『アイアンクロー』ザック・エフロンの別人級の肉体改造が凄すぎる。 | himawari's diary

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鑑賞日 2024年4月7日(日)
 
 
製作年 2023年
 
製作国 アメリカ
 
言語 英語 日本語字幕
 
尺 132分 
 
公開日 2024年4月5日(金)
 
原題 The Iron Claw
 
レイティング G
 
配給 キノフィルムズ
 
 
スタッフ
 
監督・脚本 ショーン・ダーキン
 
 
主なキャスト
 
ザック・エフロン:ケビン・フォン・エリック(次男)
 
ハリス・ディキンソン:デビッド・フォン・エリック(三男)
 
ジェレミー・アレン・ホワイト:ケリー・フォンエリック(四男)
 
スタンリー・シモンズ:マイク・フォン・エリック(五男)
 
モーラ・ティアニー:ドリス・フォン・エリック(母親)
 
ホルト・マッキャラニー:フリッツ・フォン・エリック(父親)
 
リリー・ジェームズ:パム(ケビンの妻)
 
 
概要
 

1980年初頭、プロレス界に歴史を刻んだ“鉄の爪”フォン・エリック家。父フリッツ(ホルト・マッキャラニー)は元AWA世界ヘビー級王者。そんな父親に育てられた息子の次男ケビン(ザック・エフロン)、三男デビッド(ハリス・ディキンソン)、四男ケリー(ジェレミー・アレン・ホワイト)、五男マイク(スタンリー・シモンズ)ら兄弟は、父の教えに従いレスラーとしてデビュー、“プロレス界の頂点”を目指す。しかし、デビッドが日本でのプロレスツアー中に急死する。さらにフォン・エリック家はここから悲劇に見舞われる。すでに幼い頃に長男ジャックJr.を亡くしており、いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになったその真実と、ケビンの数奇な運命とは――

(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
実話ベースで、父親が子供たちを
 
スター選手に育て上げる作品として、
 
『ドリームプラン』 などがあります。
 
本作はそのように、
 
ハッピーエンドで感動、といったものとは
 
一線を画しています。
 
 
プロレスシーンも凄いですが、
 
全体のストーリー展開が、
 
想像以上に悲劇的、絶望的。
 
そして、とてもエモーショナルでもあるという、
 
衝撃的な作品。
 
 
家族の平和な時間も多々あり、
 
両親と息子たちは一見とっても仲良し。
 
ところが、息子たちが悩むときには、
 
「兄弟で解決しろ」で耳を貸さず、
 
冷たく突き放す両親。
 
兄弟の誰が試合に出るかを
 
コイントスで決める、
 
責任放棄とも感じられる父親。
 
平和な時とのギャップが恐怖。
 
両親のどちらかだけでも、
 
息子たちにもっと寄り添っていたらと、
 
思わずにはいられませんでした。
 
 
弟たちの活躍に嫉妬しながらも、
 
愛情を持って応援する次男のケビン。
 
本作はこのケビンの目線で描かれています。
 
彼の苦悩に共感しました。
 
ケビンの2人の幼い息子たちが父親思いで、
 
その優しさに泣けるシーンも。
 
観ながら、嫌な予感がするのですが、
 
それらが次々と当たってしまい、
 
起こる悲劇にヒリヒリ、ハラハラしました。
 
ホラー、サスペンス的な演出には
 
ザワザワしました。
 
 
これがフィクションだったら、
 
やりすぎ感もあるかもしれませんが、
 
実話ベースであることが衝撃です。
 
実際には、本作には登場しない、
 
もう一人、ケリーという兄弟がいたという、
 
更なる衝撃もあります。
 
エンドロールでは、
 
本作に登場する兄弟だけでなく、
 
ケリーに対するリスペクトの文字も。
 
 
キャストでは、
 
ケビンを演じたザック・エフロンの
 
別人級の肉体改造が凄いです。
 

(画像引用:公式サイト)

 

 
身長188cmの設定は、
 
ちょっと無理がありましたが、
 
かなりマッチョになっていて、
 
顔までごつくなったような......。
 
予告編では気づかなかった人もいたのでは?
 
と思うほどでした。
 
演技の方はとても繊細で、
 
すばらしかったです。
 
辛く、複雑に揺れ動くケビンの心情が
 
伝わってきました。
 
 
ケビンの妻・パム役のリリー・ジェームズも
 
とてもよかったです。
 
パムは恋愛経験の少ないケビンをリードし、
 
困難はあったものの、
 
幸せな家庭を築くことに
 
尽力する姿が印象的でした。
 
途中でちょっとグレちゃったのか?と
 
一瞬心配しましたが、大丈夫でしたね。
 
 
その他のキャスト陣も真に迫る演技でした。
 
 
悲劇の連鎖で胸が痛くなりましたが、
 
ラストのご本人たちの写真に、
 
少し救われました。