「蘇った感覚」 | 消防設備士かく語りき

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川崎の消防設備士、平成め組代表のブログ

 

 

 

本日は関東某地域の小学校まで恒例の外壁調査業務に行って来た次第。

 

去年、ロープ高所作業による外壁調査業務を開始して以降、その業務を行う度にこうして記事にしてきた。

 

何せ今の私ときたら運転中でも常に周りのビルの外壁を見ては「あの壁、降りやすそう!」とか「あの外壁は難易度が高いな…」という具合に、「もしも自分が降下するなら」というシミュレーションを即座に頭の中で組み立ててしまう有様。

 

とにかくロープで降下するのが楽しみで仕方なく、2~3週間前くらいから当日の作業のことを想像しては「今回はこうしてみよう」などと自分なりのプランの構築に余念がない。

そんな私ながら、しかし正直なところ本日のロープ作業、あまり楽しみでもなかった。

 

と言うのも、本日の物件である小学校は3階建てでお世辞にも「高い」とは言えない。

学校なので一般的なマンションなどと比べれば1フロアあたりの高さも多少は高いと思われるが、しかしそれでも精々4階の屋上(5階の床くらい)程度。

 

今の私はとにかく「高さ」に飢えており、もはや3階程度の高さでは恐怖感どころか「普通にジャンプで着地も出来んじゃねぇか…?」くらいにしか思えない。

実際にはもちろんジャンプ着地は不可能であるが、この作業を始めて以降「高さ」に対する感覚は以前とは大分変わった。

 

とりあえず今は5~6階程度の高さなら本当に「何でもない」と言えてしまうほど、高所に対する免疫がついた。

「ついた」と言うより、「蘇った」(よみがえった)と表現すべきかも知れない。

何故なら15歳のペンキ職人見習い時代にも一度、高さに対しての免疫が明らかについていたから。

 

当時は親方の目を盗んでは度々必要も無いのに高所に上がり「自分、こんな高い場所で作業してます」と、道行く人々に無駄なアピールをして楽しんでいた私だが、まさにあの頃の感覚に近いものがある。

 

なので本日の3階の屋上からの降下は「今更感」も少なからずあるが、とは言え「降下までの過程」に高さは関係ない。

 

現状、3月は降下の予定が無く、次回の降下は4月の予定。

ロープ作業の感覚を忘れずにいる為にも、本日はひとつひとつの手順を改めて確認しつつ、確実な作業を心掛ける。

 

 

高さこそ大したことなかったが、一方で本日は平坦な外壁ではなく、ところどころ存在する窓や通気口、あるいは照明等といった突起物を回避しながらの降下。

都合6度ほど降下したが、結構な練習にはなった。

 

また子供たちの下校時間とこちらの降下作業が重なった際は相変わらず子供たちから絶大な関心を持たれ、あたかも「ヒーロー」でも見たかの様に子供たちから歓声があがる。

こうした想いが出来るのもやはり高所作業ならでは、とでも言ったところ。

消防設備点検では精々無線機に関心が持たれる程度である。

 

嗚呼、次の降下の機会が待ち遠しい。

でもその前に、24日はロープの練習場を一人で貸し切っているので、苦手な「ロープ登行」(器具を使ってロープを登っていく技術)を徹底的に練習する予定。

 

その日に備え、あえて「上腕二頭筋」のトレーニングをしないでいる私。

全てはロープに体力と魂を注ぐ為、である。