《あらすじ》
舞台は、異星人が地球に送りこんだ「ギタイ」と呼ばれるロボット(元々は惑星改造(テラフォーミング)のための土木作業用だったものが進化した)に襲撃を受ける地球。世界各国でギタイの侵略が進みつつあった。主人公キリヤ・ケイジは、ギタイと戦う統合防疫軍に初年兵として入隊する。そこで、圧倒的な戦闘力を持っている若き少女兵士リタ・ヴラタスキと出会う。
ある日、キリヤは初出撃で死亡するが、なぜか意識を取り戻すと「出撃前日の朝に戻っている」という怪現象に見舞われ、それが幾度も繰り返される。生と死を繰り返す中、「記憶だけが蓄積される」ことを知ったキリヤは、ギタイを倒すために、その能力を活かして経験を積み重ねる。
あらゆる手段を講じ、リタに匹敵する戦闘力を身につけていくキリヤは、戦士として激化する戦いを生き抜いていく。
《私的にコメント~ネタバレも?》
死を迎えようとするケイジの横に経つのは、赤く染められたジャケットに身を包むリタだった。
彼女は、死の恐怖に襲われているケイジにモノの本で読んだ日本のレストランはお茶がただなのか?という全く無関係の話をし始める。それがふたりの最初の出会いだった。
ケイジは、出現前日、そんな夢を見て起きることとなった。
ギタイと呼ばれる異生命体の侵略に対し人々は上がらいながらも人口を減らしていく日々の中に生まれて英雄リタ・ヴラタスキ。彼女の質問が意図することが何かはわからないまま、ケイジは、死の繰り返しという夢を見る。
そして、5度目の目覚め。ケイジは、決意する。この地獄に対して抜け出すと。
死の繰り返し“ループ”
それは、シュミレーションゲームのようなものだった。繰り返し、改善することのできる戦い。それは、ある意味、無敵の力ともいえた。
初陣を飾る一兵が、その経験地だけは古兵となっていく。
そして150回を超えるループをもって、リタと再会を果たすとき、リタの口からでた「何周目だ」という言葉、それは孤独な戦いからの開放につながる言葉にすら感じられた。
一人での苦しみ、それを分かち合うことのできる出会いに喚起するとき、それが例え、リタの中で数時間の記憶、はじめての出来事と繰り返されようとも…。ケイジは、その心を躍らさずにはいられなかった。
そして160周目…運命は回りだす。
ループからの脱出…そこに望むものは存在していない。ただ、仲間たちが送り出してくれる。それをうけいれ、ケイジは、決意を新たにする。
リタがそうしたように…戦場で注目を集めてみよう…と。