重障害児(者)の言葉や気持ちを感じ取る『フィーリング・コミュニケーター志津枝』です。
あなたのココロを《スーパーヒーリング・ハグ》で癒やしますアップ
 
 
こんにちは(*^▽^*)
訪れてくださった方々。いいね下さる方々。
いつもありがとうございますm(_ _)m
励みになりますラブラブ
 
自閉症スペクトラムが発覚する前のわたしが
 
『どんな風に世界を感じて、見えていたのか』。
 
 
それを、今現在困っている当事者の子ども達やご家族、支援している方々の
 
1つの情報として知ってもらえたらいいな、と思います。
 
 
 
本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本本
 
さて、知能テストの結果で
 
「どうやらわたしは頭が悪いらしい……」
 
と気づいたものの、
 
机の前で何時間も宿題や通信教育の課題に向き合っても、問題の解き方が解らなかった。
算数の問題集の説明を読んでも、はてなマークえーん
 
漢字の書き取りをして、後からテスト出されても全く覚えてない。
 
通信教育の課題は、たまっていく一方。
 
夏休みの後半、とうとう祖母が「『夏休みのドリル』だけに集中しよう」と、半ば折れる形になった。
 
 

 
 
 
そんな夏休み後半のある日の夕方、わたしは近所にお使いを頼まれた。
 
歩いて5分の所の商店街。
 
昔ながらのお店なのでレシートはない。計り売りやお店の主人の計らいで、安くなったりオマケももらったり出来る(サザエさんに出てくる、昔ながらの雰囲気)。
 
そこで、三軒はしごして祖母に言われた商品を買って帰る。
お店の人達は顔馴染みのおじさん、おばさん達ばかりで、不安になることはなかった。
 
生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール
 
 
 
買い物から帰ってみると、夕食前のダイニングテーブルで珍しく父が晩酌していた。
 
再婚してからこの時間帯に家に居ることが久々で、嬉しかった。
 
買ってきた品物とおつりをダイニングテーブルの端に置き、ウキウキと父の向かいに座ると、祖母が口火を切った。
 
祖「お父さんに、通信簿と知能テストの結果伝えたよ」
 
(◎-◎;)
 
心臓が縮まったような気がした。
 
でも、でも、お父さんなら怒らないよね…?子どもの味方なんだよね?(..;)
 
父が笑顔のままで言う。
「お前は本が大好きじゃないか。まだ勉強の仕方が解らないんだろ?」
 
わたしはひたすらコクコク頷く。
 
祖「漢字が全く覚えられないの。算数だって、計算が全くダメ。文章題なんか、壊滅状態よ」
 
父「だって、小学1年生の問題だぜ。そんな簡単なのが解らないなんて……冗談だろ?(笑)。
 
……だって、あんなに本が好きで難しい漢字が読めてて………なのに、書けない。計算出来ないなんて、頭の使い方おかしいだろ?」
 
笑顔で確認してくる、父。
 
……ほんとにわからないなんて。みんながスラスラ解いてる計算出来ないなんて。
 
先生の説明が、全くわからないなんて。
 
 
……答えたら……父に軽蔑されるんだろうか……。祖母や、親戚や、学校のみんなと同じ様な『呆れた失望の目』を向けられるようになってしまうんだろうか………(..;)
 
 
沈黙するわたしの様子を見て、父が慌てたように言った。
 
父「ほら、お前は産まれた時に未熟児であまりにも小さくて肉屋さんの商品の肉みたいに計りに乗って800gram!みたいな感じだったじゃないか。太ももなんて、お父さんの親指くらいの太さしかなくてなぁ。
お医者さんも、運動機能も知能も、高校生になるまで普通より追い付かないって言ってたし、気にするな!」
 
☆(今思うと、あんまりなものの言いようだと思います(*_*))
 
 
 
私「……う、うん(^_^;」
 
祖「ほら、あんたはまた甘やかす!あんたが甘いから、この子は学校でも団体行動から遅れるし、面倒ばかりかけるのよ!」
 
祖母の剣幕に父がタジタジになった。
 
父「おふくろには、世話かけてばかりで悪かったよ。じゃあ、しず。
俺が勉強見てやるよ(^_^)v!」
 
ゲッ(゚Д゚;)
 
怯むわたしの様子に全く気付かずに、父はさっきわたしが置いた買い物袋とおつりに手を伸ばした。
 
 
父「なるほど(^_^)/。
 
500円持って行って、
豆腐屋で油揚げ3枚で110円。
その後、八百屋で人参3本と魚屋でアジ2枚。これはレシート無し。
で、おつりが120円だな。
 
じゃあ、問題だ。八百屋と魚屋のレシートは無いけど、人参3本とアジ2枚の値段は合わせていくつか?(^^)/
 
(◎-◎;)_| ̄|○
 
問題の意味がすでに解らない……(*_*)
 
だって、レシートが無いのだ。八百屋のおじさんも魚屋のおじさんも、
「◯◯を◯だけください!」
と、言って持ってるお金を見せたら
「あいよ(^_^)vじゃあ、これだけもらうね~」
 
と、チャリチャリお金を手の平から取っていったのだ(>_<)
 
わ「…………覚えてない(^-^;)」
 
どんな顔していいのか判らず、引きつった笑顔をようやく作る。
 
父「覚えてなくても、ちょいちょい計算で簡単に解けるだろ?」
 
父が、目の前の机に豆腐屋のレシートとおつりの小銭を置く。
 
 
わ「………合わせていくつ?なら、足し算かな?」
 
冷や汗ダラダラで勤めて明るく言うと、父が笑顔を凍らせた。
 
 
父「……なんでそうなるんだ?引き算だろ?」
 
わたしはビックーン!(◎-◎;)
 
あぁ、まだ算数の文章題が解らない時と同じパターンあせる
 
 
 
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父「いいか、よく見ろ。500円持って行って、おつりはいくらだ?」
 
わ「……え……と、100円玉1枚に10円玉2枚……」
 
指を差しながらたどたどしく答えるわたしに父の陽気な雰囲気が冷えていく。
 
 
お願い、お父さん、怒らないで。お父さんだけは小さい頃からわたしを恐い目で睨んだり、ぶったりしてこなかったよね。
 
この頃は家に住んでるのに前より遊んでくれなくなったりごはんも一緒じゃないけど、
 
でも、子どもと一緒に楽しんでくれる気持ちがわかるのは、
変わらないよね?
 
 
父「……で、油揚げはいくら?」
 
わ「おまけしてくれたの(^^;)。3枚で110円!」
 
父「そんな事は今関係ない。……で、式はどうなる?」
 
わ「……引き算なんだよね……でも、う~ん(^-^;)わかんないな~」
 
父の機嫌がこれ以上悪くなってもらいたくなくて、明るく笑ってみせる。どんな顔していいのかわからない。
 
 
バンッ
 
 
大きな音に、わたしは耳を押さえて椅子から跳ね上がった。
 
 
父がテーブルを殴った。
 
 
「ヘラヘラ笑ってんじゃねぇよ。教えてやってんのに、
お前、俺をバカにしてんのか!?
 
思いもよらない事を言われて、わたしは椅子の上で手足を縮めたまま必死で首を振る。
 
バカにしてない、バカにしてない!(≧Д≦)
 
言葉にしようとしたが、いくら口を動かしても微かに息がもれるだけ。
 
音にならない!
 
父に胸ぐらを掴まれ、丸まった身体を引き伸ばされた。
 
 
「ふざけんじゃねえぞ!はっきりしゃべろ!」
 
 
目の前すぐに、怒気を溢れさせ豹変した父の顔がある。
 
大人の男の人なら、祖母よりも手が大きくて力強い!あの手に殴られたら、ぺちゃんこになってしまう!
 
 
 
金魚が口をパクパクさせるようなわたしの様子に、
あの祖母がさすがに間に入って父の手をわたしの胸ぐらから離させた。
 
父の手が離れてバランスを崩して椅子から転げ落ち、わたしは脱兎のごとくトイレに逃げ込んだ。
 
 
☆『ヒグマに遭遇した人』状態さながらだった思う(・_・;)。
 
 
わたしは鍵を閉め、扉に寄りかかりながらズルズルしゃがみこむ。
 
心臓の音が、頭の中に反響する。カチカチという音で、身体の震えと一緒に歯が鳴っている自分の状態がわかった。
 
 
………怒らせちゃった!あんなに優しかったお父さんを怒らせちゃった!。゚。(。・ω・。)
 
勉強が出来ないって、ほんとにみんなが怒るダメなことなんだ!
 
解んないのは、ダメなんだ!(≧Д≦)
 
 
☆わたしに、『馬鹿は罪悪』というトラウマが植え付けられた瞬間だった。
 
 
どれだけ時間が経ったのかわからない。それ程経ってないかもしれない。
 
父の声が外から聞こえた。
 
「お~い。お前まだ二桁の足し算引き算しか習ってないんだってな。習ってないんだったらそう言えよ。
でも、お前の態度も不真面目だからな。
もう、怒ってないから出てこいよ~(^0^;)」
 
 
笑いを含んだいつもの調子。ついさっきとの変わりように、涙がボロボロこぼれる。心がついていけない。
 
父「早く出てこいよ~。怒ってないから」
 
混乱したままの状態で言われた通りにドアノブの鍵を外そうとしたけれど、手がガクガク震えて鍵を回すことが出来ない。
 
父「言い過ぎたよ。いい加減に出てこいよ」
 
焦ればあせるほど力が入らず、わたしは結局身体の震えが収まるまで30分以上もトイレから出られなかった。
 
 
 
この一件以降、わたしは父を注意深く見るようになった。
 
数日後に父が昼寝をしている時に甘えてお腹に乗っかってしまった時も、
 
父は
 
「ふざけんな。馬鹿やろう」と激怒し、
 
わたしは今度こそ父から距離を置いた。
 
わたしが父に怒られたのは、その二つのエピソードのみ。素行とかで叱られたことは一度も無い。
 
コロコロ気分を変える父がいつ豹変するか得体が知れず、近寄りたくなかった。
 
 
☆思えば、父は『親らしい理由』で叱ったことなどなかった。
 
子どもの気持ちがわかるのは当たり前だ。
 
父の内面は
 
気分次第で可愛がり、飽きたら世話を親に押し付ける
『ペットを飼いたい』とだだをこねる小学生と同レベルだった。
 
わたしに対しても、年の離れた妹か、ペット扱いの重みしかなかったと
 
今のわたしは受け止めている(^◇^;)。
 
 
 
 
 
 
 
 

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