名曲「王将」にまつわる船村先生のエピソード | 私の青空(MY BLUE HEAVEN)~せまいながらも、楽しい我が家

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暮らしの中で、気づいたことや思ったことを綴った日記です。

僕がこの事実を知って率直に思ったことがあります。
「豪快な人物だなぁ~!」ということでした。
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昔の人間は悪く言えば無鉄砲なタイプが多かったのでしょうか?
現在は情報網が以前と比べて飛躍的に発達して個人情報や社会情勢
なども簡単に入手しやすい状況です。
そのようななかで「この人物は大物だなぁ~」「凄い人物だなぁ~」
と思えるような人間を発見することは殆どありません。

大作曲家古賀政男に対して作曲家デビューして間もない船村徹が
闘志をもった、また古賀も船村に対して闘争心を持ったという
エピソードのその一部をご紹介します。

春日八郎の「別れの一本杉」(昭和30年 キングレコード)を
作曲しそれが大ヒットとなります。



このヒット曲の後キングレコードの専属の話が持ち上がりますが、
ある作曲家の嫉妬によってご破算になります。

その後コロンビアレコードのディレクターが船村の才能に注目して
コロンビアの専属となります。
船村はコロンビアのデレクターを介して古賀政男に紹介されます。
その際に古賀は全く船村の存在を知らなかったような惚けた発言を
しています。
(すでにヒット曲をだしていた船村の存在を警戒する発言を担当
デレクターにしていた事実があるにもかかわらず)
古賀はそのディレクターに「あの二人、怖いよ」
(一人は作詞家で、船村の友人の高野公男)という発言をしていて
すでに船村の才能を評価していたにもかかわらず・・・。

当時ヒット曲にめぐまれなかった村田英雄に担当ディレクターは
船村に作曲を依頼します。
作詞は西条八十。それが「王将」(昭和36年)でした。
しかし、ここに問題があって村田は古賀の門下生でした。
しかも会社は古賀に無断でした。またも、古賀と船村が対立する
火種となります。

何が幸いするか、人生は不可解でわかりませんねぇ~。
当時妻子があった船村でしたが、古賀の弟子だった女性歌手
に好意をもち、(と、云うよりも口説くというほうが適切かも)
近づいていました。(現在の奥様ですが)
当時、彼女は船村を相手にしませんでした。
ところが、ある事件がきっかけで結ばれることになります。
この一件にも古賀が絡んでいたのですが・・・。

美空ひばりのヒット曲で、船村の作品で有名な「哀愁波止場」があります。
ひばりさんの裏声が綺麗な曲でした。
船村の意図したのはここにあったのですが・・・。



母親のひばりママはこの曲が気に入らない、とクレームをつけます。
そしてさらに、「デビュー十周年記念リサイタル」(昭和34年または35年?)
のひばりさんのコンサートでのこと。
5人の作曲家に依頼した作品を歌う予定でした。
ところが、ひばりママはこの5つの作品を気に入らない、とクレーム
をつけます。
(ママはなにかとクレームをつけることが好きだったんですかねぇ)
5人の作曲家とは(古賀、万城目正、米山正夫、上原げんと、船村)。
このクレームに一番激怒したのは古賀でした。
このコンサートでは作曲家が各々の自身の作品で指揮を取る予定でした。
「わたしは、出ないわよ」(オネェ言葉で言ったかどうか・・・?)
しかし、当日のコンサートに出席しなかったのは船村だけでした(笑)
またもや船村は古賀に対して怒りの感情をもちます。
その後、どういうわけか古賀の弟子であった女性歌手・能沢佳子に
「相談したいので逢って貰えないか」という連絡します。
いつも彼女には断られてばかりいたので期待しないで・・・。
ところが期待に反して逢うことになって、その時に前述のリサイタルの
顛末や悩みを彼女に打ち明けます。
それがきっかけで船村と彼女の交際が始まったのですが・・・。
ここからは推測で事実関係を検証していませんのでご容赦、
または誤っていたらお詫びし陳謝いたします(笑)
最初にも言いました通り、当時船村には妻子がありました。
ですから、彼女との交際は不倫なのです。
そんな関係がしばらく続いた後、いきさつはわかりませんが二人は
ヨーロッパに逃避行してしまいます。(リサイタル後に)

そしてその間に「王将」は大ヒットして、村田英雄はスター歌手に
なったとさ!ジャンジャン
(因みにこの作品のなかに鐘の音が録音されていますが、
この音は競輪の鐘の音がヒントだったそうです)。

では、じっくりとお聴き下さい!ど~ぞ~!!


ふ~~!以上でした。
端折った内容になっていますのでご了承下さい。
また、敬称を省略していることをお許し下さい。

では、こんな感じで♪ふ~け~ば、とぶよぉ~な、しょうぎのこまに~♪(笑)

記事の内容は、「酒は涙か溜息か」(著者:佐高信 角川文庫)を
引用または参考にしました。