こんにちは!
↑前回のブログにて、耐震基準の基本について触れましたが、
今回は特に、耐震等級3、つまり最も高い安全基準に達している住宅に焦点を当てます
〇 耐震等級3とは?
耐震等級3は、日本の建築基準法に基づく耐震性の最高ランクです
この等級の建物は、強い地震が発生しても倒壊することなく、使用機能を維持できる程度の損傷に留まることが期待されます
阪神淡路大震災までは、建築基準法の考え方は1点だけでした
ただ、この地震を踏まえて、耐震等級は1・2・3と3段階に分かれることになりました
耐震等級1は建築基準法で言う最低限の基準です
これまで国は、この最低基準だけを決めていましたが、
2001年の法改正以降は住宅性能表示制度というものが生まれ、耐震以外にも省エネ等にも等級が与えられています
〇 耐震等級1と等級3の違い - 熊本地震の事例から
2016年に発生した熊本地震では、
耐震等級1の住宅多くが大きな損傷を受け、一部は完全に倒壊しました
これに対し、耐震等級3の住宅は、同じ地震においても構造的損傷が少なく、住居機能を保持し続けることができました
具体的には、耐震等級1の住宅では損壊率が約5%に対して、
耐震等級3の住宅では0.2%未満というデータが報告されています
能登地震のデータはまだ揃っていませんが、
この熊本における構造塾の佐藤氏のデータでは
16棟の等級3の住宅は、一部損壊だけで十分に住め、
しかもほとんどリフォームコストも掛からない状態であると言うことです
反面、等級1の住宅は、大損害は免れていても(命は守る)その後の補修費用(リフォーム)に
思わぬ出費を強いられている家族も多い様です
〇 なぜ長期優良住宅は等級3であるべきか
長期優良住宅として認定されるためには、耐久性や保守管理の容易さを始め、
エネルギー効率の良さなど多くの厳格な基準を満たす必要があります
耐震等級3はこれらの基準の中でも特に重要で、
建物が将来の大きな地震にも耐えられる設計が施されているため、
長期間にわたってその価値を維持しやすくなります
ちなみに、長期優良住宅は、昨年までは耐震等級2で認定されていましたが
現在は耐震等級3でなければ受けられないことになっています
耐震等級3のメリットと言うのは、
具体的には、修復コストの削減や、住民の避難生活への移行が少なくて済むため、経済的な負担も大幅に軽減されます
また地震保険のプレミアムが低く抑えられることが多く、
(地震保険料金は50%ダウン)この点でも家計に優しい選択となります。
また、何よりも住宅ローン減税が最大であることや、
固定資産税の登録免許税の減税等、税制面とも国がバックアップしています
次回は、引き続き「耐震等級3の重要性と税制メリット」について詳しく解説します!
お楽しみに!