夢中になる仕事を見つけるきっかけ | マスコミに取材される方法

マスコミに取材される方法

新聞社とTV局に21年。PR会社に1年。その経験でプレスリリースの発信とマスコミ登場をサポートします。

 

先日、野口健さんの講演を聴いて、

野口さんが登山を志したきっかけは

一冊の本との出合いだったと知りました。

 

その本のタイトルは「青春を山に懸けて」。

著者は植村直己さん。

世界有数の登山家、冒険家でした。

私の大学の先輩です。

 

野口さんはエベレスト登頂後、

今度は山に残されたゴミ撤去を行いました。

現場で強く感じたことを、

自分の行動につなげていったといいます。

 

医師や弁護士を目指した人が

 

医師を志すきっかけが

大病を患った母がいたから、という話や

弁護士を志すきっかけが、

社会的に弱い者を守りたかったとか、

そういう話をよく聞きました。

 

動物好きが獣医になったり…。

 

そうそう、

僕の高校の同級生は

クジラやイルカを見る

ホエールウオッチにはまり、

見学の案内や動態調査を仕事にしています。

 

私が新聞記者を志したのも同じ

 

私が新聞記者を志すきっかけは

ブラジルである光景を目にしたからでした。

悲惨な出来事を目にして

だけど、どうすることもできない無力感を

何とか仕事にするにはどうしたら良いか、

しばらく考えた末に選んだ職業でした。

 

ブラジルに行かなければ

新聞記者になっていなかったでしょう。

そこそこ楽しく、稼げる仕事は

バブル時代ならたくさんありましたから。

 

きつい仕事は

よほどのきっかけがなければ

選ばないものです。

選んだとしても長く続きません。

 

現場で空気感を得るのが大切


どうしてこんなことを書いたのか。

冒頭の野口健さんの話に戻るのですが、

野口さんが大切にしていることは

「その場の空気感」だと説明していて、

私はまったくその通りだと思ったのです。

 

その「空気感」は

緊迫した空気だったり切なさだったり、

その場の匂いや温度、湿度もあります。

 

そうしたことは現場に行かなければ体験できない、

ものすごく大切なことだと語っていました。

 

若者が海外に行かなくなった理由の一つが

スマホから得る情報で

ほとんど分かった気持ちになるからだと

誰かが言っていました。

 

その言葉と野口さんの言葉、

私がずっと思ってきたことがつながったのです。

 

若い時に

どれだけ現場に行くか、

そういう状況を選択してほしいな。

 

 

元新聞記者、テレビ局デスク

地域をつなぐ新しい広報・荒川岳志