新聞社の著作権 本音と建て前 | マスコミに取材される方法

マスコミに取材される方法

新聞社とTV局に21年。PR会社に1年。その経験でプレスリリースの発信とマスコミ登場をサポートします。

 

一昨日の記事で

マスコミで取り上げられたことを

もっと個人発信しましょうと書きました。

これについて中村美幸さんがコメントし、

私がそれに答える中で思い出しました。

重要なことですから改めて説明します。

 

書いた記者に著作権はない

 

新聞社には著作権があります。

私が書いた北海道新聞の記事約5000本も

私のものではありません。

記事は北海道新聞社に著作権があり、

現役時代の私自身も勝手に使えませんでした。

写真もそうです。

 

取材先からこんなことを頼まれました。

「新聞に載ったあの写真をください」

その気持ち、よく分かります。

イベント取材などではなく、

本人の物語(半生)などを記事にする場合、

仕事ぶりなどが分かるような構図にして、

ごく自然な表情になるように撮影します。

 

何十枚も撮ります。

前半は緊張していますが、中盤から緊張が取れます。

 

雑談しながら撮影した

 

私は撮影に関係ない雑談をしながら

撮影するようにしていました。

 

荒「最近、何か健康に気を付けていますか」

取「あ…乳酸菌を食べるようにしています」(取=取材相手)

荒「ヨーグルト、いいですよね~」

取「うちで作っているんです」

荒「カスピ海ですか」

取「ええ…記者さん、よく知っていますね」

荒「あれ、すごいんでしょ」

取「ええ、効きますよ。本当に」

荒「すごいな~。その肌ツヤはカスピ海パワーだ」

取「あは…おもしろいですね。記者さん」

 

 

この間にパシャ、パシャ。

記事の内容と違う会話の方が

自然な表情が撮れるものです。

ぜひ、試してみてください。

 

取材先のための行動だから…


何十枚も撮影する訳ですから、

新聞に掲載した写真の隣のコマは、

新聞記事の写真とほとんど変わりません。

その写真を差し上げていました。

 

私が注意したのは、

新聞社の経費でプリントしないこと。

あくまでも個人の意思。

そして、プリントするのは著作権のない写真。

 

これで新聞社が文句を言う訳がありません。

私は取材先のためを思って行った。

著作権は侵害していない。

取材先に「北海道新聞さん、ありがとう」と

感謝されることをした。

 

何でもそうですが、

本音と建前があります。

取材先に感謝されたい気持ちは会社も同じ。

社員が融通を利かせたら良いのです。

 

 

今回の記事のヒントをくれた中村美幸さん。

優しい気持ちがあって、

人のために心と体を動かす方。

 

 

 

 

ますます、メディア取材が来るでしょう。

 



元新聞記者、テレビ局デスク

メディアコンサルタント・荒川岳志

 

 

 

 

 

 

 

 

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