「30年越しの再デビュー」 | 消防設備士かく語りき

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川崎の消防設備士、平成め組代表のブログ

 

先日、現場帰りに近所の薬局まで湿布などを購入した際、一緒にシャンプーを1本買った。

 

「シャンプーを1本購入? だから何?」

そう思われるのはもっともな話である。

だが「シャンプーを1本買った」というのは私の中ではとてつもなく大きな出来事である。

 

 

「意味が分からん」

そう思われるのはもっともな話である。

一体「シャンプーを買った」のどこが大きな出来事なのか?

因みに購入したのは1本800円ほどの至ってどうってことない商品である。

 

 

さてここからが本題だ。

何を隠そうわたし代表村田、恐らくシャンプーを自分で購入したのは人生で初。

 

小学生くらいまでは洗髪時にシャンプーを使用していたのだが、中学1年生の頃、こち亀の両津勘吉が「石鹸で頭を洗っている」というくだりを見て以降、私も石鹸で頭を洗う様になり47歳の現在に至るまで「石鹸で洗髪」を継続していた。

 

小学生の頃は親が購入してきたシャンプーを何も考えず使用していただけであり、当然その頃は自分でシャンプーを購入することもなかった。

 

そして身の回りの物を自分で購入するようになった頃、既に私の中で「石鹸で洗髪」が完全に習慣になっていた。

なので先日購入したシャンプーは紛れもなく人生初の実費購入。

 

「石鹸で髪を洗う」

そう言うと思いの外驚かれるのだが、しかし30年以上それを続けてきた私にとってはごく普通のこと。

そもそも首から下は多くの場合、石鹸などを使用して洗う。

 

「両津勘吉を見て石鹸で洗い始めた」と書いたが、一応当時の自分なりの考えとして「首から下までは石鹸を使うのに何故頭だけシャンプー?」という疑問も少なからずあった。

 

頭のてっぺんから足の裏まで、皮膚はつながっている。

首から下までは石鹸を使用する中、頭だけ「シャンプー」という別の成分を与えられたのでは頭皮がびっくりしてしまい、むしろ髪や頭皮に悪影響を与える…

 

当時子供ながらにそう考えたのだ。

これは自分自身が「頭皮」の立場になって考えればよく分かる。

首から下まで石鹸を使用する「家主」の姿を見たら当然、髪や頭皮は「自分たちも石鹸で洗われるんだな」と考える。

 

しかしいざ自分たちが洗われる番になったら家主がそれまで使用していた石鹸をしまい、今度は突然「シャンプー」なる得体の知れない液体を持ち出し自分たちに塗りたくるのだ。

こんなもの、頭皮や髪からしたら恐怖でしかない。

驚いた頭皮が「うわっ!」となって思わず毛根を離してしまい、そして髪が抜ける…

 

そんな構図が容易に想像出来る。

そうした「頭皮びっくり抜け毛」への恐れを鑑み、私は頭を含め「全身を石鹸で洗う」を徹底してきた。

そして実際、47歳の現在に至るまで何ら髪や頭皮にトラブルなど起こることなくやってこれた

 

ところがである。

2~3ヵ月前から入浴時に頭を洗う度、いざ風呂から出てドライヤーなどで髪を乾かすと頭皮の一部が赤く炎症を起こした様になり、またいつの間にやらかさぶたなども出来ている。

 

取り立てて「痒い」ということはないのだが、しかし髪を乾かした直後から尋常じゃない程の「フケ」も出る。

汚い話だが、これが本当に尋常じゃない量なのだ。

 

軽く髪をかき上げただけでバッサバッサと目に見える量のフケが落ちる。

明らかに異常を感じた私は持病の「油断すると直ぐに血圧が200超えちゃう病」の定期健診で近所の診療所に行った際、そこが皮膚科も兼ねていたので担当の女性医師にそのことを相談。

 

すると「石鹸は脂分を必要以上に落としてしまう」と言われ、同時に30年間以上石鹸で髪を洗い続けていながら頭髪量が整っていることを大変驚かれた。

毛根は遺伝的に強い方であると思われるが、一方でここ最近、髪の毛の一本一本がいくらか「細くなった」と感じていたのも事実。

 

結果、頭皮の隙間も目立ち、とは言え自身の年齢も考えれば「まぁこんなもんか」とも思っていた。

ハゲ散らかす同世代も多い中「普通に毛が生えているだけいいや」などと。

だが頭皮が赤くなったり、あるいはかさぶたが出来たりなど、やはり心配。

 

これまでは「若さ」ゆえ石鹸で頭皮の必要な脂分まで一時的に洗い流しても、しかし次から次へとにじみ出て来る脂がそれをカバーすることで事なきを得ていたのではなかろうか?

しかし気が付けば私も既に47歳。

 

まだ辛うじて20代の若者たちとも対等に語り合える「ヤング」ではあるが、とは言えそろそろ「中年」という世代を意識せざるを得ない年齢でもある。

 

人間、加齢とともに身体から出る脂分も少なくなる…などという話も聞く。

正直なところ、最近はしゃがんだ状態から立ち上がる度に僅かな尿漏れを起こす自分がいる。

心とは裏腹に身体は確実に老いていく現実を垣間見る。

 

そうした状況の中、己の毛根の末永い健康を第一に考え、いよいよ私も小学生の時以来の「シャンプー再デビュー」をすることを決意。

そこでたまたま購入したのが1本800円のシャンプーであったのだが、そもそもシャンプーを自分で買ったことが無い私は一般的なシャンプーの価格すらよく分からない。

 

だがそれ以上に分からないこと、それは「シャンプーの使い方」である。

何せシャンプーを使うのは小学生の時以来で、当時どの様に使っていたのかなど全く覚えていない。

 

これまでの石鹸使用時は最初に洗髪、そのまま顔を洗い、そして身体…という流れ。

使うのが石鹸だけなので単純に「上から下」と洗えば良いだけであった。

 

しかしシャンプーは果たしてどのタイミングでどの程度の量を使用すれば良いのかよく分からない。

とりあえず2~3回ノズルを押し、それを濡らした髪に付けて洗ってみた。すると…

 

「うわっ! 何だこりゃ!! ぬるぬるじゃないか…!!」

 

石鹸と異なり、シャンプーはやたらとぬるぬるしている。

子供の頃使っていた当時、特に「ぬるぬるする」という印象は無かったが、果たしてこれが普通なのか…?

 

翌々日、従業員のタケに「洗髪時は石鹸からシャンプーに変えた」ということ、そして「シャンプーがやたらとぬるぬるする」ということを話してみた。

するとタケ曰く、やはりシャンプーは「石鹸に比べるとぬるぬるします」とのこと。

 

どうやらシャンプーとはそういうものらしい。

そして直後、タケが「アレ!? 村田さん、確かに髪がフワフワしてますね」と、随分と驚いた表情で言う。

「こないだまではもっとペタンとしてましたけど…」と。

 

シャンプーに切り替えて以降、確かに髪を触った際の感触がいくらかサラサラしている。

以前はもっとバッサバッサだったと言うのに。

どうやら石鹸は髪にも頭皮にも良くなかったのではなかろうか… そんな気がしてきた。

 

それにあれだけ大量に出ていたはずのフケも殆ど出ないし、また炎症を起こした様な赤みも、そしてかさぶたも無い。

これはつまり「髪や頭皮には石鹸よりもシャンプーが良い」ということの証明ではなかろうか?

髪がサラサラになったことで何だか心も身体も40歳ほど若返った様な気がする。

 

ただでさえ女子たち(スケども)には割とモテる私が、ここに来てサラサラヘアーまで手に入れたとなれば、もはや消防設備業界の女たち(スケども)も放ってはおかないだろう。

わたし代表村田、今年はサラサラヘアーで攻めようかと考えている。

 

やっぱり男はシャンプーだ。

石鹸で髪を洗うなどまさに「オッサンの所業」。

ナウなヤングである私の髪には石鹸など似合わない。

 

今日から私のことを「サラサラヘアーの村田代表」、そう噂してほしい。

 

 

 

未経験者大歓迎!!