上毛新聞
2022/3/31 09:00

 群馬県渋川市の渋川古巻小6年の萩原愛裡さんが、吉岡町漆原の美容室「クレビア」でカットした。

 髪は小学3年生から伸ばし、腰まで届く長さ。テレビや新聞でヘアドネーションを知り、中学進学前に寄付を決めた。髪を45センチほどカットした萩原さんは、「病気で髪をなくした子たちがおしゃれできるようになれば」と話した。

 同店が、ヘアドネーションの枠組み「つな髪プロジェクト」に髪を送る。同店の宮崎ひで美さん(38)は「寄付したいという気持ちの子どもが多く、ありがたい」と話していた。

 前橋市のわかば小6年の佐藤公勇君が、市内の美容室で2年間伸ばした髪を切った。

 おかっぱ頭だった時に知り合いから「ヘアドネーションしてるの」と聞かれたことがあり、母親の正恵さんから意義を教えてもらうと、「髪を伸ばすことが人の役に立つのなら」と思い、伸ばした。

 美容室では鏡に向かい髪を束ね、最初は正恵さんがハサミを入れた。切り終えて、約35センチの髪を手に「軽くなった」と笑顔を見せた佐藤君は「また、ヘアドネーションのために伸ばしてみようかな」と話した。
4/13(水) 5:31配信
週刊女性PRIME

「あんま人をバカにしたしゃべり方すんなよ」

「オレ、電車の中でも暴れるヤツだから」

「女には手を上げへんけど、男には手を上げるからな」

「ムカついたら普通にシバき回すぞ」

 傷害事件の逮捕後、宇都宮地検栃木支部の取り調べに対し、担当の男性検察官にそんな恫喝めいた暴言を吐いていたのは宇都宮市内のホスト・宮本一馬被告(28)。同支部は4月8日、本件での傷害罪、強要罪にとどまらず、検察官を脅迫した公務執行妨害罪を上乗せした3つの罪で起訴した。

「手錠をかけられ、留置場に入れられてひと晩明かせば、たいていは冷静さを取り戻すのだが、宮本被告は違った。身柄を拘束されているのを忘れたかのように悪態をつきまくっており、犯行時とほとんど変わらない興奮状態にあったとみられる」(社会部記者)

 そもそもの犯行は今年1月23日のこと。 JR宇都宮駅を発車した逗子行き電車の車内で、優先席に寝転んで加熱式たばこをふかしていたところ、乗り合わせた男子高校生(当時17)から「やめてもらえますか」と注意されて逆ギレ。高校生に土下座を強要し、それでも怒りはおさまらず、

「クソガキ、おまえ、オレにしゃべりかけられる分際とちゃうんや」

「ぶっ殺すぞコラ、ケンカ売ってるんじゃねえぞ」

 などと脅しながら、頭やからだに殴る蹴るの暴行を加えた。

 騒ぎに駅員が駆けつけ、途中駅で下車してからも暴行を続けるなどクールダウンする様子はなし。逮捕後、高校生のほうからケンカを売ってきたなどと「正当防衛」を主張したが、その割にはいったん現場から逃げているなど、どこまでも筋の通らない男だった。

検事に対して“ボコボコにするぞ”
「取り調べ中の担当副検事(男性検察官)に対しては、ほかにも“ボコボコにするぞ”“暴れるとき、まじ暴れるぞ”などと悪態をついており、そこが検察の牙城であっても“犯罪するヤツはどこでも犯罪すんねん”などと言い放ったようだ。検察側は起訴前、約2か月かけて宮本被告の鑑定留置を行い、公判で言い逃れができないように刑事責任能力があることを確認している」(前出の記者)

 週刊女性2月15日号で報じた通り、東京・新宿区の歌舞伎町などでホスト経験のある宮本被告は、SNSで両肩の入れ墨を見せたり唐突にシャドーボクシングしたりなど凄むようなところが多々あった。

 被害に遭った高校生は右頬付近を骨折する全治約6か月の重傷だったと判明。犯行態様も被害程度もひどく、その上、検察官を脅すなど反省の態度はみられない。

“実刑にしてください”アピール
 起訴された3つの罪を裁判所が認めたとき、どの程度の罰則を受けることになるのだろうか。取り調べの現場では、検事を脅してくるようなことはよくあるのだろうか。

 元東京高検検事で元衆院議員の若狭勝弁護士に話を聞いた。

「取り調べ中、暴言を吐く被疑者はいることはいます。そんなにしょっちゅうではなく、私が30年近く検事をやったなかで数件ぐらいですね。同僚には椅子を投げつけられた検事もいました」(若狭弁護士)

 取り調べを始めるとき、被疑者は手錠をはずされフリーハンドになる。もっとも、腰ヒモはつけたままで、ヒモの先を同行してきた警察官がうしろで握っているため暴れ続けることはできないという。

 若狭弁護士は、

「ただ、検察官に暴言を吐いて脅したということで公務執行妨害罪で起訴されるケースはほとんどないと思います」

 と異例であることを指摘し、その狙いをこうみる。

「反省の色がみられず、検察側は再犯のおそれが大きいと訴えたいのでしょう。報道で知る限り、カッとなりやすい激情犯という印象があります。検察官を前にしても暴言を吐いているのだから、拘束を解かれ社会に出たとき、一般人に対して何をするかわからないとの懸念を抱いているのではないか。犯行時は感情的に殴ったり蹴ったりした被疑者でも、検察官の前では普通は興奮が冷めて落ち着いているものです。検事に暴言を吐いたって、いいことは何もないんですから」(若狭弁護士)

 刑法に定められた傷害罪の罰則は、15年以下の懲役または50万円以下の罰金。強要罪は3年以下の懲役。公務執行妨害罪は3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金となっている。

 有罪認定されたとき、どの程度の罰則になるのだろうか。

「まず、被害者が負ったとする全治約6か月のケガは程度として重い部類に入ります。これだけでも検察側の求刑が懲役2年を下回ることはないと思います。3つの罪で起訴された場合の罰則は、単純に1+1+1にはならないものの重い方向にいくのは確か。検察は強要罪と公務執行妨害罪を加味して懲役3年半から4年程度を求刑し、実刑判決をとりたいのでしょう」(若狭弁護士)

 懲役3年以下の判決言い渡しでは執行猶予がつくことがある。

「検察はそれを上回る求刑をすることで、裁判官に“これは実刑判決にしてくださいよ”とアピールするんです」(同)

 公務執行妨害罪に加えて、公共交通機関でマナー違反を指摘した高校生に対し、逆ギレしてひどい暴力を振るった罪は法廷でこれから問われる。そこでは、入れ墨の威力も、恫喝めいた言動も通用しない。
上毛新聞
2022/3/1 09:00

 病気などで髪を失った子どもに医療用ウィッグを贈る「ヘアドネーション活動」に協力するため、桐生新里中央小3年の山木馨太(けいた)君(9)=桐生市新里町=が2年間かけて30センチ以上に伸ばした髪を切った。協力を決めたきっかけは、障害があったいとこの有家悠翔(ありけゆうと)君=当時(12)、同=が亡くなったことだった。「ゆう兄(にい)みたいな人のために」。長髪になったことで心ない言葉を向けられたこともあったが、ヘアドネーションを紹介するポスターを手作りして掲示すると、次第に理解が広がった。待ち望んだ断髪で丸刈りになり、満面の笑みを浮かべた。

 悠翔君は幼少期の脳の病気で半身まひやてんかんなどの障害が残り、年長の頃からは薬の副作用で頭髪をはじめ体毛が生えなくなった。2018年に体調が急変し、息を引き取った。

 それから2年ほどして、馨太君は「ヘアドネーションをしたい」と自分から言いだした。母親の加代さん(40)は「嫌な思いをするかもしれない」と反対したが、それでも決断を曲げなかった。

 髪を伸ばし始めると「女みたい」「気持ち悪い」などとからかわれ、一時的に学校へ行けなくなったこともあった。自分のやろうとしていることを分かってもらおうと、知り合いの美容師からヘアドネーションのことを教えてもらい、活動を紹介するポスターを作って教室に掲示した。

 ポスターには悠翔君の写真と共に、「みんなもできればやってほしいです。それでかみの毛のない人はよろこぶと思います」などと書いた。理解が広がり、最近では「私もやってみたい」と応援してくれる友達も出てきたという。

 断髪は26日、甘楽町にある知り合いの美容院で行った。悠翔君の母親の久美さん(42)ら関係者が集まり、ゴムで束にまとめた髪を1束ずつバリカンで刈り取った。加代さんは「嫌な言葉にもよく負けなかった。途中で諦めちゃうかもと思ったことを反省した」と誇らしげに見守った。久美さんも「まさかやってくれると思わなかった。ヘアドネーションを性別に関係なく協力できるようになったらいい」と受け止めた。

 丸刈りになった馨太君は「さっぱりした」と笑顔。「この髪が誰かの役に立ってほしい」と、悠翔君の写真の前で髪の束を掲げてみせた。髪は、子どもに医療用ウィッグを無償提供するNPO法人に託される。
市教委「確認しなかった学校側の責任」
4/15(金) 22:21配信
カナロコ by 神奈川新聞

 横浜市旭区の市立小学校が製作した卒業文集に不登校児童の意図しない内容が掲載された問題で、記載事項は児童が文集に載ると認識せずに答えたアンケートの回答だったことが、市教育委員会への取材で分かった。学校側は文集への掲載を案内しないままアンケートを実施し、完成した文集も確認させていなかった。

 市教委は「アンケートを実施する際や文集が仕上がった段階で、当該児童に共有・確認しなかった学校側の責任。当該児童、編集委員の児童には何の責任もない」としている。

 問題となったのは、編集委員の児童らがクラス全員分の回答を集めて代筆するページ。教室内で話し合ってテーマを決めた後、委員がアンケートをタブレット端末で送付したり、直接聞き取ったりして回答を集めた。卒業アルバム配布後に当該児童の保護者から指摘を受けて発覚した。

 市教委によると、学校側は3月下旬に行われた市教委の聞き取りに対し、当該児童の認識のない内容や、文集に載ることを知らずに話した内容が掲載されてしまったと説明。担任は当該児童からタブレット端末で回答を受けていたことを把握していたが、校長らには報告していなかった。

 市教委は学校に対し、掲載前の確認の徹底と当該児童や保護者に寄り添った対応を求めた。その後、学校側が委員の児童に聞き取りを行ったところ、委員が当該児童から返信を受け取っていたことが判明した。
4/15(金) 6:05配信
上毛新聞

 髪を失った子どもに医療用ウィッグを贈る「ヘアドネーション活動」に協力しようと、太田南中1年の田辺知成さん(12)が小学校6年間で伸ばした約90センチの髪の毛を切った。今回が3回目になる姉の未来さん(25)とともに行い、「誰かのために使われると思うと楽しみ」と満面の笑みを浮かべた。

 10年ほど前、母の薫さん(48)は知人の娘が髪の毛が伸びない先天性の病気だと聞き、未来さんとヘアドネーションに協力。それを見た知成さんも興味を持ち、小学校入学時に挑戦したいと伝えた。薫さんは周囲から嫌なことを言われるかもしれないと心配したが、「それでもやってみたい」と決意した。

 学校で女子に間違えられたり、外出先でトイレに入ろうとすると女性用を案内されたりと嫌なこともあった。だが、髪が肩より長くなった時、学校の教諭が他の児童にヘアドネーションのことを伝えると、理解してくれる友達ができて気持ちが楽になった。

 6年間伸ばし続けられた理由は「優しくて強く、誰かの役に立てるヒーローのような人になりたかったから」。昔から戦隊ヒーローに憧れ、成長するにつれて消防士や警察官なども夢見た。卒業文集にもヒーローへの思いをつづったという。

 薫さんは「自己犠牲があっても人のために頑張りたいと強い気持ちがあった。『見た目だけで人を判断して良いのか』を考えるきっかけにもなったと思う」と振り返る。

 知成さんは太田市内の美容室で薫さんや未来さん、兄の陸玖さん(14)に断髪してもらい、自分でもはさみを入れた。「ずっと長かったから変な感じ。でも、誰かのためになるならもう一回やりたい」と話した。