「縁の下(えんのした)活動」 | 消防設備士かく語りき

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川崎の消防設備士、平成め組代表のブログ

 

 

今月8日から日本独自のロープ技術者検定のJIRAA(ジラ)のトレーニングが始まる。

 

4月に従業員のタケと2人、ヨーロッパ基準のロープ技術者検定のIRATA(アイラタ)のレベル1を取得したが、JIRAAは言わばそのIRATAの日本版。

 

日本人のIRATAレベル3を持つ技術者たちが中心となって設立した団体であり、国内でトレーニング施設などを運営しながらIRATAを指導しているインストラクターの多くがJIRAAのインストラクターも兼任している。

 

なので今回、JIRAA検定への挑戦ではあるものの、トレーニング場所は4月のIRATAの時と同様である。

 

恐らく4月の時と同じ方から教わる形になると思うが、一方でJIRAAはあくまでも日本国内の検定であり、審査官はまた別の日本人のIRATA技術者であると思われる。

何せ4月のIRATAトレーニングは本当に苦しかった。

 

今後の外壁打診業務の為にも何が何でもここでIRATAを取得しなければならない…!」と、自分で自分に過度なプレッシャーをかけてしまい、結果的にその緊張感に負け、期間中は全く眠れず、1日2時間にも満たない睡眠で朝から夕方までのトレーニングを行っていた。

 

4日目の終わりくらいから本当に意識が薄れ気味で、睡眠が取れないことによる頭痛、更にはそうした状態の中で終日宙吊り状態であった為に「酔い」もひどく、本当にあと1日工程が長ければリタイヤを申し出ていたと思う。

だがJIRAAにはそこまでの緊張が正直ない。

 

「概ねどういったトレーニングをするのか既に分かっている」というのもあるが、IRATAの時と異なり全工程が連続ではなく、2日やって1日空け、また3日やって2日空け、そして最後にアセスメントという流れ。

なので割と気楽に、ある程度楽しみながら学べるものと考えている。

 

実際の話、4月のトレーニング時、仮にそのままIRATAを取得出来ずに終わっていたとしてもその後の外壁業務への影響は殆ど無かったものと思う。

そもそもIRATAはヨーロッパのライセンスであり、それを日本人がこの日本で取得するのは現状ではあくまでも「個々の技術力の証明」という以上の意味をなさない。

 

しかし行政が求めずとも近い将来、顧客側がそうした資格を作業者に求める可能性があり、実際新築工事の現場などではまだ限定的ながらもロープ作業者の条件としてIRATAやJIRAAの取得者を求める事例もあると聞く。

 

実は日本国内にも「特殊高所技術」と呼ばれる、唯一国土交通省が認めた高所ロープ技術が存在しており独自の資格制度を設けてはいるが、しかしそちらについては現状、あまりにも限定的な資格であり、風力発電のメンテナンス会社など、ごく限られた会社の人々だけがそれを保持している、という状況。

 

つまり決して「一般的なもの」ではなく、建設会社などが自社の現場に出入りする作業員にその資格を求めるのは全く現実的ではない。

むしろ「汎用性」という意味においては門戸の広いIRATAやJIRAAの所持者が今後現場ではより重宝されるだろうと私は見ている。

 

 

さてそうした中、実はここ数日そんなIRATAやJIRAAの知名度上昇、加えて少しでも多くの方々にそれらの概要を知って頂きたく、地味ながらも個人的な「縁の下活動」をしていた私。

その活動とは「Wikipediaの編集」である。

 

と言ってもIRATAもJIRAAも個別でWikipediaに項目は無く、唯一「ロープアクセス技術」という項目の中の、更に「ロープアクセス技術の種類」という欄においてのみ、僅かばかりの情報が掲載されていたのみであった。

 

本当に「こういう組織がありますよ」程度の記載で、それらの具体的な内容等については全くと言って良い程に触れられてなかった。

 

なのでここ最近、コツコツと編集作業を行い、IRATAやJIRAAの一般呼称から概ねの内容に関して私が書き込んだ次第。

特にIRATAについては度々「イラタ」と言われるので「一般呼称、アイラタ」とわざわざ記載。

 

レベルの存在や受講要件など何度か書き込み、またアメリカ大陸のロープアクセス技術者団体であるSPRATの正式名称(赤字の部分)を書き込むなど、ボチボチ充実した内容になったものと自負している。

 

というワケで現状の「ロープアクセス技術」のWikipedia記事内の「ロープアクセス技術の種類」の中におけるIRATAやJIRAA、そしてSPRATについての記載は85%私が書いたものと考えてくれて良い。

 

しかしながら何せ世の中のWikipedianどもはうるさい。

私も10数年前に度々Wikipdia編集や得体の知れない項目の削除依頼を出すなどして楽しんでいたが、一部のWikipedianどもと揉め、アカウントの停止処分を受けたことがあった。

 

とは言え私の場合、例えば当時大嫌いだったテリー伊藤の本名を「陳宝景」(チン・ホウケイ)などと勝手に編集するなどしていたので、今にして思えば停止処分を受けてもやむを得ないところではあるがしかしそれ以外にも当時散々Wikipedianどもとネット上でやり合ったのでWikipedia編集はあまりやりたくはない。

 

だがIRATAやJIRAAの知名度向上、そして一人でも多くの方にそれらの概要を理解して頂くことで今後検定の受講者が増えれば、より汎用性も増し、現場でそれらの資格を今以上に求められることにも繋がると考えている。

 

実際、今現在ロープ高所作業に携わる方、あるいは今後携わる予定の方などの中には必ず「ロープアクセス技術」をネットで検索し、Wikipeediaの記事を目にする人がいるはずだ。

 

そうした中で誰か一人でも「IRATAってのがあるのか」、「JIRAAって格好イイ」と思って頂けたのであれば編集した甲斐もあったというもの。

SPRATについては情報が少なく苦労したが、とは言えあまり細かく記載すると「個別でページを作ってそこに書け」とWikipedianどもが言ってくるのは目に見えている。

 

なので今くらいが丁度良い塩梅かなと。

そんなワケで皆さん、一度「ロープアクセス技術」のWikipedia記事内の「ロープアクセス技術の種類」の項目を見てやってくんさい。

 

因みに今回、ログインはせずに「アカウントを持たない一般人」として編集させて頂いた。