その日、翌月のシフト表を見ていた俺は、香夏子と同じ日に連休になってるのに気がついた。
「連休か・・・」 俺は香夏子を旅行に誘ってみようと思った。
以前に1度連休が重なった事があったが、その時は俺の休みが直前に決まった事もあり、
香夏子に予定が入ってしまっていた。
今回は大丈夫だろう。俺はそう思っていた。
その日の夜、香夏子の部屋に一緒にいる時、その話をしてみた。
「来月、連休が重なってるだろう?一緒にどっか行かねぇ~か?」 俺は香夏子が喜んでくれると思っていた。
ところが、香夏子は困った顔をすると、それはムリだと言う。
旅行がムリなら、どちらか1日だけでも出かけないかと言ってみたが、それもムリだと言う。
それどころか少しの時間、会うのさえ出来ないと・・・。
「何があるんだよ?」 何度、訊いても
『ごめんなさい』 と言うばかりで、答えてはくれなかった。
「今日は帰るわ」 そう言うと雄輔は、振り返る事もなく部屋を出ていった。
連休が重なっている事には気づいていた。
雄輔が何も言わない事を願っていたけれど・・・ムリだよね。
今までは私が連休の時は雄輔が忙しい事が多かったから、誤魔化せたけど・・・。
『もう・・ムリかな?』 急に涙が出てきた。
覚悟はしてたつもりだったんだけどな・・・。
数ヶ月前に戻るだけ。・・・そう自分に言い聞かせてみたけれど、寂しくて仕方がなかった。
翌日、会社で香夏子に会った。俺を見た途端、香夏子の顔がくもる。
昨日の事を謝りたかったのに・・・できなかった。
何があっても傍にいるって、大丈夫だから安心しろって、俺はそう言ったハズなのに・・・。
香夏子にあんなに寂しそうな目をさせてしまった。
香夏子に、というより、自分に腹が立っていた。
そんな2人の様子を見ていた剛士が香夏子に声をかけた。
〈何があった?〉
『ん?来月の連休の事でね・・』
〈まだ雄輔に話してないのか?〉
『・・・言えないよ・・』 少しうつむいた香夏子はつぶやくように言うと、唇を噛みしめた。
つづく