書いてみたいお年頃 -8ページ目

書いてみたいお年頃

小説を書いてみたいと憧れる大学生の日記

ブログを始めてみて、思いついた設定でだらだらと書いているのに、見てくれている人がいる!

それだけでなんか新鮮でうれしいです。


とりあえず自分の中で設定を三つ適当にだしてそこから書いています。始めてみて文章を書き起こすのが思った以上に難しいことに気づきました。頭の中にあるものを文章にするのって難しい。


自分の他にもたくさん小説を書いてらっしゃる方がおられるのでこそこそと参考にしていますw


なにか文章をかくコツとかないかなぁ・・


先輩方のアドバイスお待ちしています。


やっぱり毎日書くというのが上達の秘訣なのかなぁ・・


漢字や文法も勉強しなおさないとな・・

 電話の音がする。初期設定のままの着信がりんりんりんりん鳴り続けている。頭が痛い。俺は今日何していたのか…思い出そうとしても思いだせない。車のブレーキ音がする。とても大きい。交通事故でもあったのだろうか。


電話に出ようとしたら電話が切れた。画面を見ると非通知だ。いったい誰が電話をかけてきたんだろう。とても大事な用件のような気がする。今日は何か大事な用事があったんじゃないか、そんな気がしてならない。


 水を飲みたい衝動に駆られた。ひどく喉が渇いている。布団から抜け出してキッチンに歩き出す。


キッチンには汚い食器が無造作に積み上げられている。なんで洗ってないんだ、といらいらした。


 シャワーを浴びに浴室に向かう。服を脱ぐ。洗濯機に放り込む。洗濯しようとしたのにスイッチを間違えてしまった。電源がオフになった。面倒だったのでそのままシャワーを浴びることにした。


シャワーを浴びて置いてあったタオルで頭をふく。ごしごしごしごし。


「あっ」


浴室と脱衣所のあいだにあるちょっとした段差に足をひっかけてしまった。とても痛い。小指をぶつける事なんて久しぶりだった。


何か違和感を感じた。こんなところに段差なんかあったっけ。まぁいいか。


 ソファに腰掛ける。少し頭痛も引いたようだ。こんな静かな夜には音楽でも聴こうかと思ったが、テレビのスイッチを押した。ニュースなんて最近見ていないから、何のことについて報道されているのかわからない。たまには新聞くらい読まないとな。


 それにしてもどれくらい眠っていたのだろう。もう夜だ。今何時くらいなんだろう。服を着替えるためにクローゼットに向かう。クローゼットの中には物がたくさん積み上げられている。昔バーベキューで使ったクーラーボックスが置いてある。少し汚れている。なんで洗わなかったんだろう、といらいらした。


 部屋が蒸し暑いのでベランダにでてみる。マンションの6階はやはり風が強いが、ひんやりと気持ちいい。下をみるとやはり事故があったようだ。そんなにひどくはないがヘッドライトの破片が痛々しい。こんなせまい道路で正面衝突にならなかったのがせめてもの救いだな、と想像した。


 腹が減ったが冷蔵庫には何もないのでコンビニに行くことにした。玄関で靴を履く。お気に入りのスニーカーはどろどろだったので新品のサンダルで外に出た。エレベーターで下に降りる。夜のエレベータは少し気味が悪い。昨日雨が降ったのかは忘れてしまったがエレベータの床はどろどろだった。


 コンビニに行くにはさっき見た交通事故の現場の近くを通らなければならない。警官が騒がしそうに聞き込みをしている。交通事故なら現場検証だけしていればいいのに、と思いながら避けるようにして横を通り過ぎた。


 コンビニでコーヒーと肉まんを買った。マンションに帰り着くと何やら真上の部屋が騒がしい。こんな時間に何してるんだ、と思った。いつも騒がしいのは真下の馬鹿みたいに騒ぐ大学生なのに。特に音楽がいらいらする。こっちは静かにジャズを聴いていたいのに。いつもアホみたいにわけが分からない音楽とはいえないような騒音をまきちらしやがって。いつもそれで眠れないのに、今日は上かよ。いらいらした。


 そろそろもう一眠りしよう。寝室に向かう。

 上の階からビル・エヴァンスの枯葉が流れてきた。これでよく眠れそうだ。

 昨日、雷が裏庭に落ちた。とても大きな音がして、夜中だというのに目が覚めてしまった。そして今朝、庭に出てみると樹が真っ二つに裂けてただれていた。雨に濡れた葉がしなって折れた枝を隠そうとしているように覆い被さっている。なんだかこの光景をみていると樹に見つめられている気がして、すぐに家の中に避難してきた。

 

 おばあちゃんはとてもその樹を気に入っていた。私が生まれるときに一緒に植えたのだそうだ。朝、私が発見するよりも早くおばあちゃんは見つけ、それから日が沈もうとしている時間なのに寝室からでてこない。


 わたしにとってその樹は何も特別なものじゃなくて、帰宅するときにいつも視界に入るありふれた光景の一部だった。おばあちゃんの大事に思っていた気持ちも分かるけど、そこまで気にしなくてもいいのに、と思った。


 とうとう日が暮れた。結局仕事にも行けなかった。おばあちゃんは体が強い。なのにこんなに弱った姿を見せつけられては看病するしかなかった。


 庭が見える居間で私は缶ビールを空けた。おばあちゃんには悪いがせっかくの休みを晩酌もなしですます気にはなれなかった。おばあちゃんの目の前では、おちおちビールも飲めないし。女だからっていろいろなことに口をだされて、根掘り葉掘り命令してくるのは年のせいなのだろうか。私はなりたくないな。そう思った。


 うとうとしてテーブルに突っ伏しながら4本目の缶に手をつけようとしたところ、おばあちゃんがいつのまにか居間の縁側で座っていた。月明かりに照らされて、少し若く見えた。回復したようで安心した。


「おばあちゃん、こんな時間に起きてどうしたの?」

そう聞きながら隣に腰掛けると、おばあちゃんもビールを飲んでいた。かなり驚いたが、酔っている私は何事もないように隣に座った。


「私がお酒を飲んじゃいかんのかい?」

驚いたのは見透かされたようだ。昔から何でも顔に書いてある、と私はおばあちゃんに言われていた。


「別にそんなこといってないよ。ただちょっと驚いただけ。」


「そうかい」


沈黙が流れる。私は別にこの雰囲気は嫌いじゃないな、となんとなく思った。


「私は先に寝るとするね。あんたも早く寝なさいね。」

「わかってるよ。明日は、おばあちゃんがこの調子なら仕事にも行けるしね。」

「そうかい。じゃあおやすみなさい。」


最後の缶ビールに手をつける。ふと、缶に描かれた絵柄に目がいった。猛々しい目をしてどこかを見ている。ばかな顔してるなぁと思いながらプルトップに手をかける。なんだか裂けた樹の幹に見つめられているような気がする。私は座っていた椅子の下に落ちているブランケットを手に取り、ビールを飲むか寝るか悩んだ。