『そういう訳じゃないんだけど…』
じゃあ、どうしたの? というように直樹君が顔を覗きこんでくる。
なんて言ったらいいんだろう?
だって、何があったという訳じゃない。
今までだって、私がお休みだからといって必ず一緒に過ごしてきた訳じゃないし、
友達の多い雄輔は、以前にも私より友達を優先させることはあった。
でも、残念には思っても、こんなに不安になる事はなかった。
なのに…何故?自分でも分からない。
強いて言うなら、女の勘?
昨夜だって愛し合った。
お休み前でもないのに泊まりたいと言った私に少し驚いてたけど、
『ダメ?』と訊く私を「ダメな訳、ねぇだろ(-^□^-)」 って抱きしめてくれた。
雄輔を求めた。 雄輔も求めてくれた。感じてくれた。
あんなに激しく愛し合ったのに…。
言いようのない不安に浅い眠りをくり返し、明け方、目が覚めた。
眠った時と同じように雄輔の腕が優しく私を包み込んでくれていた。
何も変わっていない。 なのに…不安がついてまわる。
雄輔の気持ちの中に誰かがいる…そう感じてしまう。
多分…雄輔自身もまだ気づいてはいないんだろうけど…。
違うよね?気のせいよね?そう自分に言い聞かせながらも、
不安はいつからか誤魔化し切れないほど大きくなっていた。
そのまま気づかないで…。
雄輔の身体に指を這わすと、再び雄輔を求めた。
「…ん…和美?どうしたんだよ?」
戸惑いの声をあげながらも雄輔の身体が反応した。
雄輔との行為で不安を消し去ろうとする。
ううん。雄輔を…繋ぎとめようとしてる?
熱い雄輔を身体の内に感じながらも、不安を消し去りたくて、さらに激しく雄輔を求めた。
もっと溺れて、全てを忘れたかった。
『雄輔ぇ…ぁあっ…あっ…あっ…もっと…もっと…』
「和美…どうし…たんだよ…今日は…」
乱れる私に前夜と同じ疑問を口にしながらもさらに昂ぶっていく雄輔がいた。
早くなる動きに身体は淫らに熱くなっていくのに、気持ちはどんどん冷静になっていた。
つづく