遠慮がちに誠が、「顔洗っていいですか?」と聞くので、「いいよ」と軽く承諾する智久。
すると、コンコンと扉をノックする音が。
「おーい。頼まれたコンロ、持ってきたぞ」
義明の声だ。
「さんきゅー」
扉を開く智久。洗面台から戻る誠を見。
「さー、鍋しようぜ」
三人で鍋を囲む。
そして、鍋を三人で堪能した。
「あー、腹いっぱい。もう食えねぇ」
と、義明が腹を叩く。
「久しぶりにこんなに食べました。ありがとうございました」
と、誠も満足そうだ。
「よかったよ。二人とも満足してくれたみたいで」
片付けるか、と誰ともなく口にして、片付けを始めると、誠が率先して皿洗いなどをしてくれた。
「窓開けるぞー?」
義明の声で、窓が全開に。冷たい外気が部屋の中を巡ったようだ。
「さびっ」
智久が悲鳴を上げる。
「誠ー、皿洗いが終わったら煙草でも吸おうぜ」
「えっ、いいんですか?」
「いいよ。ここベランダあるし」
義明が応じる。
ガシャガシャと皿洗いを終わらせると、
「智久さん、いいんですか?煙草、吸っても…」
と、誠は恐る恐る聞いたのだ。
「えっ、いいよ。構わんさ」
と、智久は快く許した。
「空き缶、あるか?智久」
「空き缶?」
「灰皿代わりに使うんだよ」
「あぁ、それなら。ほい、これ」
と、コーヒーの空き缶を渡す。と、あー寒いなぁ、と言いながら、誠の手をとって、二人でベランダに出てしまい、ついでに窓を閉められた。