ああ、時間がない。
どこかの仕事のデキる人が言うには、時間は作るもの、らしい。
なるほどな。確かにな。という訳で朝5時に起きて、6時まで自由時間にしている。
5時に起きて米を研ぎ、洗濯機を回し自由時間。
米が炊け、洗濯が終わる6時から家事をやる。
おお、いい感じだ。朝1時間の自由時間。
今流行りの言葉で言うところの、朝活。
ふっ。私ったら、生活に疲れた生きることに精いっぱいの主婦だったのに、朝活しちゃってるわ。なんて悦に浸っていられたのも束の間。
中学に入った娘が部活を始め、週4朝練のため5時起き。
7時から朝練。そして週3で夕練。帰宅は18時。土曜か日曜も朝練あり。
私の自由時間は消え、5時起き必須となった。
加えて小3の娘が、キツイことで有名なバスケ部に入ると言い出し。
週3夕練。土日午前中練習となり。
もうこれは4時に起きなければ時間が作れない気がするこの頃。
時間を作るのも一苦労だわ。
というわけでケーキの話。
養蜂を教えてもらっている蜂の先生、推定75歳あたり。
ハヤトウリの種が欲しいと言う。
それを見越して去年夫が大事に保管しておいたハヤトウリの種(夫保管)。
ありますよ!と自信満々に種を出してきた夫。
見事腐っていたハヤトウリの種。
以前私が保管していた落花生の種から虫が発生した際、私の保管方法に対し
①種の保管方法を何も知らないんですね。
②これが大昔なら、食べ物を作れずに飢餓で死んでますよ。
という事を、もっと激しいお言葉で私に浴びせてきた私の夫。
お世話になっている先生にあげるはずの大事な種を腐らせた、私の夫。
①種の保管方法を何も知らないんですね。
②これが大昔なら、食べ物を作れずに飢餓で死んでますよ。
③しかもお世話になっている方に渡すはずの大事な種を。
④これが大昔なら処刑されていますよ。
と私も激しい言葉でお伝えしようと思ったが、私の美しい品位が許さなかったので、ただ黙ってみていた、心優しい妻の私。
そこから連日ハヤトウリ捜索の日々。
そして最終手段、夫からの一言。
『ネットで買って。』
というわけで、時期になれば何十個も取れるハヤトウリを2個2千円で落札。
ようやく無事に手に入り、夫が蜂の先生にお渡しに行く。
そして、蜂の先生がお礼にくれたのがこちら。
有名な高級卵。
蜂の先生のところで採れた、セイヨウミツバチのはちみつ1リットル。
お礼が過ぎませんか。散々待たせてしまったのに、お礼までくれる、なんて素敵な蜂の先生。
というわけで、ケーキでも焼いてみようか。とはちみつケーキを仕込むことにした。
まっ黄色の卵を割り、泡立てて、私の気分は最高潮。
先生からもらったセイヨウミツバチのはちみつを、生地に混ぜようとタラタラとはちみつを垂らしていたら、なんだか見える、黒い粒々。
なにかしら、と思いよく見る私。
そう、それはアリ。
ぎゃー!アリー!
時すでに遅し、黄色い生地に飲み込まれていった、アリ入りはちみつ。
諦めて焼く。アリ入りケーキ。
調べたら、どこかの国ではアリ入りの食べ物があるらしいので問題ないらしい。
本当に問題ないのかは不明。
高級卵で作ったので、捨てるわけにもいかず、恐る恐る食べるケーキ。
食欲のわかないケーキ。
アリ入りだよ。と言って置いておいたら翌日消えていたケーキ。
夫が全て食べたらしい。
美味しかったよ。という夫。
アリがいたかを聞いたところ、気にしてないから分からない。という夫。
ハヤトウリの種を腐らせたことを帳消しにするほどの、なんて素敵な私の夫。