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Global blog 〜世界の社窓から〜

アジア、東南アジアに積極展開するインターネットカンパニー
アドウェイズの海外社員ブログです。

昨年好評だった「インドネシア経済を支配する財閥グループたち」ですが、今年もGLOBE ASIAからインドネシアのグループ企業の売上ランキングが発表されましたので、最新情報にアップロードさせて頂きました。


図2


順位:グループ名 売上規模
1位:Astra International(アストラインターナショナル)$16.4 billion
2位:Salim Group(サリムグループ)$13.7 billion
3位:Sinar Mas Group(シナールマスグループ)$9.8 billion
4位:Wilmar International (ウィルマーインターナショナル)$8.0 billion
5位:Djarum Group(ジャルムグループ)$7.8 billion
6位:Philips Morris International(フィリップモリス)$6.2 billion
7位:Lippo Group(リッポーグループ)$5.5 billion
8位:Gudang Garam(グダンガラム)$4.5 billion
9位:Royal Golden Eagle(ロイヤルゴールデンイーグル)$4.4 billion
10位:Bakrie Group(バクリーグループ)$4.2 billion


昨年と比べて順位に変動はありませんが、10位のバクリーグループ以外は全て前年比マイナス成長となっております。大きな理由としては、対米ドルのインドネシアルピア安です。インドネシアルピアはアジア主要通貨の中でも最も落ち込みが激しい通貨でした。2013年1月時点で1ドル=9733ルピアであったレートが、年末には12250ルピアまで進んでしまい、20%程の下落幅です。

例えば1位のアストラインターナショナルは前年の$20.9 billionから20%強の下落ですが、2013年の決算資料を見ると、売上高は193兆8800億ルピア(約1兆6600億円)で前年対比103%成長です。


昨年から少しアップデートしたのと、今回は6~10位の解説を追加しました。



1位:Astra International(アストラインターナショナル)
広東省からジャワに移民した華人のWilliam Soeryadjaya(ウイリアム・スリヤジャヤ)が1957年に興した貿易商アストラ社(現在のアストラインターナショナルの前身)が始まり。スハルト政権の新体制化の対外開放政策を背景に、1960年代末にトヨタ自動車の総代理店となり、1971年にはトヨタと合弁でPT Toyota Astra Motor(トヨタアストラモーター社)を設立。自動車関連事業を中心に、金融サービス、重機、アグリビジネスにも拡大を図っていたが、1992年、ウィリアムの長男エドワードが経営するスンマ銀行が、大量の不良債権を発生させ、その救済のためにスリヤジャヤ一族が保有する株式を手放すことに。一時は日本のトヨタを含む複数の華人企業が保有していたが、1997年のインドネシア経済危機で、政府介入の公開入札による競売の結果、シンガポールのJardine Cycle Carriage Ltdに落札され、過半数の株式を取得される。さらにその親会社のJardine Mathesonは香港を拠点とする世界最大級の国際コングロマリットであり、アストラインターナショナルは現在もそのグループの一員である。


2位:Salim Group(サリムグループ)
華僑のSudono Salim(スドノ・サリム)が一代で築き上げたグループ。スドノ・サリムはスハルトの莫大な政治資金を陰で賄ってきた一人であり、その見返りとして丁子(ちょうじ)の輸入独占権を獲得、さらには製粉、セメントに進出し事業を拡大した。金融への進出ではバンク・セントラル・アジア(BCA)を設立し、1996年には11事業部、売上223億ドル、傘下企業450社、従業員28万人の巨大グループであったが、アジア通貨危機でルピアが暴落したことにより、財政破綻に陥り事業は解体を余儀なくされた。その後、三男のアンソニーが立て直しを行っていく。香港証券取引所に上場するFirst Pacificをホールディングカンパニーとし、テレコミュニケーション事業、インフラ事業、食品事業、農業の4つに集約。特に食品はPT Indofood Sukses Makmur Tbk(インドフード社)は即席麺の市場の9割を占有している。最近では、フィリピン第3位のメディア企業、ザ・フィリピン・スター社を買収。活躍の場を国外に広げている。

7位のリッポーグループの創設者Mochtar Riady(モフタル・リアディ)は、BCAをインドネシア最大の民間銀行への育て上げた伝説の銀行家。


3位:Sinar Mas Group(シナールマスグループ)
1923年生まれの福建省泉州出身華人Eka Tjipta Widjaya(エカ・チプタ・ウィジャヤ)が1970年にシナールマス社を設立し、一代でパームオイルやココナッツオイルなどの食用油、製紙、そして金融や保険などの事業も手がける大財閥を築き上げた。売上の多くを占めるのが、製紙事業で、Asia Pulp and Paper (APP)がシンガポールに本社を置き、インドネシア最大の製紙メーカーPT Pabrik Kertas Tjiwi Kimia Tbk とPT. Indah Kiat Pulp & Paper Tbkの二社の上場企業を統制している。食用油の事業は、こちらもシンガポールに本社を置いているGolden Agri-Resources Ltd. を使い、インドネシアパーム油大手のPT. Sinar Mas Agro Resources and Technology Tbk(SMART)や中国の食用油事業を統制している。金融事業はPT. Bank Sinarmas Tbk(シナールマス銀行)を抱え、保険事業では三井住友海上火災保険とPT Asuransi Jiwa Sinarmas MSIG(シナールマスMSGI生命)を合弁で設立し、2012年『Best Life Insurance Award (インドネシアで最も優れた生命保険会社)』を獲得している。


4位:Wilmar International (ウィルマーインターナショナル)
シンガポールに本社を置き、マレーシア最大規模のコングロマリット「クォック財閥」の創業者Robert Kuok(ロバート・クォック)の甥Kuok Khoon Hong(クォック・クーンホン)とインドネシア企業家Martua Sitorus(マルトゥア・シトルス)が所有経営し、インドネシアのほか、中国やインドで農園・バイオ燃料・油脂加工業を展開する多国籍企業グループである。その規模13ヵ国450を越える農園、50ヵ国以上の供給先、93,000人を越える社員を抱え、パーム油の生産では世界最大規模を誇っている。

ロバート・クォックは、製糖事業で財を成したことから「砂糖王(Sugar King)」の名で知られているが、シャングリ・ラ・ホテルズ&リゾーツの経営など多角的な事業も展開するグループとなっている。また、Forbs誌によると、2013年マレーシア長者番付で1位に輝いている。


5位:Djarum Group(ジャルムグループ)
スマランで爆薬を製造販売していた華僑のOei Wie Gwanが、1951年にたばこ会社を購入し、PT Djarumを設立したのが始まり。息子のMichael Bambang Hartono(マイケル・バンバン・ハルトノ)とRobert Budi Hartono(ロバート・ブディ・ハルトノ)兄弟に引き継がれ、たばこ工場焼失などの苦難を乗り越え、ビジネスを拡大していく。2012年のニールセンの調査によると、たばこ市場においてPT Djarum は20.2%のシェアを獲得し、最大手のPT. HM Sampoerna Tbkの31.1%に次いで2番目の数字を記録している。たばこ以外では、1998年の通貨危機で当時サリムグループの一部であったインドネシア最大の民間銀行BCAが売りに出され、51%の株式を取得している。また、ホテル・不動産事業も展開しており、Hotel Indonesia Kempinski(運営はKempinski Group)やショッピングモールのグランドインドネシアを所有している。ブディ・ハルトノには3人の息子がおり、長男のVictorはPT DjarumでCOOを務め、次男Martinは新規事業でインターネット産業に注力し、三男ArmandはBCAの最年少取締役としてそれぞれ活躍している。


6位:Philips Morris International(フィリップモリス)
2005年、フィリップモリスインターナショナルがインドネシア法人のPT Phillip Morris Indonesiaを通して、インドネシアのたばこ市場最大手のHMサンプルナ(PT Hanjaya Mandala Sampoerna Tbk)の株式を98%取得。当時の金額で約5,400億円というインドネシア最大の買収劇となった。2013年の売上高は75兆250億ルピア(約6425億円)で2位以下を大きく突き放している。


7位:Lippo Group(リッポーグループ)
1929年マラン生まれのMochtar Riady(モフタル・リアディ)が1948年にリッポーバンクを設立したのが始まり。ブアナバンク、パニンバンクで銀行家として名を上げ、1975年にスドノ・サリムの誘いでBCAの共同経営者となる。1990年の円満退社までに頭取として腕をふるい、BCAをインドネシア最大の民間銀行に育て上げる。リッポーバンクは2009年にCIMB Niagaに合併されるが、モフタルの息子世代がビジネスを拡大させていく。長男のAndrew Taufan Riady(アンドリュー)はシンガポールや香港で不動産事業を成長させ、次男のJames Tjahaja Riady(ジェームス・リアディ)はリッポーグループの社長としてインドネシアを担当し、不動産事業を中心としながらも、メディア、通信、小売、医療、教育など多くの事業に参入している。今年2014年は、三井物産とインドネシアでの高速携帯通信事業を共同で開始し、データセンター事業参入も発表されている。


8位:Gudang Garam(グダンガラム)
インドネシアで上場しているたばこメーカーでは、HMサンプルナに次いで2位の売上53兆1199億ルピア(約4549億円)を誇る。グダンガラムはSurya Wonowidjojo(スーリャ・ウォノウィジョヨ)によって1958年に設立され、塩の倉庫を改造した工場でたばこの製造を始めたことからグダンガラム(インドネシア語で塩の倉庫という意)と名付けられる。1984年にスーリャの息子のRachman Halim(ラックマン・ハリム)に代表が引き継がれてからも規模を拡大し続け、インドネシアを代表するたばこ会社となる。2008年にラックマンが病気で亡くなった後は、彼の弟のSusilo Wonowidjojo(スシロ・ウォノウィジョヨ)が引き継いでいる。


9位:Royal Golden Eagle(ロイヤルゴールデンイーグル)$4.4 billion
ロイヤルゴールデンイーグルは、スカント・タノト(Sukanto Tanoto)によって設立された農業、林業、製紙パルプ、レーヨン、石油、ガスなどの事業を手掛ける巨大財閥である。1949年北スマトラのメダンで生まれた スカントは、1967年に中国福建省からの移民である父から自動車部品を輸入するビジネスを引き継いだ。国営石油会社プルタミナへ機材・部品を供給し、そのビジネスの成功から現在のコアビジネスである森林産業に移っていく。シンガポール拠点のAsia Pacific Resources International Limited (APRIL) と中国拠点のAsia Symbol (Shangdong) Pulp And Paper Co., Ltd.は、製紙パルプ事業において世界のリーディングカンパニーである。スカントは1997年にインドネシアの市民権を持ちながらシンガポールに移住。今年発表された米経済専門誌『フォーブス』の世界長者番付によると、総資産21億米ドルでインドネシア人の中で第7位にランク入りしている。


10位:Bakrie Group(バクリーグループ)$4.2 billion
バクリーグループは、アフマッド・バクリー(Achmad Bakrie)が1942年に創業した国内最大級のプリブミ(土着のインドネシア人)系財閥である。石油、石炭、鉄鋼の需要拡大に伴い急成長し、今や不動産、建設、農業、パイプ、メディア、通信など多方面に手掛ける巨大財閥となった。アフマッドの長男である現会長アブリザル・バクリー(Aburizal Bakrie)は1994年にインドネシア商工会議所(KADIN)会頭に就任、ユドヨノ内閣においても経済調整担当大臣として入閣、そして今年はゴルカル党党首として大統領に立候補したが、夢は叶わなかった。しかし、大きな夢に挑戦していた一方で、2006年に起きた大規模な泥流被害や英国人銀行家ナサニエル・ロスチャイルド氏との2年以上におよぶ対立など、近年評判を落としている。



各財閥多角化を図っているものの、アストラであれば自動車、サリムは食品、ジャルムはたばこというように、核となる事業は違っています。しかし、インドネシアのトップ財閥のほとんどが持っている金のなる木があります。


それはパーム油事業です。


3位のウィルマーインターナショナルはこの分野で世界最大手ですが、他財閥も主力では無いものの、実は各財閥持っています。では、パーム油事業を行うインドネシア企業を列挙していきましょう。

PT Astra Agro Lestari Tbk(アストラグループ)
PT Perusahaan Perkebunan London Sumatra Indonesia Tbk(サリムグループ)
PT Salim Ivomas Pratama Tbk(サリムグループ)
PT Sinar Mas Agro Resources and Technology Tbk(シナールマスグループ)
PT Hartono Plantations Indonesia(ジャルムグループ)
PT Sampoerna Agro Tbk(サンプルナーグループ)
PT Inti Indosawit Subur(ロイヤルゴールデンイーグル)   
PT Bakrie Sumatera Plantations Tbk(バクリーグループ)


一般社団法人日本植物油協会の資料によると、2011年度の植物油の世界生産量は1億6,000万トンで、このうちパーム油が5,200万トン、大豆油が4,200万トンを占めており、この2つの油種が世界の植物油市場を主導しています。そのパーム油において、インドネシアは昨年2013年のパーム油世界輸出量の48%を占めており、世界最大の供給国となっているのです。そして、インドネシア政府は2020年までに生産量を4,000万トンに倍増させる計画を発表しており、まさに金の果実を生み出し続ける金のなる木です。

パーム油


 

お金を生み出し続ける一方で、深刻な環境問題にも直面しています。インドネシアでは1年間に東京都と同じくらいの面積(約25万ヘクタール)の森林が失われているとされ、オランウータンの個体数は、過去100年の間に、およそ90%以上も減少したと見られています。



様々な問題を抱えながら成長するアジアの大国インドネシア。
財閥が経済を支配する体制はこれからも続きそうです。

デイリーディール、いわゆるグルーポン系サービスと言えば、2010~2011年にかけてのインドネシアIT起業ブームの先がけとなったカテゴリーで、2011年に同カテゴリーだけで40以上のコピーサイトが立ち上がったと言われています。今となってはサイト閉鎖や入れ替えが続き、半分程度になってしまいましたが、インドネシアのスタートアップが注目され始めた良いきっかけであったのではないかと個人的には思います。

それでは今回もアレクサランクを参考に順位を見てみましょう。


1位:Groupon(162)
2位:livingsocial(301)
3位:EVoucher.co.id(804)
4位:lakupon.com(1079)
5位:ogahrugi(1419)
6位:HargaHot.com(1683)
7位:Travelicious.co.id(2332)
8位:kliktoday(4384)
9位:DEAL GOING(4489)
10位:diskon(5043)
11位:grantonWORLD(6504)
12位:MetroDeal(7983)
13位:dealmedan(11132)
14位:Groupbeli.com(24425)
15位:AlwaysTrendy.com(34504)
16位:grivy.com(36925)
17位:StreetDeal.co.id(96294)
圏外:Kleepon
圏外:Plusku.com
圏外:PromoApa.com
圏外:azcoupon.net
圏外:Gkupon


右端の数字はインドネシア国内のアレクサランクです。
創業者がイグジットに成功した上位2社に注目してみましょう。
(あえて旧サイト名が残っている古いロゴを使わせて頂きました)



図1


■Groupon(旧Disdus)
創業者のJason LamudaとFerry Tenkaが、2010年8月にEast Venturesから出資を受け、共同購入型クーポンサイト「Groupon」のクローンサービス「Disdus」をリリース。事業はすぐに成長し、 2011年4月、アメリカの本家グルーポンに売却。筆者が「Groupon Indonesia」に訪問した2013年9月時点のユーザーは10万人を超えて、さらに成長中とのことだった。2014年7月現在では、ジャカルタだけで600弱のクーポンが稼働している。Jasonは「Disdus」を売却した後、2012年7月にDisdus創業メンバーとベビー用品のEコマース 「Bilna」をローンチ。さらにJasonの妻Claudia Widjajaと彼女の友人のYenti Elizabethが立ち上げたファッションサイト「BerryBenka」のCEOも務める。



図2


■Living Social(旧Dealkeren.com)
2009 年にPaul Srivorakulが兄のTomと母国のタイでローンチした共同購入型クーポンサイト「Ensogo.com」が始まり。タイだけでなく、フィリピンや インドネシアでも展開。インドネシアでのサービス名は「DealKeren」(元々の「DealKeren」の創業者はAndy Santoso)。Srivorakul兄弟のバックボーンはカリフォルニア育ちで、Ensogo.com を立ち上げる前は、タイ初のデジタルエージェンシー「Newmedia Edge(2011年12月にSTW Groupが買収)、続いて東南アジア最大級のデジタルアドネットワーク会社Admax Network(2012年2月にKomli Mediaが買収)を立ち上げている。Ensogo.comは、DisdusがGrouponに買収された3ヶ月後の2011年7月、米国共同購入型クー ポン市場でGrouponに継ぐ2位をつけていた「Living Social」に買収される。買収額は数千万ドルと噂されている。2014年7月現在、ジャカルタ内で利用できるクーポンは130あった。


サービスの数はここから大きく変動することは無いと思いますが、カテゴリー特化型クーポンサイトや、少し見せ方を変えたサイトは出てくるかもしれません。インドネシア人はディスカウントに目がないと言われていますので、この業界も引き続き注目したいと思います。
1位:Rumah.com(210)
2位:rumah123(252)
3位:Urbanindo(288)
4位:Rumahku.com(1017)
5位:Lamudi(1675)
6位:infokost.net(1756)
7位:PropertyKita.com(2886)
8位:sewakost.com(3418)
9位:RumahdanProperti.com(5178)
10位:Rumah2(13276)
11位:infokost.com(14007)
12位:KolomRumah.com(14353)
13位:CitraindahcIleungsi(48716)
14位:BangunRumahOnline(56877)



右端の数字はインドネシア国内のアレクサランクです。
飛び抜けてランクが高い上位3社について解説します。



 

図1



Rumah.com運営の親会社は、シンガポールを拠点とし、Steve MelhuishとJani Rautiainenによって2006年に設立されたPropertyGuru Pte Ltd。シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、オーストラリア、香港、インド、マカオの8カ国で不動産情報サイトを展開し、積極的にネット広告に出稿している。インドネシアではrumah123と1位の座を争っており、2014年5月現在、約20万件の不動産情報が掲載され、月間60万人のユーザーがサイトに訪れる。2012年6月にドイツ不動産情報サイト最大手のImmobilienScout24社から4800万米ドルの出資を受ける。


 

図2



Rumah123は、マレーシア拠点でオーストラリア証券取引所に上場するiProperty Group Limitedが運営する不動産情報サイト。親会社のCatcha GroupのCEOも務めるPatrick Groveが2007年に同社設立。2010年にCEOとして参画したShaun Di Gregorioの手腕で、7カ国に進出するなど急成長を果たし、300人以上の社員を抱えるまでになる。インドネシアをカバーするRumah123は、2011年にサイト買収によって取得され、2014年5月現在、約16万件の不動産情報が掲載されている。


 

図3



2011年11月、インドネシアのバンドゥンでスタートした不動産情報サイト。創業者はシリコンバレーの投資会社Hercules Technology Growth Capital (HTGC)で経験を積んだ後、地元でUターン起業したArip Tirta。2012年5月にイーストベンチャーズ、2013年6月にIMJ FENOXとグリーベンチャーズから投資を受けている。上位2社と違い、ソーシャルメディアの力を上手く活用し、最近アクセス数を伸ばし続けている。2014年現在、約20万の不動産情報が掲載されている。




上位3社とも検索まわりのプロモーションに力を入れており、「家 売買」や「不動産」などのワードでGoogle検索を行うと、リスティング広告の入札やSEO対策がしっかりとされている状況です。さらに「Rumah.com」と「Rumah123」は、多くの社員を雇い、広告主には格安の掲載価格で提供するなど、しばらくは赤字を出して攻める体制をとっており、ここ数年はトップ2をひっくり返す企業が出てきていない状況です。

「Urbanindo」がこのまま伸び続けてアクセス数でトップになり、マネタイズを成功させるのか。それともこの状況が続くのか。はたまた他のサービスが現れるのか。今後も注目していきたいと思います。