これまで、みかん亭では豚肉の低温調理には63℃を設定していました。

 

 

つまり、

 

66℃ほどで変性を始めるアクチンに注視してやわらかく火をとおす方法

 

 

を行ってきたのですが、75℃ほどでゼラチン化を始めるコラーゲンをターゲットにやわらかく火をとおす方法を試してみたいという思いは、みかんにも、もちろん亭みかんにもありました。

実際にはミオシンなども絡んでくるわけですけど、今回は実験と割り切ることにしましたびっくり

豚バラ肉をソミュール液に一日漬けて、79℃で2時間調理してみます。

 

ワタナベ工業のなんちゃら――

 

 

なんて書いて舌の根指の根も乾かぬうちに違うものを使っていて恐縮なんですけどグラサン

 

 

みかん亭流 -豚バラ肉の低温調理実験-

 

■材料
  豚バラブロック肉 400g
A. 250ml
A. 20g
A. 砂糖 2.5g

1 鍋でAをひと煮立ちさせ、火からおろして冷ます。

2 ワタナベ工業のお料理パック(OP-25)*1または耐熱保存袋に豚肉と1を入れ、空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫で一日寝かす。

 

 

3 調理30分~1時間(冬)には常温におく。

4 低温調理器を79℃、2時間にセットする。設定温度になったら5を入れて調理開始――

 

 

――2時間経てばできあがり。

 

 

 

えっと。

調理直後の写真を撮り忘れるという失態を犯してしまいましたがガーン

 

2時間ほどでもやわらかくなりました

 

サムジャンをつけ、ロメインレタスで巻いてポッサムとしていただく分には、この時間で充分です。

 

 

アクがいっぱいという問題にも直面しましたけれどアセアセ

次回は、単純に豚バラ肉に重量の1.5%の塩と0.3%の砂糖(と少々の黒胡椒)をすり込んだだけで試すか、いきなりチャーシューを試すか議論が割れています。ま、

 

両方一緒にやっちゃえばいい

 

なんて意見も出ていますが、さて。

 

 

 

細菌については、60℃で10分以上加熱すれば死滅すると言われており、食品衛生法では、

 

63℃ 30分間または同等以上の加熱殺菌(豚肉・牛レバー)

 

を行うように指導しています。同等以上とは75℃ 1分間の加熱殺菌となるようです。

ちなみに、ローストビーフは中心部を63℃で瞬時加熱殺菌するよう定められています。プロの料理人が金串を刺して唇の下にあてて確認しているアレ――ですね。