 編曲:Henrik Smith


いつもライナーノーツのリクエストを戴いてありがとうございます。
ツイッターなどの手軽さから、年々メール以外でまとまった文章を書く機会が減って、ブログもなかなか更新できずにいますが、ライナーノーツもどきをつらつら記してみます。


💖Mon Amour💖
初のデモ音源を戴いたのは3年近く前でした。
ディレクターさんから、「共作なんですが、1コーラス目はほぼほぼ完成なので、2コーラス目を書いてみてもらえますか?」とご連絡を戴いてワクワクドキドキ。
この時点でサビの頭3音は「カルナバル」と入っていて、そこも別案を考えてみてくださいとのことでした。
スペイン語や英語やミックスしたものなど色々な案を出したのですが、最終的にフランス語の「Mon Amour(モンナムール=私の愛、愛しき人」を採用していただきました。

ラテン歌謡系は本当に大好物(笑)で、スペインの色香が漂う…何てメロディアスな美しい旋律だろう…!と惚れ惚れ聞き入ってしまいました。
まずはオオヤギヒロオさんの1コーラス目の詞の世界観、シチュエーションやストーリーを自分なりに理解したいなと思い、歌詞に着目。
運命的な愛の磁力に引き寄せられる主人公の、今の直感を信じて本能に身を任せたい気持ちが伝わってきました。
でも、飛び込むことが怖くて本当はためらっている感じ…じゃあ2コーラス目はこの女の子の精一杯背伸びしている内面、心の奥へ内観してゆく展開にしようと思いました。
彼に誘惑するような微笑みを投げかけてみせても、実は自信のなさを隠す仮面だったり、
のめり込む恋愛への防御本能だったり、
精一杯自分をコケティッシュに大人びて魅せたい気持ちだったり、、
それって普遍的な、アダムとイヴの時代からの恋愛の駆け引きや葛藤なんだろうなと思いを馳せてみました。

昔、タッキー&翼のお二人に「SAMURAI」という歌詞を、羽場仁志さんと共作で書かせていただいたんですが、当時は、他にも日の目は見なかったもののデモ曲を羽場さんと沢山作らせていただけたんです。

そのときに共作の醍醐味を教えていただいた気がしていて、具体的に上げると、自分ではあまりしない表現が出てきたり、俯瞰しやすい側面もあるし、やはり凄く刺激を戴けるし、新発見やナルホドと気づきを戴ける、それが醍醐味だと感じました。
今回はそのときの体感、感触が鮮やかに呼び起こされるようなとても懐かしい感覚で書かせていただきました。
オオヤギさんと共作させていただけて光栄に思います。

つい最近ではmanzoさんと共作させていただいた「おじぎ草」(怪人開発部の黒井津さん」挿入歌)もあって、共作は本当に世界が広がる気がします。また、色んな方との共作も実現すると嬉しいな。


💖G.O.A.T.💖(ジー・オー・エイ・ティー)
サビの頭で歌っている「G.O.A.T.」は「the greatest of all time」を略した「史上最高の」という意味の英語のスラングです。
発音は元々は頭を取ってアルファベット読みで「ジー・オー・エイ・ティー」だけだったのが、2000年以降「ゴート」と発音されることが増えて、山羊と同じ綴りなのでヤギマークで表現されるようになってきたようです。

こちらはアルバムの新曲として2月にお声を掛けていただいて、最高にオシャレな楽曲に、カッコいい仮英語のヴォーカルが入っててテンション上がりまくり。。
だったのですが、いざ制作に取りかかるとかなり苦戦を強いられることに。
一番苦労したのは、Aメロ、Bメロとクールにカッコいい感じから、サビでガラッと明るくメジャーな曲調に変わるところで、
その起伏を心情やストーリー展開において、どう楽曲と寄り添わせてゆくか、ということでした。

1稿目はもっと弾けちゃってください!
2稿目は内容はいいけどやっぱ楽曲には合わないかなあ、
3稿目の方向で詰めてゆくことになったのですが、やっぱりしっくりこない、ということで白紙に戻すことになり、
やっと4パターン目に、このご時世での恋愛をテーマで描いて無事OKが出て、細部を詰めてゆくという、直しの自己最多記録を更新する作品となりました(笑)
とはいえ、書いている時はもう無我夢中だったので、これは?ダメ?じゃあこんなのは?と、それこそ歌詞の「クルクル変わるメイク」の如く、
Juice=Juiceさんが歌い踊る姿を脳内映像にイマジネーションを働かせて、即書いては次、のハイテンポなキャッチボールにギューッと濃縮されたゴートな創作時間でした。
苦労した分、思い入れもひとしおですし、沢山迷って、沢山の発見があって、メチャクチャ充実して楽しかったです。
正直、このコロナ禍を反映した歌詞って既に沢山世の中に出ているだろうなという想いから、これまでは自分で選ぶテーマとしては遠慮して(笑)いたのですが、
敢えて正面からぶつかって、今のご時世だからこその歌詞を描いてOKいただけたことに感謝しています。

皆さんの日常に寄り添う1曲になってくれたら嬉しいなと感じています。


毎回まとまりのつかない長文になってしまいますが、
このアルバムを通して拝聴して、変わりながらも変わらないJuice=Juiceワールドの素晴らしさを感じて、心を鷲掴みにされました。お一人お一人の歌力に引き込まれてリピートしています💕

全曲最高✨皆さんも沢山聴いてくださいね!
いつもこれからもG.O.A.T. Our Juice=Juice🐐✨✨✨