4年ほど前に、知人の勧めで読んだこの本を、久しぶりに読み返した。

阿久悠さんといえば、有名な作詞家でピンクレディーの曲の歌詞でもおなじみ。


「ひとつの歌詞の中で大河ドラマだって作れる」



 

「企み」の仕事術 (男のVシリーズ)/ロングセラーズ
¥1,470
Amazon.co.jp
第1章 仕組んだ成功と意外な成功
第2章 かっこよさとみっともなさは表裏一体
第3章 時代の飢餓感にボールが命中したとき
第4章 男と女は五分五分
第5章 人と同じ作品は書きたくない
第6章 「祭り」を作り上げろ
第7章 まだまだ何かある

 

とにかく、とにかく。

心を揺さぶられた1冊です。

 

 

まず、読み始めていきなり。最初のページで頭をガーンとやられました。

 

 

 

 


何が新しいか、何が流行しているのか、そういった情報をハンテイングしているわけではない。強いていえば、ワクワクする「予感」に対して、アンテナを張っているといえばいいのか。(中略)

 あくまでも、ちらほらと、違う人が別の角度でこだわっているのが聞こえたりしたときが、つかまえどころだ。はっきりした情報として流れ出してからでは遅いのだ。
 誰かが情報として伝えているものを、「あ、いいことを聞いた」とばかりに取り入れたのでは意味がない。何でだろうという、ある種の気配みたいなものの段階で、それを意味あるものとして感じられるかというところに成功の要因が隠されている。

 

 


これ、流行にかかわる仕事の人すべてにかかわりあることをズバっと言ってるように感じます。

音楽制作の人、デザイナーさんや商品開発、マーケッター、とにかく大衆の心の動きに合わせたものを提供する仕事全般に。

 

 

流行って人の心、感性が作るものだと感性アナリストでもある夫 に教えてもらいました。

 

 

 

 

集合的無意識とでもいうのでしょうか、流行も大衆が「これなんか気持ち良い」とか「なんだかわからないけど、これが好き」って感じる気持ちの大きな波みたいなもので発生するらしいです。

 

 

 

 

クリエイティブな仕事をする人は、それを敏感にキャッチするのではちょっと遅い。

 

 

でも、あんまり早く行きすぎて、大衆がついていけないようなものを提供したら売れない。

 

 

ほんの少し前を行く感じがベスト。

 

 

 

 

アンテナの尖った人が感じ始める感性の方向をキャッチ出来る、もしくは自ら感じ取れる人が、流行を生み出したり、そこに合った商品を提供出来るんですよね。

 

 

 

 

阿久悠さんは、自然にそのことを知っていた人でした。
 

 

 

この本は、何かを生み出したい、自分を表現したい人にはぜひ読んで見て欲しい1冊です。

行き詰ってると感じてる人にも、何かのヒントや気持ちの変化があるかも。